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ふと窓に目を向ければ いつのまにか ちらつき始めた白い雪 部屋はぽかぽかと暖かく 沢山の笑顔で溢れていた だって今日は 清しこの夜 クリスマス。 Merry Merry Merry クリスマスは皆で飲まないか? 誰が言い出したのかは分からない。 多分ケイナあたりだったんじゃないだろうか。 とにかく、その一言は自然と普段の面子に伝わって。 2DXの順番待ちで盛り上がる話題。 最初に乗り気になったのはニクス。 要するに飲めればいいらしい。 次に乗ってきたのはセリカ。 お祭り好きの彼女が乗らないはずは無かった。 そうすると必然的にYUZがついてきて。 (YUZはあまり口に出さないが、セリカとは結構良い仲らしい) セリカが乗ればエリカもバイトのシフトを見て、OKサインを出していた。 YUZが行くとなったら、識が自分の家で鍋パーティーはどうだと口を挟み。 鍋と言う単語に、サイレンは過剰に反応。 ケイナも鍋という提案に相槌を打ったが、YUZが識に切り返した。 「家族に迷惑やないんか?」 識には一歳になる娘と、愛すべき妻がいる。 その溺愛ぶりときたら凄まじい物で、下手につつこうものならノロケ攻撃の餌食だった。 そんな円満な家庭に、大勢で押しかけてしまっても大丈夫なのだろうか? けれども識から返って来た言葉は意外な物で。 「あいつがな、いつか皆を鍋に呼べってうるさくてよ」 どうやら識の奥さんは、かなり豪気な人柄のようだ。 識の返答に、それならば。と。 誰が反対する事も無く、25日のクリスマスは識の家で鍋パーティーということになった。 そんなふうに話がおおまかにまとまると、セリカは素早くメールを打ち出した。 それを横から覗き込むYUZ。 「横から覗き込まないでよね!」 セリカが素早く肘鉄をくりだした。 ガツンッ…! 見事な顔面ヒット。 でもYUZのヘッドギアにも当たったらしく、セリカも肘を押さえて眉を寄せていた。 YUZはYUZで額を押さえて痛みをこらえているようで。 その様子にサイレンが口を出す。 「犬もクワナイ関係ですネ〜!」 当たっているのか違うのか。 とりあえずサイレンは二人に左右からラリアットを食らって昏倒した。 「燃えてるね〜!」 ケイナは非常に楽しいらしい。 セリカはそれは無視して、再びメールを打ち始めた。 2DXを見れば、ニクスとエリカがバトルをしている。 選曲を見ると以外に難易度の高くない曲で、ニクスが彼女に合わせてあげているんだと分かった。 なんだか少し、悔しい。 と、道路に面したガラス製のドアが鈍い音と共に開いた。 入って来たのはこの時間帯には似つかわしくない、まだ少年の域にある体躯。 しかし視線だけは鋭く、こちらを見る。 その時ケイナも少年に気付き、手を振った。 「よお、ARMY!こんな時間に来ていいのかよ!」 言っていることは否定的だが、ケイナの表情がその言葉を裏切っている。 全面の笑顔だ。 ARMYはそんなケイナに一瞥をくれ、シューティングコーナーに向かおうとする。 その小さな背中に、もう1度ケイナが声をかけた。 「クリスマスに識の家で鍋パーティーすんだけど、お前も来いよ!」 『来ないか?』ではなく、『来いよ』という言葉使い。 ARMYは振り向きもせずさっさと歩いていってしまった。 「ねえ!ナイアとジルチが来れるって!」 ふいに、セリカの声が響いた。 どうやらさっきからメールでやりとりしていたのはナイアらしい。 セリカの言葉に、いつの間にか復活したサイレンが言葉を添える。 「デュエルと孔雀は予定アリだそうデース!残念デースね」 片手を額に当てて、大げさに残念がっている。 そこへバトルの終ったエリカとニクスが戻ってきた。 …そんなにくっつくなよ。 「なんだあ?一体誰が来るんだよ」 半眼で首をかしげるニクス。 そりゃあそうだと、識が指折り数え始めた。 「俺だろ?それからYUZ、ニクス、サイレン、ケイナ。あとセリカにエリカ、ナイア、ジルチ…」 「ARMYも来るぜ」 横からケイナが口を挟む。 もうARMYは頭数らしい。 「そうだな…ARMYと、士朗。11人か?多いな〜」 あはは、と他人事のように笑う識。 お前の家でやるんだろーが!