第一話 黒猫とEB
人間は非現実的なことがおきるとなかなかそれを受け止めることができない。よくそういう事態に
なった時は、落ち着くべきだと言われているが実際落ち着くということは非常に難しい。
これはそんな私こと黒猫が体験した不思議な出来事の話である。
午前8時00分
『ドスン』という音と共に私は起きた。ベッドから落ちたのだ。しかし、まだ頭の中はボーッとしていて動きがふらふらだ。そしてベッドの角に小指をぶつけ痛さのあまり泣きそうだったがおかげで
完全に目が覚めた。今日は日曜日私はこの一週間で溜まったストレスを発散すべく
EBをやりまくる予定だ。だがまず朝食が先だと思い私は部屋から出て台所に向かった。台所には
ちょうどよくパンがあり駆け寄って何のパンかを確認した。
黒猫 「なっなにこれ?」
たいしたことじゃないのにおもわず声に出してしまった。そのパンはありふれた食パンだったが
カビが生えていたのだ。そのとき私の脳裏にある記憶が鮮やかに蘇っ た。まるでビテオでも
見ていたかのように鮮明に思い出した。
(それは数週間前友達とテニスをした帰りに近くのスーパーで賞味期限がもうすぐできれるという理由で半額になっていた食パンをその時おなかが空いていたということ
でついつい二袋も買ってしまったという記憶である)
黒猫「あの時のパンか…どうしようほかに食べるものないし…。」
考えていたらカップラーメンのことを思い出したが朝から食べる気にはなれない。
外を見ると天気が
晴れていたので結局近くのコンビニで朝食を買うことにした。自転車に乗りペダルを踏み顔にあたる風が気持ちよかった。
午前8時15分
しばらくして目的地のコンビニにたどり着いた。私と同じく朝食を買いに来ていると
思われる人が
多かった。私は早速パンが売っている場所に駆け足で行った。こうみえても私はパンにうるさい。
選ぶ時は慎重だ。価格、味、見た目が全部いいのじゃなきゃ私はパンを買わない。私は丁寧に獲物を狙う猫のごとくパンを見てまわった。結果としてメロンパンがやすかったのでついつい4つも
買うことにした。
(その後4つのうち2つが忘れられて孤独のあまりカビと友達になった)
午前8じ25分
家に帰ってきた私は買ってきたメロンパンを袋から出そうとした。袋は強情にも開きにくく最終的に
引き出しからはさみを持ってくる始末になった。やっとありついた朝食。むさぼるようにしてメロンパンを食べテレビをつけた。天気予報だった。
天気予報士 『―――――今日は夕方から強い雷雨となるでしょう』
にわかに信じがたかった。今の天気は、雲一つない快晴だからだ。
午前9時05分
朝食を食べ終えちょっと休憩した私は早速パソコンをつけEBをやりはじめた。私が所属している国は『セプターK』が総帥の『LOVERSOUL』という大国である。LOVERSOULは通称ラバソと
いわれ性格は常にジェラシーの総帥セプターK (通称『せぷ』)が作った歴史のある国である。
ただ、建国したのは一回ではない。 なんどとなく潰されてその度に建国してやっと世間から大国と
見られるぐらいまで成長したのだ。私の機体は全能力NT(最高ランク)でちょっとやそっとの相手では私を大破する
ことはできないくらいの強さだが私より能力が高い人もたくさんいる。私はそんな
人たちに追いつくためとりあえず今日は還元している人を叩くことにした。
午前11時55分
そろそろ昼食の時間なのでいったんEBをやめ昼食の用意をすることにした。昼食は朝食べなかったカップラーメンだ。やかんに水をいれ火にかけた。沸騰するまでのあいだ私はカップラーメンをどれにしようかと迷っていた。今考えればこれは本当に嵐の前の静けさだった。天気予報のとおり外が暗くなってきたがそんなこと私は気にも止めていなかった。
午後0時25分
再び私はパソコンをつけEBをやりはじめた。なにげなく自国欄をみると今日の夜8時からyyyが
