・・・・それは突然にはじまった、私のとびきり素敵な・・・
偶然?運命?それとも・・・
ううん、そういう言葉じゃうまく伝えられないような。
そんな、冒険の日々。
それはきっと、貴女の上にも違う形で必ず、あるはず。
「おめでとうございます!!貴女が見事、選ばれました!!」
「・・・え?」
玄関のドアを開けると、いかにもサラリーマン風のおじさんが
にっこり笑って握手を求めてきた。
「すみません、間に合ってます」
はやくドア閉めちゃおう。
あーもう、しょうがないなあ。
お仕事帰りで疲れてるっていうのに、うっかりドア開けて失敗しちゃ・・・
「お待ち下さい、様!」
さっと足をドアにつっこみながらも、まだ笑顔だわこの人・・・やるわねなかなか(笑)
「っていうか、どうして私の名前知ってるんですか!」
「それは貴方様が、この抽選で選ばれたからです」
「抽選?私、何も応募した覚えなんてありませんけど」
「はい、そうです。これは応募したわけではありませんから」
「そうなんですかー。・・・ど、どうして応募しない抽選が当たるんですか!!」
すっと出てきたもう1人、おじさんの後ろにいた人が微笑んだ。
・・・うわあ、かっこいい・・・
顔立ちがとっても涼やかで整ってて、でもなんだか、そう・・・きっと、
裏で何考えてるかわかんないタイプかも。そこがまた素敵♪
じゃ、じゃなくて!(笑)
「すみません、ご説明が足りずに。ジェイムズさん、後は私達でいたしますので、
車で手続きをしながら待っていて下さいませんか?」
「しかし、テヅカ様」
「・・・待っていて下さいますよ、ね?」
「はい!」
なんだかすごい迫力のほほ笑みに、さっきのおじさんは一目散に退散しちゃった。
後にのこされたのは、テヅカ様と呼ばれたこのハンサムと、そして後ろにもう1人いる?
「おいおいシノブ、おまえな、事務にまですごむなよ」
「何のことでしょう?僕は、お願いをしたんですが」
「・・・さすがだな・・・」
赤い髪にブルーの瞳。きっと誰もが振り向かずにはいられないくらいのハンサムな
お兄さん(しかも遊び人タイプね、あれは)がそこに立っていた。
・・・何が、どうなってるの・・・?
「・・・あのう」
「すまないお嬢ちゃん!自己紹介が遅れたな。
俺はオスカー」
「僕はシノブ・テヅカといいます。よろしく」
「はい・・でもあの」
「ああ、まだちゃんと説明してなかったんだよな。
シノブ」
「わかっていますよ。
さん。
貴女は・・・極秘の抽選により、ある宇宙船の船長となる権利を獲得されたのです。
もちろん宇宙船も貴女のものということになります。
宇宙船は一週間後に航行予定となりますので、急ぎ新船長をお迎えに上がったと、
そういうわけです」
「ちなみに俺もこいつも乗組員だ。以後頼むぜ、お嬢ちゃん・・じゃなかった、
船長だな。いや、可愛いお嬢ちゃんでよかったぜ」
「・・・」
「おいシノブ、やっぱり固まってしまってるが」
「無理もありませんね」
ど、どうしてそこでくすりと笑うんですか、シノブさんとやら・・・(涙)
というか。
宇宙船?
船長?
乗組員?
・・・いったい、何がどうなってるのー!!!
パニックになっても、いいよね?それくらいの事態だよね?(泣笑)
「あの、すみません。抽選内容はわかったんですが、
さっき言ったとおり、私応募した覚えもないし」
「それはそうです。極秘の抽選で、こちらから選ばせていただいたんですから」
「そんな怪しげな抽選があるなんて、信じられません!」
すっと目の前に出されたのは、私が住んでる地球連邦の・・・政治家を表すIDカードに、
軍の上層部の人しかもてないカード。
二つとも、絶対に偽造なんてできない代物ということはわかってる。
ということは。
こんな夢みたいな話が、本物だってこと、だよね・・・
うそー、うそだー!!
なんて心の底から思ってみても、目の前にいる美形二人は本物で。
「お話は、わかりました。
あのう、ちなみに・・・これ、辞退するなんてこと・・・」
『できないですよ(ぜ)?』
ホントに・・・これ、起きたら夢じゃないよね・・・・
「ちなみに夢でもありません、現実です」
あ、やっぱり考えてることわかられてる。
「わかりました。わかりましたけど、私仕事してるし、一週間後なんて急なこと」
次の瞬間、ばたばたーっと階段のほうから走ってくる人影がある。
あれは・・・
「さん!」
「ぶ、部長・・・どうしてここに?」
もう、何がどうなってるの!
「先程政府から連絡をもらったんだ。君は明日から特別休暇に入ってもらうことになった」
「え?」
「心置きなく行ってきてくれ」
「ご協力、感謝します」
「いえ、あの、はい!!そ、それでは!!」
あの部長が、この人たちに最敬礼していくなんて・・・?
不思議そうな私に、オスカーと呼ばれた赤毛のお兄さんがウインクをした。
やだ、顔赤くなったりしてないよね、私・・・この非常時に(笑)
「というわけだ。まさに心置きなく行けるな」
「もちろん帰ってきて仕事が無くなっているなどということはないですから、ご安心を」
「すまないな、無理を言って。しかし、時間がないんだ」
「すみません・・・質問いいですか」
「何でもどうぞ?」
「航行って、どれくらいの予定なんですか」
「おう、ようやく船長らしい質問をしてくれたな。俺は嬉しいぜ、お嬢ちゃん」
「船長、です。オスカーさん」
「・・・わかったよ。やっぱり1人で迎えにくればよかったな」
「その辺でやめて下さいね。リュミエールさんに秘策をもらってきているので」
「ぐっ・・・・」
「さて、先程の嬉しい質問ですが、約1年以上としか今のところ言えません」
「い、一年!!」
「出発後の周辺事務処理は完璧にいたしますので、心配なさらないでください。
さ、まずは宇宙船を見ていただかなくては」
「そうだな、行くか」
「・・・」
固まったままの私を抱えたオスカーさんと、管理人さんを呼んで鍵をしめてもらってるシノブさんは、
マンションの玄関にとめてあった、高そうな車に乗り込んだ。
ここは地球。
今では宇宙旅行なんていうのも珍しくなくなって、他の惑星へも気軽にいけるようになった
この時代。
とはいえ人々の生活は急に変わるものでもなく、私は普通に就職して働いてる、
ごくごくふつーの、人間。
少なくとも今朝までは、そのつもりだったんだけど・・・・
だれか。
だれか・・・これを、夢だと言ってー!!!
Continue....
- あとがき
- とうとうはじめることができました。
- 10万ヒット記念連載の2つめは、久しぶりに挑戦なパラレル、しかも初の
- SF(ちっくな・笑)なお話です。
- これは私がHPで書いている全てのジャンルの方々に少しづつ
- 登場してもらおうという企画で、そのためにはどんな舞台を
- 設定したらよいか、妹にアドバイスをもらいながらきめました。
- まずはアンジェリークからオスカー様、そしてグリーンウッドから
- シノブ先輩にご登場ねがいました。
- ものがたりはまだほんのはじまりですが、
- これからいろんな方々を出していきたいなって思っています。
- もちろんどの原作とも関係のないお話になっているので、
- 10万ヒットのお礼に、みなさんに楽しんでいただけるかすこし心配しているのですが、
- 私なりの夢(というか願望ですね・・・笑)を詰めて、書いてみようと思っています。
- これからおつきあいいただけると、嬉しいです。
- さーて、がんばります