ショートパスをつなぐ (2)

敵のプレッシャーに耐えて、中盤でボールをつなぐ。

中盤をワンタッチパスでつなぐ

DFラインで悠々とパスを回しているときとは異なり、 中盤には敵、味方のミッドフィールダー(以下MF) が入り混じっている。そのため、パス回しのときにかかる プレッシャー が段違いである。

やはり基本はレーダー

中盤でのパス回しもやはりレーダーが基本である。 できるだけフリーの青い駒(日本代表を使っている場合) を探してパスを出す。

受け手のそばに敵がいても、味方がボールを受けてくれる。 確実にレバーを入れて「パスが成立した」場合は、 パスの受け手がボールを受け取るまで、敵側は、 体を寄せたり、スライディングしたりといったチェックができない。

したがって、ワンタッチでボンボン回している間は、 敵はほとんど手が、いや、「足が」出せない。 極端な言い方だが、DFラインでのパス回しと同様に、 中盤でも 敵の駒を無視して、 パスをつなぎ続けることができるのだ。

パス回しの失敗

では、どういうときに パス回しを失敗 するのだろうか。 以下、4つのパターンに分けてみた。

1つ目は「パスコース上に敵がいた」場合である。 これはさすがに「カット成立」の判定になる。 カットした敵がとまっていた場合はしっかりとトラップし、 走りこんでいた場合はそのままドリブルで持っていかれる。 このようなことにならないように、 しっかりとレーダーを確認する必要がある。

2つ目は「たまたま選手がパスコースに割り込んできた」場合である。 ボールとは反対方向に走っている選手の 「ふくらはぎ」や「かかと」に当たって、 ボールがコロコロと転がってしまう、あの現象である。 さきほどの「意図したカット」とは異なり、 こちらは「たまたま」あたっただけなので、 ルーズボールになる。

この現象は、味方が割り込んできた場合も起こりうるので、 要注意である。 レーダー上の青い駒へパスを出したつもりでも、 受け手がパスをまったく「感じていない」ことがある。 ポジション移動中という判定なのだろうか。 せっかく出したパスが、味方の「ふくらはぎ」や「かかと」 にはじかれることがあるのだ。

3つ目は「『取ってくれパス』の失敗」である。 「取ってくれパス」とは、 中盤より前目でボールを持っているときに、 味方FWや攻め上がるサイドプレイヤーの前のスペースに、 「転がすから走りこんで取ってくれ」 という意図で出すパスのことである。 このパスに関しては 「ショートパスをつなぐ(3)」 で詳しく説明する。

4つ目は「誰もいないところにパスを出した」場合である。 攻め込まれて「とりあえずクリア」したときや、 奪い取ってカウンターを仕掛けるときに 「ここに味方がいるはず」と思い込んでパスを出したときに、 こういった(メクラ)パスになりやすい。

対戦相手がレーダーを見ているかどうかはすぐに分かる。 レーダーを見ていないプレイヤーは、 前線へ意味のない盲パスを連発するのだ。 特に初心者「サイドリ・サイセン」プレイヤーは、サイドライン沿いに、 敵と味方のどちらが先に追いつくかも分からない盲パスを、ひたすら転がす。

中盤のパス回しを練習しているときは (どうしても1点必要なときを除いて)、 こういったプレイはご法度である。 お手軽プレイに逃げ込んでしまうと 頭と手が怠けてしまい、 負担の大きな「パス回しプレイ」に戻りにくくなるからだ。

パス回しの練習はストレスがもたまるので、 ついつい慣れた「サイドリ」や「ゲージ1割シュート(後述)」 など「お手軽&強力パターン」に逃げそうになる。 ここが甘い罠なので、要注意である。 我慢してしばらくパス回しを練習していると、 やがて慣れるので、がんばって修練しよう。

パスコースを瞬時に考える

中盤でのワンタッチパスは、敵がなかなかチェックできないので、 使いこなせば強力な武器になる。 そのためには状況判断を相当速くする必要がある。

DFラインのワンタッチパスを思い出してほしい。 ワンタッチでパスを回すためには、 3、4人の味方選手を経由したパスコースを、 あらかじめ計画しておく必要があった。 パスコースさえできていれば、 ショートパスボタンを連打して早目早目にレバーを入力するだけだ。

中盤でのパス回しは、 フォーメーションが崩れていないDFラインで回すのとはワケが違う。 中盤でルーズボールを拾ったり、 敵からボールを奪ったその瞬間にレーダーを確認する。 正確には 「このままボールを拾ってくれそうだな」 「敵からボールを奪えそうだな」 と確信した瞬間にレーダーに目を移してよい (こういったコンマ数秒が大きい)。 そして、 敵と味方が複雑に入り混じったフィールドの中を通すパスコースを、 瞬時に考え出す必要があるのだ。

この 「パスコースを瞬時に考える」、 「フィールドを一目で把握する」 という技術が、 このゲームの一番キツいところであり、 また、一番の醍醐味なのではなかろうか。 これができるようになると、世界が変わる。 ワンタッチパスが面白いようにつながるようになり、 プレイの様子が劇的に変わってくる。 展開が大きくなり、オフサイドも減る。

