戦いは終わった
レヴィアスがその身を消したことによって 幕は下ろされた
アンジェリークとエルンストは
金の髪の女王陛下と補佐官ロザリアに見送られ
次元回廊を使って聖地を出た
「二人とも…………がんばってね。応援してるわ」
別れ際 この宇宙の女王アンジェリーク・リモージュは
新宇宙の女王アンジェリーク・コレットの差し出した手を両手でしっかりと握り締めた
数日前 アンジェリークはエルンストと共に新宇宙へ帰ることを リモージュに伝えた
そしてその時 わずかな望みを持ちつつ
エルンストと長く一緒にいられる術があったら教えて欲しいと訴えた
しかし 二人の目に映ったのは 俯き 横に振られた金の髪
エルンストには予測がついていた
このことに関しては以前に 徹底して調べ尽くしていたからだ
〜聖地は 力を持たぬ者を拒むようにできている〜
〜選ばれし者だけが住まうようにできている〜
その時 嫌になるほど叩き込んだこの言葉
エルンストが落胆の色をまるで見せぬその横で アンジェリークはあきらかにがっかりした顔を見せたが 諦めたわけではけしてなかった
その後 何か可能性を見出そうと王立図書館で過去の記録を調べ ルヴァに文章の解読を頼み 懸命に 懸命に 二人の未来に射す光を探してまわった
そんなアンジェリークと行動を共にしながら
エルンストも「もしかしたら」という小さな望みを抱き続けていたが
結局 光 が二人の前に姿を現すことはなかった
「オカエリーッ!!」
新宇宙に降り立った途端 レイチェルがすごい勢いで飛んできた
アンジェリークは力いっぱい最愛の友に抱きしめられた後
エルンストの存在にやっと気づいた彼女からかなり質問責めにあった
エルンストと二人揃ってその勢いに気圧されながら
久し振りに味わう平和な時間を 時を忘れて楽しんだ
「アンジェリーク、では私はこれで。……本当にもう……大丈夫ですか?」
アンジェリークと共に暮らすことを決めたものの
とにかく一旦は主星に帰らなければならないエルンストは
新宇宙と主星とを結ぶ次元回廊の入口で 笑顔を見せるアンジェリークの頬に手を添えた
アンジェリークがその手に自分の手を重ねる
「大丈夫です。ありがとう、エルンストさん」
エルンストが名残惜しそうな顔をして去っていくのを
アンジェリークはレイチェルと一緒に手を振って見送った
その後
アンジェリークはレイチェルにエルンストとのことを散々からかわれ
降り注ぐするどい質問に赤くなったり青くなったりしながら
こういう類の話をする時特有の 華やぎに満ちた時を過ごした
この先に待ち受ける アンジェリークとエルンストの未来については
レイチェルもあえて触れるようなことはせず
だから始終 部屋の中は嬌声と笑い声とが響いて
この瞬間 ただひたすら 二人は幸福だった
この日 レイチェルにはめずらしく いつまでもアンジェリークを離そうとはしなかった
普段のアンジェリークだったら どこまでも彼女に付き合ったであろう
でも 今日だけはどうしても どうしても 無理だった
心配されると知りながら 体の疲労を理由にして帰ることを告げた
「気づかなくてゴメン」としょんぼりするレイチェルがかわいくて
少しの間だけとりとめのない話をした後 彼女と別れ 私室に戻る
どうしても ひとりになりたかったのだ
頭の中で様々な事柄が未整理のまま放置されている
そしてやはり体も疲れていた しかし眠りたいわけではない
部屋に帰り 扉を後ろ手にパタンと閉めると
アンジェリークは深く息を吐いた
扉に背をもたせ 立ったまましばらくぼんやりと空を見つめる
やがて 部屋の中央に置かれた荷物の存在に気が付いた
旅の間増えていったものたちを 新宇宙に送っておいたのだ
やるべきことを見つけ アンジェリークはすぐに荷解きを開始した
何も考えず ただ無心に中身の分類をし続ける
そして 最後の荷物を開けてすぐ それに気づいた
「アリオ……ス……」
アンジェリークは唇を震わせた