とセリカ&YUZに素早く突っ込まれる。 それを見て、周りが笑顔になる。 なって。 俺はハタと気付いた。 「俺も頭数にはいってんのか?」 反射的に問いたため、随分マヌケな声だった。 俺の言葉に、この場にいる面子全員が顔を向ける。 そして一斉に。 『何を今更』 どうやら問答無用だったらしい。 なんでここまで、というほど綺麗にハモッた声に俺は口を閉じることも忘れてボーゼンとしてしまう。 そんな俺の様子に、エリカが心配そうに声をかけてくる。 「士朗…なにか用事でもあった?」 「っ…そんなこと…」 ない。と言おうとしたのだが。 慌てて首を振って否定した為、上手く話せない。 おまけに高い位置で一まとめにした髪が絡まってまとわりつく。 そこへ。 「ないない。あるわけなーい♪士朗にそんな甲斐性はねえもんな!」 明るいからかい声が被せられる。 オレンジ色の目が笑っていて。 「なっ!ニクスッ…!てめーっ」 頭に来て怒鳴り返そうとした俺の腕を、誰かがつかんだ。 「そうですよ!ニクスさん酷いです!士朗さんは甲斐性ありですよ!!?」 耳元で突然叫ばれて。 ちょっとまて。『甲斐性あり』ってのもなんかおかしくないか? ていうか。 「エレキ!お前いつの間に!?」 視線を少し上げて確認すれば。 俺の腕を掴んでいたのは、最近知り合ったばかりのエレキだった。 色黒の頬を膨らませて、ニクスに抗議をぶつけている。 こいつ、いつのまに来てたんだ? しかし、俺の思惑に関係なく話は続いて行くらしい。 「エレキも来るか?25日の鍋パーティー」 識がエレキに出欠を聞いてきた。 エレキは目を輝かせて、かなりの大声で。 「もちろん行きますよ!!」 …人の耳元で、また叫びやがった。 耳がキンキンする…くそ。 「それじゃあ12人だな。俺んちに来るのは」 識が確認を取る声が、響いてくる。 「違うよ。13人」 識の声に静かに重なるまだ変声期の声。 驚いて、その声のもとを探すと、ARMYがすぐ側に立っていた。 片手にはテレホンカードを所在投げに揺らしている。 「13人って、なんだ?」 識が問い返す。 その言葉に、当然と言う話し方で対応するARMY。 「リリスも連れてきたいんだ…俺とリリスで行く。だから13人。分かった?」 「分かった。じゃあ13人分用意しておくよ」 識はARMYに何も突っ込まず、人数の確認を取る。 ARMYもそれ以上は何も言わない。 パンッ ケイナが両手を打ち合わせた。 軽い音が響き渡る。 「じゃあ25日の夕方7時にここで待ち合わせな!」 『OK』 俺と、ARMY以外の声が、ばっちりそろっていたのは、どうしてなんだろうな。 こうして25日は、皆でクリスマス鍋パーティーになったんだ。 ![]() 結局、識の家に行く途中でトランにも会って。 予想通りというか何というか。 識の家はてんてこまいだった。 識やナイアはとにかくキムチを鍋に入れようとするし、サイレンは泣き上戸だしで。 それでも。 ふと窓に目を向ければ いつのまにか ちらつき始めた白い雪 部屋はぽかぽかと暖かく 沢山の笑顔で溢れていた だって今日は 清しこの夜 クリスマス なんて暖かな 日常。 end |
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なんだろうね。これは。<自分ツッコミ。 つうかSSじゃない。ただの状況報告じゃん(痛) INDEXのクリスマス絵をイメージして、書いてみたんですが。 キャラ多過ぎます。 本当に。 ジルチやナイアなんて名前だけしか出てこなかったし。 士朗がないがしろにされてるし? いえいえ、士朗ちゃんはみんなに愛されてるのですよ。うん。 でも決定権のないところとか…どうなんだなろ。 まあ、外見はクールな彼ですから。 こそりとノーマル燃え。つうか萌え。 でもシロエリじゃなくてニクエリっぽかったかな。 うちは一応士朗とエリカは両思い同士の片恋なんですが。 アミリリとかもちょっぴり。 ユズセリはまんまでGOです。 そしてジルナイ?ナイジル? エレナイなんてどう?とか思ってたのですが…うちのエレキはとにかく士朗が好きらしいです。 突発で書いたので、あんまり内容的に濃くないですが。 メリークリスマス!!! そんなSS(のつもり)でした。 |