★☆








 

 

「女ったらし。」

「尻軽女。」

 

・・・・まーた始まった。

あきないよな、こいつらも。

 

彼と彼女のこの関係は、俺にはいつまでも理解不能なモノ。

 









理解不能な彼カノジョ。






 



こいつらのケンカはそれほど珍しいものではなくなっていた。

最初の方は必死にとめてたけど、今は止めようともおもわない。

だってこいつらはどれだけやめさせようとしても必ず繰り返したから。

だから、とめんのもめんどくさくなって自分は眺めてるだけ。

気の遠くなるほど、ずっと昔から続いてるこの光景。

 

「だいたいねー、あんたはいちいち言葉にトゲがあんのよ。直そうとは思わないワケ?」

「それはこっちのセリフ。いー加減その高飛車なとこ直しなよ。」

「むかつくわ。」

「お互いサマ。」

 

言い出すのはいつもフレイヤから。

それに負けずと言い返すのがロキ。

他の奴が相手なら軽く交わして終わりなのに、彼女が相手だと必ず言い返す。

何故なんだ、と聞いた事があったっけな。

”なんでロキにケンカ売るんだ?”ってのと、”なんであいつ相手だと言い返すんだ?”ってのと。

ロキがいないときにフレイヤに、フレイヤがいないときにロキにそれぞれ聞いたのに、返ってきた答えは一つ。

 

”なんとなく。”

 

・・つまり、2人とも理由なんてなくて。

ワケわかんねぇ、って思いながらもそのときはその答えに納得したんだっけ。

俺って単純。

 

「ナルキッソスもどき。」

「それは光栄。フレイヤから見ても僕はナルキッソスなみにかっこいいんだ。」

「勘違いしないで。ただあんたが自分自身に惚れてる哀れなナルシストって言ってるだけよ。」

「残念ながら君には及ばないと思うな。女版ナルキッソスさん?」

「・・・ほんっとむかつくわ。」

「だから、お互いサマだってば。」

 

よく考えて見れば、”なんとなく”でこんなことばっかやるはずねぇんだよな。

それに気付いたのはつい最近で。

つまり、2人の間の楽しそうな空気に察したのもつい最近ってことで。

 

「ったく、なんであんたみたいなのがいいってみんな言うのかしら。理解に苦しむわ。」

「僕も、なんで君のことをウツクシイって誉める人がいるのかどれだけ考えてもわかんないよ。」

 

嘘つけよ。

心の中で毒づく。

どうせ、2人とも相手のことをその他大勢のやつと同じように思ってるくせに。

ったく、素直じゃねぇったら。

 

「ロキはいつだってそうなのよ。〜〜〜〜〜。」

「それはフレイヤにも言えることだろ?〜〜〜〜〜。」

 

あ、やべ。眠くなってきた。

2人の声がなんか遠い。

 

たとえ声を聞かなくても、言い争いが続いてるのは顔を見ればわかる。

でっけー口あけて、頬とか赤くなってるから。

・・・っつーか、そんなになるまで言い合いなんかしてんなよ。

ガキじゃねぇんだからさ。

そんなことを思いながら目を閉じて寝る体勢になる。

 

「〜〜〜〜〜。」

「〜〜〜〜。」

 

どんどん2人の声が遠くなっていく。

自分が眠りの世界に落ちていくのがわかる。

2人の声っていう騒音の中で眠れるんだから、我ながら神経ないんじゃないのかと考える。

ま、慣れだよな。こんなの。毎日のようにきいてりゃ、誰だって俺とおんなじになるはず。多分。

 

 

 

* * * * *

 

 

 

「あんたもそう思うでしょ!?トール!!」

「君もそう思うよね!?トール!!」

 

2人がほぼ同時にそばにいるトール神に同意を求める。

しかし、その時既に彼は眠りの世界に落ちていて。

当たり前のように彼らの問いなど聞いてはいない。

 

「「・・・・なんで寝てんの。」」

 

同時に呟いてもやっぱり起きはしない。

 

「・・・ここのとこ、こいついつも寝てない?」

「うん。寝てるね。」

「なんでかしら?」

「・・・・いい加減、僕達の言い合いをまともに聞くのに飽きたんじゃない?」

「・・・まぁそうかもね。会えばいつもあんたと言い合ってるし。隣には必ずこいつがいるし。」

「うん。でも彼さすがだなぁ・・・。この声の中でよく眠れるよね。」

「だってトールだもの。神経太そうじゃない?」

「・・・・確かに。」

 