手にとったそれは アリオスがアンジェリークにくれた唯一のプレゼントだった
オレンジダージリン
泣き出したアンジェリークをなだめ 店を出たところで投げて寄越した紅茶の缶
あの時 どんな気持ちでアリオスがこれをくれたのか
アンジェリークはこれまで考えたことはなかった
それどころか 貰ったことすらも この瞬間まですっかり忘れていたのだ
きっとただ 彼はこちらを元気付けようとしただけなのだろう
敵であるレヴィアスではなく アリオスとして 友人として
彼の中にあったであろう葛藤は その時 アンジェリークにはまったく見えていなかった
だから おもいきり笑顔で受け取れたのだ
アリオスの姿が 急激な速さでアンジェリークの中に形を成していく
缶の入った袋を投げてきた時の顔を 今でもはっきりと覚えていた
ありがとうと言ったときの背中
「バーカ」と返してきたその声も
あれが アンジェリークにとってのアリオスだった
あんなに生き生きと 目の前に立っていたのに 今は 今はもういない
「何で今更……? なんで…………アリオス……アリオス…………ッ!!」
アンジェリークは泣いた
紅茶の缶を両手に持ち 額に押し付けて
アリオスを失ってから初めて 声を出して 泣きじゃくった
瞬間に爆発したその興奮は ほどなく 潮が退くようにすうっと消えた
すがすがしいほどさっぱりと悲しみから逃れられたことに
アンジェリークは驚きつつも その現実を静かに受け止めた
立ち上がってキッチンに立ち ヤカンに水を入れて火にかける
オレンジダージリン と書いてある印刷を手で撫でているうちに
お湯が沸騰したことを告げる 必要以上に高いのではと思われる音が鳴った
火を止めて 茶葉を入れた丸いポットの中に湯を注ぎ 数分待つ
お茶をカップに注ぐと 懐かしい香りが辺りに広がった
カップを持ってテーブルについて ひとくち ふたくち 口に含む
アンジェリークは思った
「このお茶おいしいね」
あの日 この紅茶をくれた日
自分がそう言った時 アリオスはどんな顔をしていたのだろうかと
きっと なんてことない そっけない表情をしていたに違いない
そんな顔をしながら 彼はこのお茶を買おうと決めていたのだ
……しかし そう考えてみたところで 本当のところはアリオスにしかわからない
聞いてみたくても もう永遠に 聞くことは叶わない
立ち上る湯気の向こう側に彼がいるような気がして じっと目を凝らした
ピンポン
ふいに チャイムが鳴った
アンジェリークはカップをテーブルに置いて玄関まで歩いていき
ドアに向かって「レイチェル?」と声をかけた
「あの……私、です」
「エルンストさん!?」
急いでドアを開ける
「どうしたんですか? 何かあったんですか?」
「あ、いえ、その、少々忘れ物を……」
だいぶ歯切れの悪い言い方をするエルンストに アンジェリークは首を傾げ
すぐ笑顔になった
「とにかく上がってください。今、お茶を飲んでたところなんです」
躊躇するエルンストの手をぐいぐい引いて 部屋の中に招き入れた
「片付けをしていたのですね。すいません」
テーブルについたエルンストが言った
部屋の中には 最後の荷物が開けたままになって放置されていた
「あ、やだ、ごめんなさい!」
キッチンでエルンスト用にお茶を用意していたアンジェリークは
それらを放り出し 慌てて荷物を隠そうとした
「あ、どうかお気になさらず! 突然来た私がいけないのですから」
そう言われたからといって 気にしないはずのないアンジェリークは
「んしょ」とかけ声をかけて荷物を持とうとした
しかしすぐに「重い……」と挫折する
エルンストが早足でそんな彼女に近づいた
「ああ、私が持ちますから」
座り込んだアンジェリークの前に エルンストは立った
そのまま荷物を持とうと両方の手を差し出す
その手の片方を アンジェリークに掴まれた
エルンストはそのまましゃがみこみ 掴まれていない方の手を伸ばして 俯いている栗色の頭を優しく撫でた
