ぷっぷくぷ〜〜♪
これ以上も無いぐらいな陽気なトランペットの音に香穂子がなんとは無しに近づいて行くと
その気配に気づいたと思われるその彼がくるりと振り向き、開口一番こう言った
「トランペットって最高だよね!!」
……自分は明らかにバイオリン(間違っても”ヴァイオリン”などとは言ってやらない)を抱えているのだが。
「おれ、火原。君は?」
「え?日野……ですけど」
結構あるイミ有名人だと思うんだけどなぁと思いながら香穂子が答えると
「そっかー。男前な名字だよな」
何ですかその感想は
しかし確かこの火原……先輩もセレクションに出る人では無かったろうか
しかもバリバリな音楽科だった筈。
「あのぅ、私普通科ですけど……」
普通科の日野と言えば流石に分かるだろうこの脳天気な男も
「へーそうなんだ」
そ、それだけ?
「あ、それよりもさー。火原と日野って何となく響きが似てるよな」
いえ、「ひ」しか合っていませんが
「じゃあこれから宜しくな!野原さん!!」
混ざってるし!!
しかし満面の笑みで差し出された手と
香穂子は思わず握手してしまったのだった
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