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つまるところランデーはガキなのヨ!日記 SIDE:れい 文化祭が終わった。 いきなりだけどさ。ワタシ気づいたことがあるのね。 なんかワタシ、ランデーのこと好きみたい。 認めたくないよ? 認めたくなんかないケド、 ワタシ、エルンストセンパイより、ランデー見てる時間の方が 圧倒的に多いんだよね。 あいつさ、ワタシのことどー思ってんだろ? 口を開けば「れいちゃんれいちゃん」って子犬のように シッポ振りながら寄ってくるけど…… まあね、そんなあいつだから、多分、スキになっちゃったんだと思うケド…… ほら、楽だしさ、 あいつの前ではもう「○○よねv」なんて言葉使わなくていいし、 もう仕方ないって言うか、そんな感じ。 文化祭の日 ゼヘルの彼女が来たんだよね。 ゼヘルに彼女がいたってのは知らなかったケド、 なんかすごく似合ってて、実はチョットうらやましかった。 いつもエラそうなゼヘルが彼女の前ではおとなしくなっちゃって、 ワタシが言うのもなんだけどかわいかった。 でね、その時思ったんだよね。 じゃあ、ランデーはどうなんだろうって。 ランデーにも彼女ができて、そしたらあの開けっぴろげのな〜んにも考えてなさそうなあの顔が 彼女になった子の前でゼヘルみたいに変わるのかなって。 でね、多分その位置に一番近いのはワタシだって思うんだよね。 これって自惚れてるって思う? でもさ、あいつの態度見てたらゼッタイ………… って思ってたんだケド。でも、違うかもしれない。 だってね、ワタシ、ランデーに聞いたんだよね。 ゼヘルと彼女見ててどう思うかって、アンタも彼女欲しくない?って。 そしたらなんか私がまだしゃべってるってのに、 勝手に質問の在りかを違うとこに持ってっちゃって、 「いやあ、やっぱり従姉妹だからるば先生の奥さんに似てるよな! アハハ!」 ナニソレ。 そんなこと聞いてないし。 普通思わない? あんなの見ちゃったら羨ましいって思わない? ……そうだよね、ランデーは思わないからあんな答え言うんでしょ。 なんかもう力抜けちゃった。 ランデーがスキだって気づいた途端これだもん。 朝、ランデーが自転車で前から走ってきたのを見て、 (うわ、またデッカイ声で「れいちゃ〜ん!」って言われるんだヨ……) って身構えてたら、後ろからるいセンパイが顔を出してきて、 なんか二人とも楽しそうだしさ、 「やあ、おはようれいちゃん」って ランデーったら普通に挨拶もできるんじゃん。 しかも、いつもみたいに追いかけてこないし、センパイ乗せたままさっさと行っちゃうし。 ワタシ多分、そのとき思いっきりムスッとしてたと思う。 今になって気付いたんだけどね。 ランデーが他の人と一緒にいて、楽しそうにしてるのが面白くなかったんだ。 ワタシはカシコイからね。無駄に悩むことなんてしたくないし。 ただ、相手がランデーってのが気に入らない。 ワタシはいつだって、頭ヨシ顔ヨシ性格ヨシの3拍子そろってないと イヤな人だったハズなんだけどな。 エルンストセンパイが理想だったのに、なんでランデーなんだろ。 あんなカルイ男。誰にでもヘラヘラ愛想をふりまくあんなヤツに。 そんなことを思いながら部室に行ったら、いきなりランデーに会った。 ランデーはもうバーテンダーの服着てて、 「どう?」なんて、腰に手を当ててにっこり笑ってきた。 本当は「かっこいいよ」って言いたかったんだけど、でも言えなかった。 だって、本当に似合っててかっこよかったから。 だから何て言ったらいいかわかんなくて、「いいんじゃない」 なんて中途ハンパなこと言っちゃった。なのにランデーったら 「そうかい? れいちゃんにそう言ってもらえるとすっごく嬉しいなあ!」 なんて 本当に嬉しそうに笑っちゃって、 ワタシ、どうしたらいいかわかんなくなってその場から逃げちゃった。 笑うランデーがなんだか眩しくて、 素直に「かっこいい」って言えなかった分、後ろめたかった。 