しばらくずっとそうしていると アンジェリークが話し出した
「私、すごくすごく、エルンストさんが好き。エルンストさんがいなくなったらどうしようってずっと思ってて、
その時のことを考えると怖くて仕方なかった。
だけどね、もしかしたら、ううん、多分きっと、エルンストさんがいなくなったとしても、私はちゃんとやっていけるんだと思う。
きっと普通の顔をして、時々笑ったりなんかもできるようになると思う」
エルンストは なぜ突然 アンジェリークがこのようなことを言い始めたのかわからなかった
アンジェリークはまだ俯いたままだ
そうして戸惑っているうちに
ぱた ぱた ぱた と 二人の間に置かれた荷物の上に雫が落ちた
(アンジェリーク……)
「でもね……すごく悲しむと思う。すごくすごく悲しむと思う。
だって私、アリオスがもうどこにもいないってことがつらいんだもの。
どうしたらいいかわかんないくらい悲しいのよ」
それは エルンストにも覚えのある感情だった
新宇宙の女王となったアンジェリークと別れた後
彼女のいないあの宇宙で あの星で 自分がどれだけ酷い思いをしたか
あの日 置いていかれたのはまぎれもなくエルンストの方だった
いつだって 残された方が辛い気持ちを持て余す
先を行くその人の 笑顔に裏切られながら
ぼんやりと過去に沈んでいこうとするエルンストの前で
アンジェリークはなおも話し続ける
「それでも、私はちゃんとこうして話ができるし、笑うこともできる。
アリオスだってそうだった。辛さとか苦しさなんて少しも感じさせなかった」
「……彼は覚悟をしていたんですよ」
エルンストはアンジェリークの言葉にとっさに反応していた
「最初は私たちを騙すため、最後はあなたの為に」
「私の……?」
エルンストの脳裏には 最後の日に見たアリオスの泣き笑いの表情が浮かんでいた
「強い覚悟があれば、人はなんでもできるのかもしれません。ただ、彼にとって唯一の誤算があなただった。あなたの存在が彼の攻撃の手を緩めたことは間違いないでしょう。敵としてではなく、あなたを愛すべき者として心に招き入れてしまった……。
最後の日、彼が戦ったのは死ぬためだったのです。
潔くこの地から、あなたから、身を引くために」
アンジェリークの顔が上がった
エルンストは彼女を立ち上がらせる
「アンジェリーク。彼は最後までアリオスとしてあなたと一緒にいたかったのだろうと思います。しかし、レヴィアスとしての彼はあまりにも大きなものを背負っていた。その強い決意、覚悟を覆すなど、彼自身の生き方に関わります。彼を信じてついてきた彼の部下たちの分も。
だから、あなたとこれ以上心を通わせてはならなかった。
そして、そう思えば思うほど、彼はあなたへと心を傾けていったことでしょう」
エルンストはそこで ギリッと下唇の内側を噛んだ
アンジェリークの側にまわり 腕を引き寄せ 強く抱きしめる
「彼は彼なりのやり方であなたを愛していた。それにあなたが気がついてしまったらならば……今、あなたは私の腕の中にはいないかもしれない」
アンジェリークは勢いよくエルンストを見上げて叫んだ
「そんなことない!」
「あります!」
間髪を入れぬエルンストの怒鳴り声に アンジェリークの体が恐れて震え上がった
「エルンストさ……」
両手でエルンストの肩を押し 一歩離れた
腕が震えた 足が震えた 唇が震えた
エルンストの腕も 離れていく体を止めようとはしなかった
体の距離が そのまま 今の二人の心の距離を表していた
距離を置いたまま アンジェリークとエルンストは互いに見つめあった
またエルンストは心を閉ざししてしまった と アンジェリークは思った
どうしていつも この人は離れていこうとするのだろう
どうしたらいい? どうしたら……
そう思っているうちに 決定的な言葉が その無表情から発せられた
「……失礼します」
エルンストは足早に部屋を横切って出て行ってしまった
(どうして? どうして? どうして?)
