グランプリ神戸ジャッジ記録 By Yusuke

 今コレを書いてるのは27日なんですが、早くも神戸の記憶が消えかかっていて、しかも眠かった覚えしかなく、逐一あったことややったことを書いていては文章が冗長になることうけあいなので、記憶に残ってるだけ箇条書きで。次回からは起こったことをメモしながらジャッジするようにしよう。


◎発端
 グランプリ横浜でもう人数オーバーだと断られてから2ヶ月。今度は1ヶ月前にDCIに押し掛け会田さんにGP神戸でジャッジしたい旨を告げた。日本選手権でも雇ってもらったわけだし、ダメだってことはないだろうと思っていると……
 「別にいいけど、神戸は遠いよ?」
 「その時期は実家の和歌山にいるんで、大丈夫です。」
 「和歌山なら大丈夫かな。じゃ、ここに連絡先を………」
 と、無事オッケーの返事が。そして予約者が1500人を超えたなどのキナ臭い噂を耳にしつつ、最終的に予約者が1600人を超えたという確定情報に愕然としたりしつつも、グランプリの前日、つまりトライアルの日の早朝に私は和歌山からの本戦参加勢とともに神戸に向かったのであった。
 過酷な3日間の始まりである。


◎トライアル
 会場に9時過ぎに到着した後、1時間以上机と椅子を並べテーブルクロスを敷き詰めたあと、控え室で各自の自己紹介をしつつトライアルの打ち合わせ。
 えっ、600人ぐらい来てる?どれどれと覗きに行ったところ、ロビーホールは明らかにそれと分かる人種でいっぱい!ヘッドジャッジの国光さんが必死に整列させていた。私もそれを手伝ったけれど、受付を締め切った後も列に並ぼうとする人が多くて困った。
 トライアルはスイス8回戦で、決勝トーナメント無しという特殊型で行われた。トライアルも一応ルール適用度2のK値24トーナメントなので、それなりに厳しい。取り敢えずリストは手分けして全員チェック。怪しいリストや駄目なリストは予想より遥かに少なく、明日への明るい見通しと………なるといいなあ。
 トライアルの間はまあフロアジャッジなので延々とフロアをまわって、ちょこっとデッキチェックなどをしただけ。とりあえずトライアルであった質問や興味深い状況などを。

○混乱ロボトミー!
 あるラウンドで、頭の混乱をプレイしてロボトミーを捨てさせたプレイヤーが、なぜかいきなり相手のライブラリーを取って中を見た、という訴えが。要はロボトミーしちゃったわけですな。聞くとすぐに止めたもののライブラリーのほぼすべてのカードを見てしまったもよう。
 普通、〈追加のカードを見た〉という違反はREL(ルール適用度)2においては警告なのだが、さすがに見た枚数が多すぎたので横にいたジャッジと相談してゲームロスの裁定を出した。出した後、「ゲームロスから上の警告はヘッドと相談じゃなかったっけ?」と思い出してトライアルヘッドの菅谷氏にこれこれこうしたと話したところ、「そんなんマッチ(ロス)で構わないよ」とのこと。やはり相談した方が良かったかな。明日は忘れないようにしようと頭に刻み込んだ。

○ブロックにスタック!
 あるテーブル(下の方ですが)で、場にフェルダグリフが出ている状態。それに対するは赤緑のデッキでカバさんの前に分が悪そう。そして赤緑の側のライフはすでに7。マナも残っておらず、空を飛んで3つパンプアップすればカバ側の勝利。
 まずカバを攻撃クリーチャーに指定。攻撃クリーチャーに指定してから飛行を付けるのがセオリーなので、ふむふむと思ってみていると、カバ側が、
ブロックどうぞ。
 いや、そこで優先権パスしちゃ駄目なんですけど………
 ともかく赤緑側は命拾いとばかりに場に出ていた疾風のマングースでブロック。するとカバ側、
じゃ、ブロックにスタックして飛行付けて+3/+3しまーす
 ……!?それは無駄なんですけど。しかし能力のプレイがイリーガルであるわけではないのでまだ口をはさむことはない。そう、人は1つ負ける度に1つルールを覚え、同時に強くなっていくものなんだよな………などと感傷じみたことを考えていると、赤緑側のプレイヤーもルールにあまり詳しくなかったようで、
ふーむ、そういうものなんですかねえ。
 と言ってカードを片付けようとしだしたので速攻で止めてブロックは成立している旨を説明。質問されたわけでも、イリーガルなプレイがあったわけでもないので本来ならジャッジは口を挟むべきではないタイミングだった(とにかく赤緑のプレイヤーが投了したとみなすのが普通?)が、両者が明らかにルール誤認をしていて、かつ赤緑の側がライフが0になることを認めて片付けようとしたものと判断したため、ここは「それではライフは0になりませんよ」と口をはさんだほうが公正だろうと判断したため、声をかけた。
 実は赤緑の側のプレイヤーは「ブロックにスタックして飛行」と言われた時点で、「これってアリなの?」といった目で横にいた私に目くばせしてきていた。しかしプレイ自体はリーガルなので私が何も言わなかったのを、それでフェルダグリフの攻撃が通るものと勘違いしていたフシもあった。それゆえに何も言わないのは嘘の説明をするのを同じなのではなかろうかと思ったのも事実。
 それでも「この方法で攻撃は通るのか?」という質問を口に出してしなかった方が悪いとして何も言わずにゲームが終わった後で説明した方が正しかったのか?
 グランプリの、しかもその前日のトライアルの小さな事件だが、今回の大会で私にとっての1番大きな今後の課題となった。


後編に続く。

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