だから思い直して、後でランデーのとこに行ったんだけど お店が始まっちゃうとお客さんをさばくのに忙しくて そんなこと言う余裕、ゼンゼンなかった。 ウチのクラスの子もいっぱい来てて、ランデーの周りにたかってた。 あの例のランデーのこと好きなコも来てて、 「かっこいいv」 なんて言ってて、ランデーったら 「そうかい?」 なんて調子に乗っちゃって、 「いつもより多くまわしてまーす!」 ってシェーカーぐるぐる振り回してて、何よ! ウケ狙って喜ばしちゃったりしてさっ。 って、もう「かっこいいを言う」どころのハナシじゃなくなって。 で、その後みんなで写真を撮ることになったから、 ワタシ思い切ってランデーに近づいていって 「かっこいいから撮らせて」 って言うつもりでいたのに、ワタシのバカ! 「撮って」 なんて言っちゃったんだよッ。違うのにッ、ホンットワタシのバカ! 「じゃあ撮ってあげるよ!」 で、ナゼかエルンストセンパイと並ばされて写真を撮られて。 まあね、エルンストセンパイ格好よかったから、撮るつもりではいたんだケド。 だからね、ランデーからカメラ受け取りながら、今度こそは! って ものすごく気合入ってた。たくさん息を吸い込んで、 ものすごくドキドキしながら、せーのっで口を開いたら、 「私も撮ってー!」 …………るいセンパイに横入りされた。 なんで? どうして? このドキドキの持って行き場は? 呆然と立つワタシをよそに、ランデーったら変に人がいいから この後も次々いろんな人ににカメラを渡されて次々にシャッターをきってた。 「は〜い、いちたすいちは〜?」 「にー!!」 コッテコテなんだから…… そこいらへんでこの声がぽんぽん飛び跳ねて、 結局ワタシは1枚もランデーの写真が撮れなかった。 しかも、みんなあんなに写真撮ってたっていうのに、 誰一人として全員で撮ろうって言わなかったから。集合写真もなし。 あ、よく考えたら部長ってワタシだったっけ。 ワタシのバカ……。 それもこれもゼンブるいセンパイのせいだ。 ワタシは正面きって、センパイにあたった。 「センパイのバカ」 「なんですって? どの口が! どの口がそんなことを言うのかしら〜!」 頭にウメボシキメられて、痛くて痛くてワタシはわめいた。 「スイマセンスイマセン!」 それをランデーが笑って見てた。 「笑ってないで助けなさいヨ!」 やっと解放されてそう言いに行ったら、 「だって楽しそうだったからさ! センパイの頭グリグリはよく効くよな!」 どうやらランデーもこれをやられたことがあるみたい。 なのになんでそんなに嬉しそうに話すんだろ。 なんか面白くない。 「ランデーのバーカ」 そう言ったらあいつ、ちょっとびっくりした顔した後、にぱーって笑った。 「そんなこと言うと、こうしちゃうぞ〜〜!」 グリグリグリグリグリ 「イヤー!」 手加減したみたいで、センパイより痛くなかったけど、 ものすっごく楽しそうなランデーを見て、 やっぱこいつの頭は小学生並だと思った。 ワタシの恋は前途多難デス。 日記−24 SIDE:エル 文化祭であった 最初は喫茶店とプラネタリウムをどちらにするか揉めていたが るば先生の一言で両方やることになった。話が早くて結構な事である 後はどうすれば出来るのかを考えれば良いだけなのだから 私は星の写真が飾れれば 後はどうでも良い しかし中途半端な事をして恥をかくのはご免だ やると決めたからには徹底的にやるべきである ランデーがその辺りはさっさと進めてくれ、話が早くて結構な事である 当日は盛況であった。……まあそれは良い しかし……しかしだ……… 何故誰も星の写真を見ないのだ!!こちらをずっと見張っている 心配しなくとも、金を取っている以上下手な事はしないと言うのに 全く不愉快であった 後日打ち上げと言う事だ 日記−24 SIDE:るい うわー、もう、びっくりしたよもう。 なにがびっくりしたっていろいろびっくりしたんだよね。 この前、地学部で文化祭の打ち上げやったの。 