アンジェリークがあまりの出来事に呆然としていると
玄関のドアを開けるガチャリという音が耳に飛び込んできた
(待って!!)
アンジェリークは急いで駆け出していった
気が急いて足がもつれる
部屋を出ると 今まさに外に出て行こうとするエルンストの背中が見えた
アンジェリークは裸足のまま玄関に降り 彼を掴まえようとした
しかし伸ばした手は服の布地に僅か触れただけでつるりと滑る
そこで初めて 声が出た
「行かないで!」
……扉が閉まった
すぐ目の前にある扉がエルンストとの間を隔て アンジェリークは力なく上げた腕を下ろす
心臓をねじられるような苦痛と空虚感に襲われ 程なくその場にへたり込んだ
「エルンストさん……」
唇がぶるぶると震え 視界が徐々にぼやけてきていた
どうしてこんなことになったのか振り返る余裕もなく
ただ悲しみだけが世界全てを覆い尽くし ついにアンジェリークは泣き出した
肩を上下に大きく震わせ 口をへの字に曲げたその顔を隠さずに
ひっくひっくと出る声を抑えようともせずに
そして
泣くほどに高まる激情に揺さぶられ それが頂点に達した時
吐け口を見出すがごとく 叫んでいた
「エルンストさんのバカー!!」
ガチャリと 扉が開いた
アンジェリークが涙でくしゃくしゃに歪んだ顔をゆっくりと上げると
そこには今さっき出て行ったばかりのその人が 恐る恐るといった体で姿を現していた
「アンジェリーク、こんなところで……!」
だが そんな態度も玄関に座り込むその姿を見た途端 変わった
エルンストはさっきまで背を丸め小さくなっていたことが嘘のように
すごい勢いでアンジェリークに近づき 座り込んでいる彼女のわきの下にさっと腕を入れて抱え上げた
「こんな、服に汚れがつくではありませんか!」
部屋の中に降ろすと まったく と言いながらスカートの裾をはたいた
アンジェリークは黙ったままだ
「まったく貴方という人は……」
小言を続けようと顔を見たところでやっと 彼女が泣いていたことを知った
「すみません……私のせいですね……」
エルンストの謝罪の声は アンジェリークの中に張りつめていたものを一気に解放させた
戻ってきてくれたという安心感が 喜びが 胸の中を駆け巡り 強くその胸にしがみついた
「行かないで……ヒック……やっ、ヒック、ぱり平気じゃない……
エルンスト、ヒック、さんがいないと、ヒッ、私……わた、し……」
「わかりました、わかりましたから、どうか……」
エルンストはそっと 震える頭に手を添えた
そして ぎゅっと抱きしめた
髪に頬を摺り寄せ 手で撫で付けたりしながら
そうしているうちにアンジェリークの「ヒック」が収まってくると
おもむろに顎を指で上げさせ その額にくちづけた
赤く腫れた瞼にも 同じく赤くなった鼻の先にも
頬にも 顎にも いたるところにくちづけて
流れた涙を吸い 囁いた
「愛しています……アンジェリーク…………愛しています」
そして 唇にそっと触れた
「結婚しましょうか。アンジェリーク」
「ケッ……コン?」
泣いた後の余韻で アンジェリークはまだ頭がぼんやりしていた
「結婚です。もちろん、あなたがよければ、ですが」
アンジェリークはやっと意味を把握し その瞬間 心臓がコトリと鳴った
すうっと息を吸って 紅くなる頬を静めようとしたが
エルンストの口から出た「結婚」という文字にまだうろたえていて
平静を装おうと出た言葉はおよそこのムードにそぐわない質問だった
「でも、あの、どこに届けたらいいんでしょうか?」
「結婚」の言葉にうっとりとするのはあまりにも恥ずかしく
そして今の自分たちにはあまりにも縁遠いと思われた
しかし エルンストはそんなアンジェリークの心理を知ることなく
