ポケットモンスターSIGN another episode
ヤマブキシティにある監察医務院。
そこで解剖された一人の若い男の死体。
男の死体は先日、ジョウトとカントーを隔てるトージョウの滝下流で発見された。
外傷は見当たらない。死因は不明。
一種の突然死だろうが、法律上、死因不明のまま火葬することはできないのでとりあえず監察医務院に運ばれたそうだ。
解剖結果、とても興味深い事がわかった。
その男を形作る細胞は、見たこともないようなものだった。
いや、正確にはある2種の生物のDNAが合体したかのようなものだった。
それは人間と、ポケモン。
つまりこの男は人間とポケモンの合成生物といえる。
「お前はどうして生物が進化したかわかるか?」
「え・・・いや」
生物の進化についてはいろいろな仮説が立てられている。
その中で、有力なのが遺伝し組替えと突然変異による説だ。
細胞の中心部・・核には核酸と呼ばれる分子化合物がある。
核酸にはDNA(デオキシリボ核酸)、RNA(リボ核酸)があり、遺伝子情報が書き込まれているのはDNA。
遺伝子情報は特定のたんぱく質の設計図である。つまり遺伝子はDNAそのものではなく情報の単位にすぎないのである。
普通生物は多少語弊があるにせよそのままコピーを作り出す。
正しくコピーされ子孫に伝えられる塩基配列がもし何らかの原因で欠落、エラーが生じた場合そのエラーはそのままコピーされていく。
それが重なり、その結果新たな種へと発展する。
だがそれを覆す生物が地球上にいるとしたら・・・?
そう。ポケモンだ。
ポケモンは我々人類が永い長い年月をかけてしてきた進化を、恐ろしく短期に成し遂げてしまう。
その進化の可柏ォを持つDNAをもし人類に注入したら
文字通り人類は進化する。
遺伝子は二重螺旋と呼ばれる国「をしている。
その二重螺旋の一対、もしくは一部を切り取り別の生命の遺伝子情報を与える。
簡単な事だった。
あとは技術があればいい。
しかしたんぱく質は二庶zヴのアミノ酸が数百個結合してできているので一つのたんぱく質の設計図だけで
数百×三個の塩基の配列が必要になる。
その確立は天文学的数字に及ぶ。
つまり、相当な技術が必要になる。
「もし、ある組織がその技術を手に入れたとしたら・・・そして新たな人類が誕生していたとしたら・・・」
「・・・・・」
ヤマブキシティ「二人の会話」
完