| 人間がまだ文字も書けなかった大昔、フィリピンで動物をつかまえるために考え出された道具、それが“ヨーヨー”の原点だとされています。そのころのヨーヨーは石にひもをくくりつけただけのもので、木の上で動物を待ちぶせて投げつけるようにして使っていました。投げたあとはひもを引っぱって手もとに戻すことができます。フィリピンの言葉でヨーヨーは「行ったり来たり」という意味だといわれています。 いつしかヨーヨーは武器から遊ぶものになっていきました。イギリスには約200年前の絵に、王様がヨーヨーで遊んでいるものが残っています。ヨーヨーはヨーロッパにわたり貴族たちのあいだで、上流階級のぜいたくな遊びとして始まったのです。そのあとヨーヨーはアメリカ、中国、日本などいろんな国へ渡りました。 中国では「中国ゴマ」として、ヨーヨーが受け入れられています。中国雑技団などが今でも中国ゴマを披露しています。最近では「キダム」が外国語名の「ディアボロ」の演目名で、すばらしい演技を披露しています。 日本では江戸時代にヨーヨーが渡ってきました。そのころは「手車(てぐるま)」と呼ばれていました。この前にヨーヨーはフィリピンの言葉だと説明しましたが、日本語の「蝶々(ちょうちょう)」からきているともいわれていて、いまだに本当のことはわかっていません。 1920年ごろにフィリピン出身のPedro Floresさんが小さいころに遊んだヨーヨーを思い出して、アメリカで売り出しました。このとき考え出されたヨーヨーは木製で、軸に糸を固定しないことで、「スリープ」ができるものでした。「スリープ」ができるようになったおかげで、いままで上下させるしか遊び方がなかったヨーヨーに、たくさんのワザがふえました。 1928年ごろにDonald F. DuncanさんがPedro Floresさんのヨーヨー会社を買収して、現在でも人気のヨーヨーを売り続けるDUNCAN社が創設されました。 1967年に森永コーラスの景品、1975年にコカコーラのラッセルヨーヨーキャンペーンが行われて、日本でヨーヨーブームが起こりました。しかしキャンペーン企画だったので、キャンペーンが終わるとヨーヨーや糸が手に入らなくなって、ヨーヨーブームがおとろえていきました。 1997年に日本のおもちゃ会社「バンダイ」が、ハイパーヨーヨーを売り出しました。「ハイパーヨーヨー」とはバンダイの商標で、DUNCAN、YOMEGAなどアメリカのヨーヨー会社のヨーヨーを、日本向けのプリント、ロゴに変えて発売したものです。バンダイがオリジナルで作ったのは、ハイパードラゴンなど数えるほどしかありません。 「コロコロコミック」という雑誌で取り上げられ、若い世代から大ブームが起こりました。ヨーヨーの性能はすごい勢いで上がり、イベントや競技大会が開かれたので、ヨーヨーブームがさらに加熱しました。しかし「ハイパーヨーヨー以外はヨーヨーじゃない(にせものだ)」という誤解をまねくことが問題になりました。 2004年に入り、ハイパーヨーヨーが再登場しました。一時期、冷めてしまったハイパーヨーヨーブームが再び来そうな兆しです。ヨーヨーが手に入りやすくなり、大会やイベントが増えるでしょうから、ヨーヨーを始めるにはちょうどいいタイミングだと思います。 歴史あるヨーヨーをぜひ、みなさんにもやってもらいたいです。 |
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