いろんな人のいろんな姿が見れて、すごくおもしろかった。 あ、この前って言ったって去年の話ね。 去年の話を今更書いてるんだけどね。 これからどんどん季節がずれると思うけど気にしないでね。 ……って、誰に向かって話してるのかしら。やあね。うふ。 で、話を戻してと。 いやあ、エルンストさんってのんだらどうなるのかって思ってたけど なんか、あんなんなっちゃうんだーってすっごく驚いた。 最初は普通の洋食屋さんを貸切りにして打ち上げをしたの。それはいいんだけどさ、 やったのってクリスマス・イブだよ。 なんだってそんな日に! エルンストさんと二人でラブラブと過ごそうと 画策、もとい、陰謀を企てて、……えーっと、計画して予定してたってのにさ。 で、幹事は、まあ予想はしてたけどやっぱりあいつ、ランデーだった。 だーかーらー、あの子に決めさせたくなかったんだよね。 悪い子じゃないんだけどさ、いまいち鈍いというかウトイというか、 よりによってイブに団体行動をしようだなんてまったく…… まあね、悪気はないんだよね。 それによく動いてくれるし、面白いとこ連れてってくれるし。 いや、ほんと驚いた。 まあその話は後でするとして。 最初のお店で夕方から一次会。 イブだってのに出席率は良好。 ま、私はエルンストさんさえいればいいからどうでもいいんだけど。 あとね、るば先生も来てたんだけど、なんか結局 何をしに来たのかわからない感じだったなあ。 乾杯の時のことなんだけど、私たちは一応高校生だからジュース。 で、るば先生だけビールだった。 あ、そうそう! 乾杯の音頭は部長のれいちゃんの推薦でエルンストさんがやったの。 「部長の指名ということで、僭越ながら私が乾杯の音頭をとらせていただきます」 とか言っちゃって。もう、サラリーマンなんだからっv 私、サラリーマン好きなのよね。スーツとか最高なのよねv ああ、それにしてもエルンストさんの声って素敵。 隣の席がとれてよかったよ。 で、ここまではよかったんだけど、 「文化祭も無事に終わったということで、皆さんお疲れ様でした。 これで生徒の皆さんに少しでも星に関心を持ってもらえ……たのでしょうか? うむ……果てしなく疑問を感じるのですが…………」 エルンストさんったらグラス持ったまま考え込んじゃって、 そういえば文化祭終わった後、あんまり機嫌がよくなかったのは そんなことを考えてたからだったのね。エルンストさんらしいけどさ。 でもインパクトの問題なのよね。私もまさかエルンストさんやランデーが あんなにバーテンが似合うとは思わなかったもん。 手伝ってくれたゼヘル君もあれからすごく女子に人気が出ちゃったみたいで、 るば先生も動きさえしなければかっこよかったしね。 それにさ、エルンストさんだってあんなに上手にカクテル作るからいけないんだよ。 あんなん見せられたら見惚れちゃうに決まってるって。 皆の目を釘付けにした責任、わかってないんだよなあ。 で、なかなか先を続けようとしないから仕方なく肘でつついて黙っちゃってること教えてあげた。 「あ、失礼しました。では文化祭の成功を祝って、乾杯!」 みんなほっとしてそこかしこでグラスを鳴らす音と乾杯の声。 そうそう、るば先生の話が途中だった。 で、るば先生だけビールだったんだけど、グラスを触れ合わせた後 先生はそのままぐーっと漢らしく一気飲み。 「うわーっ、いけますねーv」 うれしくなってビールの追加を頼もうとしたらなんと! 先生が、先生の頭が! こてんって私の肩にっ!! (いけません先生! 不倫だけはいけません! それに私にはエルンストさんという人がっ) 1時間後 「ごめんなさい。るばったら生徒さんにお世話してもらうだなんて。 だからあれほどお酒を飲まないようにって言っておいたのに」 るば先生の奥さんが来てそう言った。 「先生はそんなにお酒に弱いんですか?」 「そうなの。貴方は目の前で見てわかったでしょう? 『かんぱ〜い』きゅっ、ぱたっ、だったんじゃない?」 奥さんったら身振り手振りをつけて説明をしてくれた。 