「ねぇ、どー思う?」 「何が」 「ラグナロク」 * world wide love * 「何言ってんの」 「知らないの?」 「知ってるわよ」 「じゃあどー思う?」 「どー答えればいいの」 「イヤだー、とか」 「あんたはイヤなのね」 「死にたくないしね」 「理不尽よ」 「どーして?」 「わかってんでしょ」 「キミの口から聞きたいよ」 「あんたMなの」 「だって相手が女王様だからね」 「女神よ」 「あんまりかわんないと思うよ?」 「響きが嫌いなの」 「Sっぽいから?」 「馬鹿にしないで」 「スイマセン」 「あたしは人間じゃないわ」 「そーだね」 「だから女王になんてなれない」 「女王になりたいの?」 「どーしてそーなるのよ」 「だってキミ、かなわない夢は嫌いだろ?」 「その頭の良ささえなかったら魅力的なんだけど」 「お褒めに預かりまして光栄です」 「いい性格ね」 「おかげで悩みが少ないよ」 「ある意味羨ましいわ」 「へーぇ、キミも羨ましがったりするんだ」 「実際に人間を羨んでるじゃない」 「どーして人間がいいの?」 「終わらないからよ」 「すぐ死んじゃうのに?」 「だからあんたは理不尽だってゆーの」 「それにしてもキミの口から『理不尽』なんて呼ばれるなんてね」 「馬鹿にしてるの」 「そんな恐ろしいことできないよ」 「あたしたちは人間を殺しすぎたわ」 「どーせ死んじゃうんだし別にいいんじゃない?」 「そういう意味じゃなくて、あたしたちは出張りすぎたのよ」 「それで?」 「だから滅びるの」 「人間は?」 「まだ終わらない」 「どうして?」 「きっと次は、人間の時代になるから」 「神の時代の終わりと共にヒトの時代が訪れる?」 「そういうこと」 「きっとキミが世界一の愛世界者だよ」 「深読みしすぎないで」 「キミは世界に残りたいんでしょ」 「どうしてよ」 「神は滅びても人間は残るからね」 「そうね」 「せめて世界にキミを残したいんでしょ」 「あんたが嫌いだわ」 「告白ってとってもいいのかな」 「あきれた」 「どーも」 「………世界がそれを求めるなら」 「何のハナシ?」 「ラグナロクよ」 「で?」 「それも別にイヤじゃない」 「そういうと思った」 「運命は大きな幸せを愛するわ」 「だからラグナロクもその要素って?」 「ええ、神の時代は終わりよ」 「前言撤回」 「何が」 「キミは世界を愛してるんじゃなかったね」 「何を言いたいの」 「全てを愛してるんだ」 「同じコトでしょ」 「世界だけじゃない、神も人も時も鳥も花も猫も大地も全部愛してる」 「わかんないんだけど」 「全てのものの幸せを願ってるんだね」 「誰でも幸せにはなれるのよ」 「愛振りまきすぎなんじゃない?」 「そんなことしてないわ」 「ボクはその中で一番になりたかった」 「あらそ」 「冷たいなぁ」 「あんたにだけよ」 「へー、ボクだけ特別扱いならそれもいいかも」 「やっぱあんたMでしょ」 「キミはほんとにおっきい恋人だよ」 「恋人になった覚えなんて無いわ」 「ボクにあるからそれでいいんだ」 「妄想天国ね」 「もうパラダイスだよ」 「変態決定」 「現実が苦しいとそうなるもんなんだよ?」 「ねぇ、肯定だけはしないで」 「はぁ、こうしてる間にもラグナロクは迫ってるのかな」 「次も長く続けばいいんだけど」 「願わくば多大なる幸せの長からんをって?」 「そうかもね」 ホント、でっかい恋人だよ。 FIN