prayer 『ずっとここにいたかった。』 『一番じゃなくてもいいの。』 『笑顔が大好きだから。』 うっわ、卑屈すぎ。 そんな台詞、切ない顔して言わないでよ。 んー、ちょっとカナリ大メーワク。 じゃあキミは最後ね。 所詮ボクは見た目ですか。 言っちゃいけないから言わないけどさ。 とりあえず楽にはなるんだよね。 みんなボクに遊ばれただなんて言ってるけど、結局はジブンらがボクの幻想と遊んでんでしょ。 ボクが本気になろうがなるまいが、キミらはどうせ――一瞬の幸せを味わいました――。 いやいや、別にボクは一瞬じゃなくてもいいんだけど? いつからこぅなったんだっけなぁ。 昔すぎて覚えてないや。 ――悲劇のヒロインぶってんじゃねぇよ――なんてはっきり言えるダレカさんとは違うからね。 こんだけ痛い目に合わされといて女ノコのこと考えてるボクって優しすぎ。 だけど、とりあえずアノコらは後腐れしないから。 さっぱりしすぎ。 逆にボクが切ないくらい。 ・ ・ ・ なんてことを、かの金髪美人に言ったら。 ――悲劇のヒーローなんてサマになんないわね――とかなんとか。 それはヒドすぎんじゃない? 実際ボクはある意味悲劇だし。 ――ホントは言いたくないんだけど――そうやって続いた言葉。 本当なら慈愛に満ちたはずなんだけども、ボクがヒネてんのか彼女がヒドいのか。 慈愛も過ぎると怖いくらい純粋な軽蔑。 ボクってアタマいいから、たいがいの予想はついちゃうんだけど。 今回ばっかりは一本とられマシタ。 だって、あんな目するなんて思ってもなかったもん。 ――可哀想よ、ロキ――コトバにぴったりな顔。 眉をひそめて目を潤めて、震えるみたいな唇で、それで、 見下して。 確かにそーなんだけどさぁ。 わかってるよ、それぐらい。 向こうの本気を待ってたんじゃ遅すぎるってんでしょ? 『とりあえず楽にはなるんだよね』だけど、寂しくなる、たまに。 物理的一人ぼっちより、精神的一人ぼっちのほうが数段上に寂しい、やっぱり。 そこで一発。 こーゆーの、荒療治ってゆぅんだよね。 ――あんたは他のコとは違うわ……ってことにしといたげる―― 嫌味。同情。軽蔑とか冷徹。 だけど、なんでこんなに優しいんだろ? 彼女自身は正直一本で言いたいこと言ってるに違いないんだけども、普通のヒトじゃ解読できないってば。 なんかもう裏の裏の裏まで見ないとわかんない。 見返りを欲してない証拠。 多分、ボクの頭のよさなんて考えたりしてないと思う。 誰にでもこんなこと言うんじゃないかな。 なんてゆーか、すばらしい。 とか、思ったりする。 『ここにいるったらいるのよ。』 『バカにしてんの?あたしのことだけ考えてナサイ』 『ヘラヘラ笑ってないであたしを笑わせて頂戴。』 うっわ、自己中すぎ。 ………だけど、心地よいかも。 fin.