どんどんと実現に向けて話を進めていった
「結婚式をするとよいと思います。あなたのご両親と私の親を呼びましょう。
皆さんの前で将来を誓えばよいのです。そうすれば、私たちは立派な夫婦です」
「誰がなんと言っても」
そう付け加えて エルンストはアンジェリークの返事を待った
対してアンジェリークの方は その展開の速さについていけず
かといって止めることもできず ただ 軽く口を開けて呆然としていた
「嫌ですか?」
嫌なわけはなかった むしろ 幸せという名の羽にくすぐられるような
妙な気分が頬を緩めようとするのを抑えるのにせいいっぱいで
だから 黙って首を思い切りよく横に振ることによって 自らの意思をエルンストに伝えた
エルンストは短く ほっ と息を吐き
良かったという顔をした後軽く笑んで 右の甲をアンジェリークの肩に乗せて親指で頬に触れた
「アンジェリーク。私はできるだけあなたを幸せにします。
しかし、今みたいにどうしてもあなたを悲しませることがあったら……」
「あったら?」
「私を思い切り叱ってください」
「ええーっ? そんなの無理です」とアンジェリークは声を上げる
エルンストは笑い 話を続けた
「結婚といえば、ひとつ報告があるのです。ロキシーを覚えてますか?」
「あ、はい。エルンストさんの親友の方ですよね」
「今度結婚するのですよ」
「え? ほんとですか? うわあ、おめでとうございます」
「更におめでたいことに相手は私の姉です」
「ええーっ??」
「本当にええーっ?? ですよ」
エルンストはアンジェリークの ええー? を真似して言った
今度はアンジェリークが笑った
この後二人は すっかり冷めた紅茶を飲み 少し話をした
先程出て行こうとした訳とエルンストの「忘れ物」について再度聞き直したアンジェリークは
またも要領の得ない話し方をする婚約者から なんとしても真相を聞き出そうとがんばっていた
そして 今飲んでいるこの紅茶が アリオスから貰ったものだということは
けして 言わなかった
エルンストは 実のところ忘れ物など最初からなく
アンジェリークが心配で そしてただ単にもう少し一緒にいたくて
次元回廊を通り抜けずに途中で引き返してきてしまったのだということを
けして 口にはしなかった
そして ここを出て行こうとしたのは 嫉妬している自分 愛する人を信じきれない弱い自分を醜く思ったからだということも
一生言わずにおこうと固く心に誓った
そう アリオスはもういない
彼は消えた この世のどこにも存在しない
彼女を奪い去られるかもしれないという恐怖は去ったのだ
こんなふうに思っていることをアンジェリークに知られたら
彼女は自分をなじるだろう いや 口に出さずとも
今までこの身に受けていた信頼を裏切ることは間違いない
彼女にとってアリオスは 最初から最後まで敵ではなかったのだから
このままいけば
アンジェリークよりも早く自分はこの世を去るだろう
それは確信よりも強い 確実にやってくる未来だった
その短い間 アンジェリークにとって好ましい男でありたい
今日のようなことは二度と繰り返すまい
もっと もっと 強い心でアンジェリークを守り続けよう
そう エルンストは思っていた
最後の日まで
それぞれがそれぞれの思いの中に秘密を閉じ込め
二人はもう一度 あの次元回廊の前で別れた
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
二人の未来は 互いに手を振るその先に広がっていた
〜終〜
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