その1「結の誕生日2日前(結編)」

1「いつもの朝」
「ねーちゃん、ねーちゃん。」
弟、翔の声が聞こえる。
「結ねーちゃん。いいかげん起きろよ!学校遅れるって!」
布団の中から顔だけをだして、細目で時計を見る。
時間はまだ、朝の6時だ。学校までは自転車で30分、8時までに着けばいいからぁ・・・。
ZZZ・・・。
「ねーちゃん!!」
翔が布団を引っぺがす。
布団の外の空気は肌寒い。
「お願いもう少し寝かせて〜。翔ぉ・・・」
「ねーちゃんは、低血圧なんだからこの時間から起こし始めないと。絶対遅れるだろっ!」
うん。翔の言うとおりだ。しょうがない・・・上半身を起こそう。
ZZZ・・・
30分後。私は、布団から降り立ちリビングに向かった。
リビングの窓から優しい日の光がさしこんでいた。
翔は私が起き出したのを確認すると、台所へ行き食器棚からコーヒーカップを取り出した。
食卓のイスをひいて、それに座る。
TVには朝のニュース番組が流れている。
まだ、私の頭は朦朧としている。
翔が、コーヒーを作ってくれてテーブルの上に置いてくれる。
コーヒーの臭いは、スーッと私の頭の中のもやもやをふりはらってくれた。
私はTVを見ながらコーヒーをすすった。ニガイ。
翔、砂糖入れ忘れたな。
「翔、これ・・・」
言葉を言いかけたとき、翔が声を殺して笑っていることに気がついた。
「目が覚めただろ?。」
TVの占いコーナーには、O型の人は運気最悪と出ていた。
私の血液型だ・・・。
『今日は誤解されやすい日。自分の気持ちははっきり相手につたえましょう。』