The Lord of the Rings
 - The Fellowship of the Ring - β


裂け谷、指輪会議

 これで全員そろうッ!! と心中でガッツポーズ(古)。
 不安な顔ばっかりだったホビットたちの安心顔が見られてホッとした。
 原作にもあった、自信なさげなフロドのセリフ「でも……私は道を知らないけれど」が私的に満足♪
 なんかウワサによると某エルフと某ドワーフの仲悪しげな視線の応酬があったそーじゃないですか。
 うあああ見逃してるぅうう(叫)。


ビルボ

 こッこッ怖い……。どんな悪役よりも怖かった。
 オークとかゴラムとかと同じような顔になってた……驚いてとっさに目を伏せたので、ただでさえ1秒ないシーンをさらに短く、.0数秒しか見てないですたぶん。
 安心しかけたフロドを、過酷な現実に引き戻した重要なシーン。


レゴラス

 公開前にポスターを見、オールバッカーだということにものすごいショックをくらった。前髪はあると踏んでたもんで……(笑)。
 カラズラスでひとり平気そうに歩いている姿は、原作を知る人を微笑ませたに違いない(笑)。
 原作版では、仲間ふたりが苦労して歩いているようすを見て微笑んでいたり、雪に埋まりそうになっていた彼らをあえて頑健二人男と言ってみたり等、その性格が見え隠れ……どーなんだアンタは……。
 ギムリと険悪⇒仲良しになっていく過程をもっとハッキリ見たかった。え、まだ仲良しじゃないんですか? 今後に期待?


ギムリ

 思ったら即行動! って感じが出てていいですね。
 打算的でなく正直なので、反論をこぼすことがあっても、それを長いこと引きずったりはしなさそう。……とか言ってジツは忘れてるのかもしれないけど(笑)。
 原作版のギムリはエルフ以上にリリカルで、詩を好んだり美しいものに惹かれたりする、そんなところが好きです。
 ぼそっと言った一言がきっかけでレゴラスと喧嘩してほしい(笑)。


モリア(カザド=ドゥム)

 それぞれの戦闘能力が見えて楽しかった。
 特にレゴラスの活躍が顕著になってきてうれしかった。至近距離で撃つわ目を狙うわ、おまけにも使う。ものすごい王子だな(汗)。
 トロルに集中攻撃くらっても平気で避けてたもんね……見てる側ははらはらしてもー叫びそうだったけど……。
 映画のパンフレットにも1カットあるアラゴルンとレゴラスが弓、ボロミアが剣、ギムリが墓の上で斧を構えてるところが気に入ってマス。
 ホビットはななめ奥でガンダルフに守られているんだけれど、申し合わせたようにある種の陣形を組んでる(ように見えた)ことが嬉しくて嬉しくて……。

 バルログの登場で、四つん這い(走り?)になって逃げていったオークが雰囲気出てた。


ロスロリアンの奥方

 映画だったか原作だったか忘れたが「指輪を持つことは大丈夫、ただ哀しくはあるけれど」のような内容を言っていた。
 ガラドリエルさんにはある種、自己内完結的な要素が見えた。哀しいってたぶん、そういうことなのだろう。誰からも理解されることがない。
「試練に勝った!」
 それがいっそ滑稽にもみえて、ちょっと笑いました。ごめんね奥方。
 ところで巨大化(?)して後光を背負い、嵐の中で声まで邪悪エコーの奥方を見、図らずも藤崎竜氏の「封神演義」に出てくる桃源郷の村長を思い出した(……またかよ)。

 彼女の見通したとおり、この先に待っているのは彼の裏切り……。いや、裏切りとはちょっと違う。ううん、絶対違う。
 誰だったか覚えてないのだけれど、
「彼らに指輪の影響が及ばないわけがない。指輪はひとりずつ、内側から壊してゆく」
 というようなことを言っていた。
 それが、彼だっただけ……裏切ったんじゃない。フロドの事が気に入らなかったんじゃない。
 むしろ、彼を含めてみんな、フロドの持つ繊細さに惹かれていたし、仲間たちのことを強く想うようにもなっていたから。
 仲間の誰かが傷つけられたら、刺し違えてもその相手を倒してやりたいと思うこと。
 ……命をかけて、誰かを庇おうと思うこと……。
 仲間であることは壊れてないんだと、思いたい。


