3「何がいいかな?」
ねーちゃんの誕生日は明後日の日曜日。
プレゼントを買うため、この2、3ヶ月お小遣いを貯めこんでいた。
集まったお金は2万3千円。さて、何を買うか・・・それが、問題だ。
一番いいのは、前から欲しがっていたバック。
でも、3万円超えてたから、無理だろう。
それ以外に、何か欲しがっていたもの・・・。
コレが思いつかない。
ねーちゃん、あんまり物欲が無くて困る。
最近はバックのことしか言ってなかったし。
指輪とかは、どうだ?
・・・・・・・。
「翔君、顔真っ赤だヨ?」
となりの席の奈々香が話し掛けてきた。
奈々香とは、ホント腐れ縁。マンションでも隣。登校班も同じ。
そして、席もオレの真横だ。
オレは、奈々香の保護者じゃないんだぞ。
だいたい、今は授業中だ。
オレは、手であっちいけと仕草をする。
もちろん、授業中なので遠くにはいかない。
「もう。」
相手にしなかったので、奈々香は拗ねたようだ。
で、何だっけ?
そうだ、ねーちゃんへのプレゼント。
どうしようかなぁ・・・。
プレゼントしたら、何でも喜んでくれそうだけど。
せっかくだから、すっごく喜んで貰いたいんだよ。
・・・・。そうだな、参考に奈々香の意見を聞いてみるのもいいだろう。
「奈々香、奈々香。」
オレは小声でななかを呼ぶ。
「なになに?どうしたの?どーしたの?」
待ってましたといわんばかりに、こっちを向いて笑顔を振り撒く。
「バカっ、あんましこっち見るんじゃない!先生に見つかるだろう!」
「バカじゃないモン!嬉しかっただけだモン。」
また、そのフレーズか。それはもういい。
「奈々香、今欲しい物とかある?」
「えーとねぇ、おかしィ!」
即答。しかも、バカっぽい。
「なになに、翔君くれるの?」
「誕生日プレゼントにだなぁ・・・」
「えー!奈々香に誕生日プレゼントくれるの?」
期待のまなざしを向けるななか。
「ちがう!最後まで、人の話を聞いてくれ。」
「うんうん。」
そう言いながらも、奈々香の目が爛々と輝いている。
こいつ、もう絶対自分が貰えると思ってるよ。絶対。
「ねーちゃんの誕生日が近いんだ。でだ・・・」
「なーんだ、結さんのプレゼントか〜。」
ガッカリと、奈々香は肩を落とす。
「プレゼントは何がいいと思う?」
「結さんに直接聞いたらいいんじゃない?」
「だから、びっくりさせたいんだよ。こーゆうこと、聞けるの奈々香しかいないんだよ。」
「・・・・うーん。」
お、やっと真剣に考えてくれる気になったか!
「おかしいっぱい!おかしの家みたいなの!」
・・・・・・。
「奈々香に聞いた。オレがバカだったよ。」
「翔君、バカじゃないヨ。翔君この前、国語テスト点数よかったでショ?」
はぁ、もう奈々香に相談するのはやめよう。つかれる。

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