総帥の『友情というなのもとに』戦争をするとせぷが発言しているではないか。私は今日、戦争があると知ったとたんせぷのHPのチャットに行ってみた。チャッ
トにはせぷとふぇるがいた。
ふぇるもラバソの国民でよくここのチャットにきてちょっとした話ををするがなんというかふぇるは
無口なのである。チャットにきてもあいさつだけして質問されない限りなにもしゃべらないのである。簡単にいうとふぇるは孤高に生きる男なのである。しかし、今日はいつもとちがい
よくしゃべっている。戦争があるからだろうか?それとも今日何かが起こるとでもいうのだろうか? 考えているうちにせぷが私に今日の戦争のことについて話をしてきた。
内容は私に友情という名のもとにの総帥yyyをひたすら潰してくれというものだった。要塞撃破はを
その他大勢の国民がやるらしいので私はそれを了解した。ラバソが大国になった理由の一つとしてこの計画的な戦争をおこし確実に敵国をし
とめることによって国民を増やすことにあった。私の機体はyyyの機体よりはるかに性能が上なので確実にしとめることができる。
おそらくせぷはそれを
知っていて頼んだのだろう。だけど私は戦争開始までずっと機体の性能をあげるためレベルを
あげていた。なんとなくいやな予感がしたからである。
午後8時00分
外は天気予報通りすごい雷雨になった。いつ停電してもおかしくない状況の中私はEBを
やりはじめた。ラバソはすでに発動していた。(戦略名『友情崩壊』)私は作戦通りyyyを
潰しまくった。すごく弱かった。総帥にふさわしくないぐらいだ。休まず私は、yyyが復活するまで他の国民と戦った。………強かった。私はひるまず猫のごとく食らいついた。当初3分で潰す国だったが思った以上の抵抗でなかなか潰れない。っていうかyyy
のHPが極端に低いのですぐ復活するのだ。これにはさすがにいらいらしたが10分後
ついに要塞が没落した。私はふぅとためいきをついた。10分しか経っていないのに1時間ぐらいやっていたかのようだ。ほっとした私がからだを
伸ばそうとした時
騒音【 ドゴーーーーーン】
黒猫「えっ!?」
この天気で『ピシャーーン』と雷の音が聞こえるのはわかるが『ドゴーン』ってなに?その刹那あたり一帯が真っ暗になってしまった。手探りでまどを探し窓を開けた
が近所も電気がついていないので停電のようだ。突然の停電でパニックに陥った私は懐中電灯をさがした。しかし、暗闇で懐中電灯を探すのは困難をきわめた。そのとき私の心臓は凍りついた。
黒猫 「なっなんで……。」
暗闇の中突然パソコンがたちあがったのだ。もちろん停電はつづいている。暗い部屋の中で
モニターの光がとても不気味だった。
??? 「―――――。」
声をだして人を呼ぼうとしたが恐怖のあまり声が出ない。ここから逃げようとしたが恐怖で腰が
抜けて動けない。パソコンはIEを起動させEBを開いた。
黒猫「………………(なんでEBなんかひらくの)」
私の心臓の鼓動がどんどん速くなっていく。私は渾身の力を振り絞って声を出そう
としたが結局
それは、無駄なあがきだった。今度は落ち着こうと考え自分の心に言っ た。
(落ち着け、落ち着け、落ち着け)
しかし、人間はそんなに簡単に落ち着けない。それどころかかえってパニックに陥ってしまった。
私はふと自分の足元を見てみた。その瞬間私は絶句した。これが夢なのか幻なのかと考えたこと
すら頭の中からふっとんでしまった。
(私……どうしちゃったの?)
それは私の足がまるでうつりの悪いテレビのように消えかかっているのだ。次第にそれは全身に広がっていった。私はもう泣きそうだった。そして徐々に体が消えていき数分後遂に私は部屋から
完全に消えてしまった。私にはわからなかったがそのとき残ったパソコンが誰もいない暗い部屋の
中で一際不気味になっていた。
第1話終了・・・・・・・・・・・
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