ボロミア

 映画のボロミアはすごく良い人ですごく好きだった。
 ピピン&メリーに剣術の稽古つけてるときなんて、すごくほのぼのして穏やかだったし「あっ、すまん!」なんて言うし。
 かと思えば、アラゴルンに弱音を吐いてみることもあったりして。何ていうか……人間っぽい人間だったように思う。普通の人間の存在が薄くなりがちなファンタジーにおいて、人間のいいところと悪いところを示した重要なひと。
 指輪の「意思」にだって本当は素直にとらわれてしまったわけじゃなく、ひとりで苦しんだのだろう。

 彼の父デネソールは執政だということだが、ボロミアは……なんつーか……王じゃないんだけれど、国の代表だという気でいたのだと思う。
 だから、イシルドゥアの末裔アラゴルン、王となるべき人が現れたとき、動揺した。
 だから、最後になんなきゃ認められなかった……。
 不器用で負けず嫌いで大雑把で、でも、優しい人ですきっと。


祈り

 ……矢を受けても、受けても立ち上がって……一発受けた時点、あの気合だけでもう死ぬ覚悟だったのだろう。その姿に涙……。原作のほうではさほど描かれていなかっただけに、意外なことたくさんあって感動だった。
 ただね、膝を落としたボロミアの頭に弓矢をつきつけたラーツは許せません。人の命をもてあそぶな!!(マジ怒)
 いくら温厚な俺でも怒るぞ。……とか思いつつ、結局は半泣き状態。手をぎゅっと祈りの形に組んで、
(やだやだやだやだやだやだやだぁッ……お願いはやく助けにきてよぉこんなんやだよぉ、ねえ嘘でしょ、お願いッ……)
 ……とエンドレスに(心中で)繰り返していた。
 知人が見たら「らしくない」というだろう。実際Hちゃんに後でつっこまれた。

 その矢が放たれる前に、アラゴルンが来てくれてよかった……。
 切れ切れの息で「Our people」と言っていたボロミアが忘れられない……最期まで彼はゴンドールのことを考えていたんだろう。王じゃなかったけど、代表になるべき人として、民への思いなら王をはるかにしのいでいたと思う。
 ひたいにキスした意味は……そうだなぁ……日本民族なんで断定はできないけど(笑)やっぱり「王から臣下へ」っていうのが正しいのか。
 自分の死に際に当たってまで民のこと考えてる臣下、なかなかいないよね……(涙)。


終わりに

 仲間を疑いながら続ける旅よりは、危険でも一人で行ったほうがいい。指輪所持者がそう願ったことで、指輪一行はばらばらになった。
 原作でここを読んだときにも思った。
 ……一緒にいた9人なのに。一緒にいたい9人だったのに。
 スタッフロールを尻目にざわざわと席を立つ人たちの間で「ああ……」と泣かなかったぶんのため息をつく。
 書いてないことたくさんある。ゴラムとか。フロドとサムのこととか。レゴラスとギムリのこととか。ボロミアのこと、もっととか。
 指輪なんてなかったら、こんなことにならなかった。
 でも……指輪がなかったら、彼らは出会わなかったかもしれない。

 日記に書いたことだけれど。
 物語の受け手である私は、望めばそこにとどまることができる。
 しかし彼らはそこから離れてゆく。続きが知りたいと思う反面、私はそれが怖い。
 ただ何も変わらないことを願うけれど……。
「友情があるだろ?」
 アラゴルンが言うにしては軽い言葉だと思う。でも、気休めでもいい、私はその言葉が欲しかった。

 ……信じてもいいね?


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