寝ているトールの姿に2人ともケンカをする気力をそがれてしまった。

彼が聞いていないのを言いことに2人ですき放題言い合う。

 

その内それも飽きて、お互いの顔を見てこれからどうしようか悩んで。

お互いの中で答えが出たときに、フレイヤが言いだした。

 

「ま、今日はそろそろお開きにしましょうか。」

「うん、そーだね。やる気なくしちゃったし。」

「わたしもよ。それからこれからあっても極力こーいうのなしにしましょ。」

「トールが気の毒だから?」

「当たり前でしょ。あ、あとわたしの体力をこんなことで消耗したくないのよね。」

「あは、僕も同意見だな。」

「トールに気の毒ってほうに?体力消耗すんのが嫌ってほうに?」

「両方。」

「言うわね。」

「君こそ。」

 

先ほどの険悪な雰囲気が嘘のように2人とも笑顔を見せて言葉を交わす。

 

「じゃあね。」

「うん、また。」


 
別れを告げてフレイヤが去っていった。

ロキは、その後姿をしばらく眺めてからトールを起こす。

 

「・・・あれ、フレイヤは?」

「帰ったよ、とっくに。さ、僕達も帰ろう。」

 

そういってゆっくり歩き出すロキ。

すぐに立ち上がってロキの隣に並ぶ。

フレイヤとのケンカはどうなったのか気にならないでもないが、この様子なら険悪なまま別れたのではなさそうだ。

ならばわざわざ蒸し返すこともないかと適当に違う話をしながら館までの道を歩いて行った。

 



* * * * *

 



「あら、ロキとトール。偶然ね。」

 

そういって、数日後フレイヤと会った。

ああまたこいつらのケンカがおこるのか。最後まで起きてられっかな。

そんな心配をした。けれど、その時はいつもと違った展開で。

 

「本当に偶然だね。元気だったかい?」

「ええ。そっちは?」

「おかげさまで。」

「そう。じゃあね。」

「うん。じゃーねー。」

 

あっさりと別れる2人。いつもならケンカがはじまるはずなのに。

その意外な展開に俺は驚いていたけど、ロキは平然としていた。

フレイヤが遠くはなれてからロキに一体どうしたんだと聞いた。

 

「君の神経をこれ以上太くさせるわけにはいかないからね。」

 

帰ってきた答えは本当にわけのわからないもので、俺を激しく混乱させた。

 

「お前らって、本当にワケわかんねぇ・・・・。」

 

そう呟く俺に、微笑んでロキはさっさと歩いて行ってしまった。

「あ、待てよロキ!!」

 

その後数日間フレイヤに会っても何ごともなく別れる日々が続いて俺を混乱させた。

こいつらもうケンカ卒業したのか?とか思い始めた頃に、結局また彼らは言い争いを繰り広げた。

その彼らの会話を、俺は前と変わらず夢見心地で聞くはめになって。

 

 

 

彼と彼女の行動は、やっぱり俺には理解不能。

 





FIN





 

 

**あとがき**

今年初の小説でありましたvロキフレイヤでスタートできてよかったっす!!

それでは早速作品解説など。

 

いつかは書きたいと思っていた、いっつもいい争いばっかしてるロキ様&フレイヤさまvv

ところどころ消化不良をおこしてますが、結構気にいってます。

ちなみに特に気に言にいってるところは

 

「「・・・・なんで寝てんの。」」

 

ってところv(何故)

あ、わかると思いますけど一応神界の話って事にしといてくださいv

 

それではでは☆








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にゃぁぁぁぁぁ!!!!!
ロキvフレイヤさまです〜vvvvv
大好き、ロキvフレイヤさま。
しかもただのLvFじゃないんですよ!!!!!
ケンカ尽きぬLvF!!!!!
そーなんですよぉ、友達以上恋人未満ってのはこの形につきるんですよぉぉ!!!
そんでもってトールがまたかわいいのなんのv
ヒト(神サマだけど;)がケンカしてる最中に寝るか!?!?
そこで寝れるのがトール神のイイところ♪みたいな。(笑)
しかししかし、こんなにフレイヤさまにくってかかるロキさまって初めて見ましたv
こーゆーのっていいです、ホント。あたし書けないんだもの、こーゆーの。
あと、文章としてもすごくお上手でキレイですし、はぁぁ、ゆらさんサマサマって
感じですねvv
でわ、どーもありがとうございました☆























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