とりあえず、もう遅くなったことだし、今日はみんなここで休みな。」

「えーーーーーーーーっ!」

 

…幽助が海藤たちにさらわれ、救出されたあの日の夜、わざわざ本編に載せるほどでもないある事件が起こっていたのだった…

「まあ、仕方ないでしょう。もうこんなに遅くなっては終電にも間に合いませんからね。」

蔵馬がため息をつきながら言う。

「そりゃま、そーだよな。仕方ねえ。今日はここで寝っか。」

蔵馬に説得され、幽助は開き直ったように言い放った。

「でも…どこで寝るのさ。」

ぼたんにつっこまれ、一同ハッと気づく。と、幽助が、

「そういえば…!でもよ、ここって無名の芸術家が建てたって言ってたよな。生活に必要な一式くらいあるだろ。なあ、ばあさん。」

「あたしが知るか。たまたま見つけた家を使っとるだけだ。」(注:ホントかどーか知りません)

「それに芸術家ってヤツが死んだのはもう数年前だ。一式が残っていてもまだ使えるかどうか…。」

幻海の言葉に海藤が付け加える。

「!確か芸術家って一人でここに住んでたんだよな。」

と、桑原。

「…っ−ことは…もしかして布団は一式だけ!?」

!!!!!いくら4月に入ったとは言え、まだ寒さの残る季節。布団なしでは凍えてしまう。一同一斉に部屋から飛び出し、我先にと言わんばかりに布団捜索へ走っていった。

残されたのは幻海ただ一人。

数分後…。途中霊丸が数発屋根ブチ破いたり飛影が魔界の炎呼び出しちゃったりはあったがなんとか布団一式セットが見つかった。幽助の霊丸がぶち抜いた先にあった部屋に某TVショッピングで見かけるような布団圧縮機に入っているのを城戸が見つけたのだ。これが他のヤツらならこっそり持っていってしまいそうなところを、優しい城戸君、みんなで公平に話し合おうと言い出してくれたのだ。

「とーぜん俺だろ。」

幽助が当たり前のように主張した。

「はーあ!?ふっざけんじゃねーぞ。見つけだしたのは城戸じゃねえか。」

そんな幽助に桑原がくってかかる。

「だって霊丸撃ったの俺だぜ。俺の霊丸がなきゃこれは見つからなかった。とーぜん俺のおかげってわけだ。」

「くうーっ。納得いかねえ!!」

「まあまあ、桑原君落ち着いて。それに幽助。俺は幽助が霊丸撃つ前にその布団見つけてましたよ。」

「何一!?」

たしかに蔵馬は幽助が壁をブチ破くまえに既にその部屋にて、布団を見つけていたのだ。

「くっそー。確かに蔵馬はあの部屋から出てきてたな…。」

悔しそうな表情を見せる幽助。とそこに飛影が口をはさむ。

「なら俺にも権利はある。」

「なんでだよ。」

「幽助に霊丸を打たせたのは俺だ。」

そう。あの時幽助が霊丸を撃ったのは、飛影に「ちょうどいい(注:何が?)手合わせでもするか。」と挑発され、なーぜかそこでバトっちゃってたからなのである。その外れた霊丸の一つがたまたま壁ぶち抜いちゃったってわけなのだ。

「飛影!そんなことしてたんですか!?」

「フン。あまりにも退屈だったんでな。」(注:あんまり理由になってなーい)

「…ってえことは飛影にも権利があるわけか。」

「浦飯!テメエ納得すんなよー!」(注:同感)

「っとにかく、主役は俺な訳だ!ここで主人公が風邪でもひいちまったら話進まねーだろ!!」

「そーですかあ?」

「ああ!?蔵馬、てめ、それどーゆー意味だよ」

と、そこへ…

「あ、あのー…」

「あん?」

「いちおう、意見言っていいッスか?」

「あー…そういやー第一発見者は城戸だったっけな。」

「話し合ってても埒があきそうにないんで、ここは一つ、ジャンケンってどうっすかねえ。」

…ジャンケン…

「いや…ジャンケンは…」

蔵馬が止めに入ろうとしたその時。

「よーし!いくぜえ!!ジャーンケーン出さんが負―け−もーんくーなーしっ!!」

桑原のかけ声によりジャンケンスタート!!!