それがすっごくかわいくて、特にぱたっの時に両手を頬に当てて おやすみの姿勢で言うもんだから、もう、 ほっぺたつねりたいくらいかわいかったよ。 そしてそんなラブリーな奥さんに連れられてるば先生は帰っていった。 奥さんに めっ なんて言われてすっごく嬉しそうに。 いいなあいいなあ。私もエルンストさんに めっ がしたいなあ。 そう思ってみたものの、あのお堅いエルンストさんが めっ なんてされるようなことをするのかなあ? と、ここまでは、思ってました。 とーころがー! サプラーイズ! 驚きの場面はこの後にあったんだよねー。 1次会が終わって、次に2次会どこに行こうかなんて話してたら、 急にみんな「ちょっと用事が」とか「もう遅いし」とか言って ぞろぞろ帰り始めちゃってさ。 中には部内でカップルになってるのもいたりして 「これから二人で……ほら、今日はイブでしょ? ねーv」 とか見つめあって手をつないで去っていくのとかいたりして。 結局残ったのはいつものメンバー。 まあね。いいんだけどね。むしろランデーとれいちゃんが超邪魔なんだけどね。 私はエルンストさんさえいればなんでもおっけーさv なのに、エルンストさん、こんなこと言ってくれちゃって。 「またこの4人ですか。今日は部の打ち上げです。意味が無いのでこれで失礼」 スタスタスタって、おい! ちょっと待てやコラ! 「あたたたたた! な、何をするんですか!? 止めてください!」 とっさに掴んだのはエルンストさんの耳。だいぶ痛がってるけど放すもんか! 「意味が無いって何かしら? エルンストさんったら愉快な人ねv」 「意味が無いから意味が無いと言ったのです。これでは普段と変わりないではないですか」 「問答無用。帰らないって言ったら放してあ・げ・るv」 ふーって掴んだ耳に息を吹きかけてあげた。 うふん。さっき自販機で一杯ひっかけといて良かった。 じゃなきゃこんな大胆なこと出来ないもんねー。 「あああああなたという人は……!! わ、わかりました! わかりましたよっ」 やだv うろたえちゃってかわいいったらないわ。 そんなわけで二次会。私、ほんっと驚いた!世間は狭いよね。 ランデーに連れられて歩いているうちにどんどんあの店に近づいていくんだもん。 それでも、まさか高校生であの店に行くなんて、いくらランデーでも 考えないと思ってたんだけど、予感は的中。 れいちゃんが眉間にシワいーっぱい作ってランデーに向かって怒ってた。 「チョット! ここってイカガワシイお店なんじゃないの? ほんとにここ? ヤバいよ。ワタシ帰る!!」 「大丈夫だって! 俺の知り合いの店なんだから。オッケーオッケー!」 嘘!? 知り合い? ……どんな? ああ、私はランデーを甘く見ていたよ。こいつ人脈だけはだだっぴろいんだった。 それにしてもこんなとこ、エルンストさんは入ってくれるのかと思って 後ろを振り返ったら、けっこう普通にしてた。意外と平気みたい。 「い゛ら゛っしゃ〜〜い゛!!」 ドアを開けると野太い声の合唱隊。 相変わらずここの人たちは元気だわ〜。 私はランデーの後ろに隠れて中に入った。 「こんばんわ! ちょっと予定より少なくて4人なんだけど……」 「ああ! 構わない構わない、さ、ど〜ぞ入って〜 え〜と、どんな子を連れてきてくれたのかな? ……て、アラ?」 ランデーの後ろから顔を出してピース 「ちょっと〜、るいじゃないの! なんでアンタがいるのよ?」 それはごもっとも。私もなんでこのメンバーでここにいるのかわからないもん。 この店のママ、オリヴィエは私の幼なじみだから知ってるだけなんだけど、 問題はランデー。なんで、一体どういうルートでここを知ったんだろ? 聞いたら「いろいろですよ」なんて答えてたけど、侮れないヤツ。 席に着いてとりあえず乾杯。 オリヴィエったら速攻エルンストさんにべったりし始めた。 「あら、アンタいい男ねェ、なかなか綺麗な顔してるじゃない?」 対してエルンストさんはというと、「そうですか。ありがとうございます」 なんて言ってけっこう冷静。