実際にワンタッチパスを回していると、 選手の位置が少しずれることもあるので、入力を微調整することもある。 また、ワンタッチパスの途中で、 予定していたパスコース自体を変更することもある。 状況が瞬時に把握できるようになれば、 このように柔軟に対応できるようになる。

かなり訓練を要する部分なので、 人のプレイのレーダーを対戦筐体で眺めて (直接後ろから見られると迷惑がるプレイヤーもいるだろう)、 パスコースを考える訓練をするとよいかも知れない。 目標は「レーダーを一瞥(いちべつ)するだけで、 反射的にパスコースが浮かぶ」 という段階である。

攻撃側はレーダー、防御側は実画面

ここまでの説明からも分かるように、 攻撃側は基本的に「レーダー」を見ている。

しかし、防御側はそういうワケにはいかない。 防御側は「実画面」を見て、 「体を寄せる」「スライディングする」 といったタイミングを計る必要があるのだ。 そうしなければ不用意なファール、 カードをもらってしまう。

このように防御側は実画面を見ている(ことが多い)ため、 攻撃側に実画面の外の選手を使って広く展開されると、 状況についていけなくなり、軽いパニック状態に陥る。 格下のチームが格上のチームのパス回しに翻弄されている、 あの状態である。

このゲームはパスをワンタッチで回すことで、 攻撃側が圧倒的にイニシアチブ(主導権) を握ることができるのだ。

私事で恐縮だが、 地元のゲーセンにはこういった攻撃ができるプレイヤーが数人いて、 筆者は彼らのプレイにとても啓発された(幸運だったと思う)。 ペナルティエリア付近でいいようにボールを回されて、 最後に決定的なパスが渡ってゴール隅に流し込まれる。 「うわあ、それうまいよ」 と脱帽することもしばしばである。

(後日談) 対戦などを通じてパス回しの醍醐味が伝わったのであろうか、 最近はほとんどのプレイヤーが「パス回し」を追求しており、 サイドリ人口がずいぶん減ってきたように思う。 個人的にはとても喜ばしい。


ドリブルでキープする

このゲームはスライディング(以下スラ)が強力なので、 ドリブルでのボールキープは難しい。 できることならワンタッチパスだけで攻め上がりたいのだが、 味方選手の押し上げを待つために、 中盤や前線でボールをキープしたいこともある。

ボールを持った選手が、 何やら怪しげなフェイントを繰り返すモーションもあるが、 あれは狙って出すことができるのであろうか。 とりあえず現段階では、ボールキープには利用していない。

さて、ドリブルでのボールキープであるが、 いくつかのコツがある。

パスを受けてドリブルを始める選手は、 敵マーカーを「背負っている」ことが多い。 味方選手のゴール側に、敵が張り付いているのだ (ワンタッチパスで敵陣を崩して、 フリーの選手にボールが渡った場合は別)。 そのため安易にゴール方向にドリブルしてしまうと、 ドリブルを始めた直後に「待ってました」 とばかりにボールを取られてしまう。

このようにパスの受け手がマーカーを背負っている場合は、 とりあえず マーカーとは反対方向 (ゴールから遠ざかる方向) にドリブルを始めるとよい。 このドリブルは対戦のときに有効で、 「パスの受け手を、後ろからのスラでガムシャラにつぶす」 という悪習を持つ対戦相手のファールを誘うことができる。

特に、 ドリブルでちょっと走ってから後ろからスラが入ると、 カードの対象となりやすく、 レッドカードで退場処分になることも少なくない。 こういった「ファールを誘うドリブル」を繰り返していると、 対戦相手も危険な(ファールになりやすい)方向から、 不用意にスラできなくなるのだ。

ドリブル開始後も、大変な手間がかかる。 スラにきた敵選手の足を細かくよけるために、 実画面を観察しつづける必要がある。 これに加えて、 実画面の外からチェックにきた敵を把握するために、 できるだけレーダーを見る必要がある。

刻々と変わりゆく「実画面」と「レーダー」の両方を、 こまめにチェックすることは大変な負担である。 両方をリアルタイムで把握することができれば夢のようだが、 やはりニュータイプにでもならない限り無理であろう (できる人いるのかな)。

なんとか無事に敵の包囲網を突破できれば御(おん)の字なのだが、 このゲームはドリブラーの足が遅く設定されており、 所詮ドリブルだけでは防御側の選手からは逃げ切れない。

このようにドリブルによるボールキープは相当にキツい作業なので、 せいぜいパスコースができるまでの数秒間を稼ぐのが限界だろう。

結論としてドリブルによるボールキープは、 プレーが安定しないのでオススメできない。 中盤から前線へ 攻撃陣全体を押し上げる には、別の方法がある。 「ショートパスをつなぐ(3)」 で解説しよう。

さてさて、 「ワンタッチパスにドリブルを織り交ぜながら、中盤を作れる」 ようになっただろうか?


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