…結果、お分かりの通り、まず海藤、柳沢、城戸、ぼたんが脱落。その後はやはり数十回のあいこの末、桑原が勝者となったのだ。

「やっぱ俺様に勝てるヤツはいねーな!!!まさに最強の男!!!!」

「ジャンケンだけでだろう。」

飛影が負け惜しみにぽつりとつぶやく。

…かくして一階の客間に布団一式が用意されたのだった。

「おー♪あったけー。こんな中床に寝なきゃならねえなんてなー。かっわいそーに。」

「いーからさっさと寝やがれっ!!」

数時間前に海藤との戦いで植物園と化した部屋からソファを運び出しながら幽助が怒鳴った。

「まーまー。負け惜しみは情けないぜ。ん?ぼたん、どーした?」

ぼたんは部屋の隅で壁にもたれてうつむいていた。

「体調でも悪いんですか?」

蔵馬が心配そうに尋ねる。と、ぼたんはため息まじりに、

「いや…あたし今制服着てるだろ?このまま寝たらしわくちゃになっちまうじゃないか。だからもし、暖かい布団の中で寝れるんなら、この制服脱いじゃおっかなーなんて…」

「!!!!!」(注:男子全員)

「桑原っ!!!そこどけえっ!!」

「おうよっ!!!!!!」

ばっ!!!桑原が即行で布団から飛び出す。

「…と思ったけどあたし別にこれ毎日着てるわけじゃないからいーや♪。」

…といいつつもぼたん、ちゃっかり布団に入り込む。

「なにいいいい!!!!??????」

「ずっりーぞ!!ぼたん!!!有言実行!!!!言ったなら脱げ!!!!」

「なああんですってえ!?問題発言だよ!それ!!!」

「そーですよ!!幽助!!」

「脱がねえならそれは俺のもんだあ!!!」

「何を言う!俺のだ!」

「しつこいぞ!飛影!」

とうとう5人での壮絶バトルになってしまった。ぽかーんと呆れているのか恐れているのか、中に入れず部屋の前で躊躇している3人組。(注:まとめんなあっ!!)そこへやってきたのは幻海。

手にはなぜかお布団数セット…

「なーーーにやっとるか馬鹿者!!!!!」

5人の動きが止まる。

「ばーさん!その布団は…?」

「さっき、二階で見つけた。」

「よっしゃ!お手柄だぜ!!」

「ばかもん!!!お前らみたいにこんな夜中にくっだらないことで喧嘩するよーなどアホに貸す布団なんかないわ!!!罰として全員外で寝な!!」

「ええっ!?師範、いくらなんでもそれは凍えてしまいますよ!(っーかなんで俺まで?止めに入ってたのに)」

「家の外とは言っとらん。蔵馬、お前が海藤と戦った部屋じゃ。」

「成程―!たしかあの部屋なら暖房があったよね、さすがは幻海さん!!」

「ただし。」

「ただし…?」(注:五人)

「罰として暖房温度最強でな。」

「!!!!!!!!!!」

かくして5人は4月の夜とは言え、微妙に春の暖かさのある中、最強の室温&湿度で世間より一足早く熱帯夜を体験できたのでしたvv

「あのばばあーー!!!」(幽)

「ってゆーかなんで俺までこんな目に!?」(蔵)

「あーん!!スィッチ見つかんないよお!!」(ぼ)

「この部屋窓はないのか!!」(飛)

「ちくしょー!!!!俺は悪くねー!!!」(桑)

5人の夏を先取り出来た夜はその後約5時間に渡って彼らを苦しめ、次の日には寝不足というビッグなお土産まで持たせてくれたそうな。

めでたし×2

      終わる

 

あとがき

  初めて書いた幽白小説。文才がないってここまで恐ろしいこととは思いませんでした。

  驚くくらいまとまり悪かったですねぇ。さぞ読みにくかったことでしょう。

ぼたんは霊界に帰れば良かったんじゃないかとか、布団一個でそんなに争うなとか、つっこみどころは様々ですが、黙って許してくださいな。(ヲイ)


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