へへん、ざまあみろオリヴィエ。 エルンストさんはなかなか落ちないんだぞ!(まあ私にも落ちないけどさ) ランデーはというと他のオカマちゃんたちに大人気。 いろんな芸を披露して喜ばしてあげちゃってる。 ……うわ、れいちゃん、顔がコワいぞ……、あ、フォロー入った入った。 さすがここのお姐さんたちは客扱いがうまいなあ。 おお、笑ってる笑ってる。大丈夫みたいね。 そんな感じで観察しつつ、ぐるっと周りを見てみたら カウンターの中にすごい美女を発見。さっそく話しかけてみることにした。 「こんばんわー。るいです。初めまして。えっとお名前はなんていうんですか?」 「セイラ……です」 なんかこっちも怒ってるみたいだなあ。 ムスッとしてひたすらグラスを磨いてる。 それにしてもすっごい綺麗。エルンストさんのお姉さんより綺麗かも。 この細い顎はとても男とは思えない。…………ここにいるんだから男だよね? カウンターに座ってひたすら顔と手の動きを眺めてたら オリヴィエから声がかかった。 「セイラ! 氷持ってきて頂戴」 セイラさんは無言のまま氷を持っていく。私も後からついていった。 「ア〜ンタ、ちょっと愛想なさ過ぎ」 黙ってゴトンと氷を置いたセイラさんを見てオリヴィエが言った。 そりゃそうだ。客商売だもんね。 「ねえ、いつまで僕はこんなバカげたことをことをしなくちゃいけないんだい?」 あら、セイラさん、普通にしゃべってる。 「閉店ま・でv 賭けに負けたんでしょ? 男らしく観念して馬車馬のように働きな!」 セイラさん、ため息をひとつついてまたカウンターに戻っていった。 どんな賭けをしたんだろ? ま、負けたんなら仕方ないわね。 それでもかわいそうだから慰めに行ってあげようとしたんだけど それどころじゃなかった。 エルンストさんが、エルンストさんが、すんごいことになってた。 「な、な、な、何やってんのーーー!!」 エルンストさん、シャツのボタンを全部はずして上機嫌。 「ちょっとオリヴィエ! 高校生の服を脱がせてどうしようってのよ!」 「知らないわよ、勝手に脱ぎ始めたんだから。それにね、その名前で言わないでくれる? ワタシはここではヴィエ。本名言われたらテンション下がるじゃないか」 「あ、ごめん。……て、そうじゃなくて、ほら、着せて着せて!」 「じゃ、アンタ着せなさいよ」 え、それは…………。 私の動きが止まったのを素早く察知したオリヴィエが目を細めて 「からかってやろ〜」って顔してる。 「あらヤダ。この子ったら顔赤くしてるよ。ひゃっひゃっひゃっ」 くそーっ、他の皆も一斉に笑ってくれちゃって、くやしいっ! ちょっと視線をずらしたら、あ! れいちゃんまで一緒になって! 「れいちゃん! 笑ってる場合じゃないでしょ、なんで止めなかったのよ! エルンストさんの貞操の危機を守りなさいよ!」 「エエ〜? ナンデ〜? おもしろいじゃん。もっと脱げ脱げ〜」 ちょちょちょっと! なにあおってんのよ、ああ、ああ、椅子の上に立って 踊ってるよ、ダメだ、酔ってる。 「1番! エルンスト! 脱ぎますっ」 うわーーーっ、エルンストさんっ、一緒になって立っちゃって、 ダメ! 下まで脱いじゃダメーーー!! 私は慌ててエルンストさんに抱きついて止めるしかなかった。 疲れた…………。 とにかくね、こんなふうにものすっごく大変だったよ。 あ、今考えたら私ってば、エルンストさんに抱きついちゃったのね。しかも 裸 うわー! うわー! うわーーー!! どうしよう。やば、今更恥かしくなってきた。 冬休み明け、どんな顔して会えばいいんだろうか? まあなんとかなるか。たかが裸、裸、裸……そうよ、たかが裸じゃない………… でもあのじかに触れたぬくもりが私の顔に…………いやいやっ思い出しちゃだめっ でもいいカラダしてたなあ…………ぷしっ えーととりあえず、思い出しても鼻血が出ないように訓練しとかないと。 あとはオリヴィエんとこ行って文句言ってー、 あとついでにセイラさんに会えるといいなあv うふv |