これらの方法は、 簡単でありながら、とても強い。 COM相手に練習すると、面白いように点を取れるようになる。 プレイヤーはそれが楽しくてしばらくの間、 ひたすら「お手軽&強力パターン」を磨きつづけるのだ。
初心者が当初これらのパターンにハマるのは、 悪いことではないと思う。 長時間プレイが続いて経済的であるし、 ゲームの操作性に慣れることができる。
この「お手軽&強力パターン」をCOM相手に極めたプレイヤーが、 1ゲームで30点近いゴールを決めて、ランキングに名前を残すのだろう。
問題はこれらの「ハメプレイ」の取り扱いが、 プレイヤーによって中途半端なことだ。 「何をしても勝利こそが正義」「お金ももったいないし」 といった考えで一度これらのプレイを使ってしまうと、 ほとんどの場合相手も同じ「ハメプレイ」で報復してきて、 泥沼の「ハメ合戦」が始まる。
互いに「開幕」「サイドリ」といった「強力&お手軽プレイ」を繰り返し、 ゲームが終わってみれば「6−5」などとさながら野球のようなスコア。 こういった事情からバーチャストライカー3は、 世間から「失敗作」「クソゲー」の烙印を押されてしまった。
「ハメ合戦」は互いに単純作業の連続で、 クリエイティビティ(創造性)が感じられない、 まったく不毛なプレイである。しかし某BBSの投稿を読んでいると、 「 サイドリ、面白いじゃない、どんどん使わせてもらうよ。 やられても文句いわないよ 」 といったプレイヤーが結構多い。 また、 「 しようがない、そういうゲームだから。 乱入されてハメられたら席を立つよ(捨てゲー) 」 と割り切っているプレイヤーも、これまた多い。
この状況を解決する方法はないのだろうか。 実はあるのだ。 「ハメプレイを凌駕するほど強い」というワケではないが、 「はるかにクリエイティブ(創造的)で面白い」 プレイがある。それが後述する上級者のプレイだ。
ゲーム終了まで、 「開幕」「サイドリ」「スローイン〜シュート」 などの限られた作業をひたすら繰り返す。 誰もが通る道である。
この状況を打破するには、 「お手軽&強力プレイ」を一度捨てて、 新しい方法をあれこれ探求しなければならない。 しかしこういった研究熱心なプレイヤーは、なかなかみかけない。 身銭を切っているから負けられないといった事情もあるのだろう。 「こういったゲームだから」と割り切っているのかも知れない。 しかしあきらめるのはまだ早い。
「そんなのサッカーじゃあたり前の光景だろ」 ・・・まったくその通りなのだが、 このゲームでこういったプレイを心がけているプレイヤーは、 なかなかいない。 多くのプレイヤーが「勝ち最優先」の中級プレイで足踏みしており、 タッチライン沿いだけが戦場となっている。
ダイレクトでショートパスをつなぐには訓練が必要だ。 その訓練に耐え切れずに、楽な方 (=中級プレイ)に逃げてしまうこともあるだろう。
フィールドを広く把握して、 ショートパスやロングパスを縦、横、斜めにつなぎ、 敵陣を崩して絶妙のラストパスを通す。 慣れるとこれほど創造的で面白いプレイはない。 サイドリよりもずっと骨が折れるが、 はるかにサッカーらしいプレイが再現できる。
上級プレイの様子は、見慣れた「ハメ合戦」とはまったく違う。 レーダーをいつもみているので、 とにかくパスがつながるのだ。 中央でパスをつなぎ、ドリブルを織り交ぜ、 ラストパスを繰り出す。 中級プレイヤーは「そんなプレイができるのか」と驚き、 「そういえばこれってサイドリゲームじゃなくて、 サッカーゲームなんだよな」 といったあたりまえの事実を思い出すだろう。
COM戦で上級プレイを練習してみると分かるのだが、 普通のサッカーゲームとしてこういったパス回しを楽しむ分には、 バーチャストライカー3(以下VS3)はかなり完成度が高く、 面白い。 だまされたと思って練習してみてほしい。
極めつけは上級プレイヤー同士の対戦だ。 当然「サイドリ」などの「お手軽&強力パターン」は一切なし。 ボールを持った側が長短のパスとドリブルを織り交ぜ、 正攻法でゴールに迫ってくる。 「このゲームでここまで楽しめるのか」 と驚くほど、対戦を堪能できる。
ほとんどのプレイヤーが安易な中級プレイに流れてしまい、 こういった上級プレイの面白さに気づかないでいる、 というのが現状だろう。