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暗い。 暗い闇の中。 生まれる前の、海の中。 夢を見たんだ。 真っ暗な夜の海を、ただ弛んでた。 クラゲみたいな、感じ。 昇華失墜 「士朗?どうした?」 「・・・な、なんでも・・ない。ごめん。」 組み敷かれる、という表現は無粋な気がした。 間違いなく、士朗は望んでそれを求めていた。 快感。 解放。 温もり。 全てがそこから始まり、ここで終わることのない事実。 目の前にいるのはニクス。 友達では物足りなくて、一番深いところで彼を知りたくて。 仕方無く付き合うように見せて、その実誘っていた、面妖に。 蜘蛛女のように。 妖怪とかわらない。 俺は汚い。 「あっ・・・あぅん・・」 背に手を回して縋りつく。 体の中で熱く捩りこまれた杭がさらに深くを抉ろうと、二クスが士朗の腰に手を掛ける。 「ぃっ・・あぁ!!ニク・・っ・ス!ニクス・・」 形のよい唇から漏れる声に二クスも高められていく。 後ろを犯しながらも前に手を這わす。 途端に内壁がきつく締まり、食いちぎられるような錯覚を起こした。 「ひ、ぅ・・・んぁん!も、やぁぁ・・・ぅん!」 士朗が漏らす甘い声に、二クスは耳元で囁いた。 「逝きたい?」 嬲ように舌をはわす、そのまま首筋へ味わうように噛み付くとうっすらと花が散る。 体の一部を埋め込んだまま、殆互いが生殺しの様になっていた。 士朗の腰がひとりでに揺らいぐ、しかし二クスはまるで所有権を主張するかのように士朗の躰をながめて嬲る。 青い瞳が濡れて目尻が赤く染まる、滑らかな胸をなで回して突起を指ではじく。 「あっ・・」 感じて頬もうっすらと色付き。これ以上にないほどに扇情的に見える。 組み敷いているのは間違いなく男であるのに、今まで抱いたどんな女よりも自分は誘われている。 貪りたい。 喰尽くしてしまいたい。 そんな暗い思いが胸を焼く。 「・・・士朗・・」 二クスは汗で張り付いた士朗の髪を払うと、その唇に食いついた。 「うぅん・・ん・・」 響く声を飲み込んで、舌を絡めとる。 苦しそうに眉を寄せる。 そんなしぐさ一つ一つが堪らなく愛しいと感じる。 唇を放し、端から漏れた唾液をなめとる。 士朗が二クスの肩に爪を立てて哀願した。 「もっ・・許してっ・・ー」 今にも消え入りそうな声、揺らめく腰の動きが羞恥心など無いことを物語る。 壊してしまいそうなほどに目茶苦茶にかき回したい。 士朗の足を持ち直し腕を首に回させると、一度強く突き上げた。 「は、あっ!ぐぅ、ん・・!」 その急な刺激に背中が弓なりになり口からは明らかに呻きととれる声がつく。 二クスはほほ笑む。 全てが手の中にあるのが解っていた。 士朗の心はあくまで与えている自分ではなく、与えられている刺激で埋尽くされていることも、それを与えたのが自分であることも、 心はここに、 こんなにそばにあるのに。 突き放すように、求められるままに、 「・・・やるよ・・」 俺の全て。 揺さぶられながら、ただ刺激に溺れて、普段は張り詰めているあらゆる感情。 あらゆる理性。 崩していることへの優越感に支配される。 「あっ!・・ニクスっ!」 「シロウ」 好きだ、好きだ。 好き なのに。 「逝かせてやる。」 黒い。 渦巻いてる。 俺は好きなんだ。 お前は、 「好きだぜ?しろう?」 「!!」 苦しそうに立ち上がるそれを二三度往復すると士朗は瞬く間に達して叫びをあげた。 達した瞬間に内壁がきつく締め上げて、二クスも士朗の中で 達した。 白ずんでいく視界の中で、士朗は二クスの瞳が濡れている気がした。 まさか、二クスが? そんなわけはない。 俺をこんな体にしたのは他でもない、こいつなのだ。 憎い。 ただ憎い。 こんなにも。 なのに。 「・・ク、ス・・ニクス・・・」 「・・・・」 息荒く、せわしなく上下する胸に頭をかけていた二クスが何もいわずに起き上がった。 「ちがっ!そぅじゃ、なくって・・!」 ニクスが出ていこうとグチュ・・と卑猥な音を立てて出ていった。 引き抜かれる瞬間に上る寒気がまた頭を沸騰させるかと危ぶまれたが。 感じたのはただ、空虚。 「・・シャワー借りるぞ。」 それだけいうと、さっさと士朗の前からいなくなる。 (違う、いなくなって欲しかったんじゃない。) 「・・そば、に・・」 いてほしかった。 士朗は知らない。 愛されてはいないと思う。 だから憎めと。 だから・・・。 「うっ・・あぁ・・!」 寝乱れたシーツに突っ伏してただ泣いた。 泣き声を、彼に聞かれるのを恐れて噛み締めた唇から血があふれて鉄の味を舌に乗せた。 吐き気も、何もかも、涙と一緒に流れてしまうなら。 内蔵から、砕けて。 砕いて。 そんな自分が消え入ることも許されなくて。 ただ泣くしかできなくて、 シャワーの音が消えるまで。 泣き続けた。 END |
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・……お友達の名前を出して良いのか聞きそびれ、ていうかあやふやなため、一応ふせておきます。 オフラインの友達から頂きました。 どうですか!この素敵っぷり!!もう切なさとか色々! 私は一杯一杯です!!(萌) ていうか。 絵についてはふれたくな…ゲフン。 あああああ!(恥) これで許してください…ブルブル。 |