あの・・・。自分でも何やってるかイマイチわかってないんで、許して下さいね。
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〜俺日記〜(とりあえず仮)
テノール−つまり、俺−は、緊張していた。
何しろ今日はここ市立バラード学園の年に一度の試験日だから。
俺の他にも、知った顔がちらほら見受けられる(勿論、表情は硬い)。
「では、受験者の皆さんはこちらへ、ついてきて下さい・・・」
おっと、いけねぇ、遅れるところだった。何にせよ、入りてぇんだよなぁ・・・。
学校の敷地は広く、いろいろなコースに分かれている。好みも人それぞれだから、考え方もそれぞれ違う。特にエルフとドワーフ、人間とグラスランナーなんかは両極だ。
あれ、言ってなかったか?この世界には、亜人間<デミ・ヒューマン>−っても、もう死語だが−が、人間達と一緒に暮らしている。
差別はないのか、と聞かれても・・・。俺に言わせりゃ、何でそんなこと起こるのかが不思議だね。まぁ、俺以外も大抵この考え方だ。
違うと言えば・・・。そう、俺の2、3歩前を歩くエルフ−ちなみに、おりゃあ人間だ−なんかがそうだ。
『自分の属する部族の存在を高め、他を支配する・・・。それが、普通の考え方だと思うのだが?』
いつも言っている。実際、400年くらい前は戦乱の世の中だったらしい。
だけど、その戦乱は、一組の冒険者(今は、ほぼ完全に歴史や遺跡なども解き明かされて、一攫千金もあまり狙えないので、少なくなってはいる)により、沈められた。
力でじゃない。心でだ。
それから、平和な国造りが始まった。とは言うものの、不慣れなことをしているせいか、無いことをどんどん補充−早い話が、スケールのでかいイタチごっこを−するにとどまっている。
ちなみに、これもさっきのエルフ(男)−テンポ−が言っていたことだ。これに関しては、俺も賛成できる。しかし、この非難はあまり意味はない。何故なら−
それで人々が満足しているから、だ。
「ねぇねぇ、テノール、どう思ってるの?この学校のこと」
やたら軽い口調で、小声で話しかけてきた。だが、よく聞き取れる−こいつの得意技だ−これは、俺のダチの中でも、あまりいない。ましてや、この口調となると−
グラスランナーのリピートだけだ。歳を取っても見た目に変化のないこの種族らしい名だと言える−と、俺は密かに思っていたりする−が、流石にそれは表に出さない。
「しっ、聞こえるぞ。静かにしてろ」
そういう俺の声の方が、大きくって聞き取り難いってんだから、なんかおかしいと言いたくなるときも、たまに−ホント、たまに、だ−ある。
「じゃ、首でいいや。『良い学校だ』」
縦。
「『みんなで一緒に受かりたい』」
横。
「『それは私だ』」
(やたら力強く)縦。
何でよ、と非難の声を上げようとする。この時にはこの娘は声を落とせなくなるから困ったものだ。
慌てて口を塞ぐ。『うぐぐっ』成功。特に他の人(特に試験管)気付かれもしなく、無事に口を塞げた。
「そういえば、シドとミファは?」
口を塞ぐ手を離して2、3秒経った後、いきなり言ってきた。いつもそうだ。すぐ忘れる。
シドはドワーフ。その割には体毛が薄いので、結構−と言うかかなり、変なドワーフだ。
ミファは人間。そんじょそこらの奴には負けない、素早さ−後、強かさ−を持っている。
こいつには、俺も幾度と無く泣かされた(もっとも、本当に泣いたわけじゃないが)。
一緒に勉強をサボって遊んでたら、いつの間にか自分は机に向かってて、俺だけ怒られたし。
−その後であいつを攻めたら、泣き出しやがる−無論、嘘泣きだ。当然、又怒られた。
で、こいつら−リピートも含め、だ−が、又可愛いから困ったもんだ。恨むに恨めない。
一部の奴らから見たら、うらやましい限りだろうが・・・。はっきり言って迷惑だ。
(こんなサブタイトルの小説、見たことあるなぁ・・・)
話が反れた。リピートが言った通り、回りに見当たらない。ま、回りが人混みだから、それも仕方ないかとは思うが。
「あれ、本当だな。あいつら、どこにいるんだ?」
「「ここだ」よ」
『ここだ』まで、ハモらせて誰かが言ってきた。勿論、誰かは言うまでもないが。
さっきも言った通り、回りは人混みだ。そんな中で、注意して探さない限りは小柄な少女と背丈の低い大地の妖精を見つけられるわけがない。
ましてや、パワー馬鹿−テンポが、言いやがった−の俺には無理だとわかっていた。
わかっていたはずだが・・・。
「どわぷ」
『どわぁ』の『わ』の辺りで、リピートが止めてきた。こういうときに、この娘の仕返しは、役に立つこともある。
それはそれとして、いきなり背後から声をかけられては、驚くというものだ。
ましてや、シドも一緒では。
「あれ?お二人さん一緒?」
リピートが茶化すように言う。シドは、本気で迷惑そうに視線をこの少女に返しつつ、肩をすくめる。
「こいつがやれというもんでな・・・」
なるほど、と思った。ミファの悪戯にかける執念は半端じゃなく、協力を断るとその悪戯の矛先が自分に向けられることになりかねないから。しかも、数倍危険になって。
「何いってんの、シド。テノールを蹴落とすためなら、ここで騒がせて試験管の印象を悪くさせるのが常道よ!」
ミファは、腕に力を込め、ガッツポーズを取った。
何気に、ここで一番うるさいのはミファだったが、それは無視しておいた。試験管が、何かメモするのも見えた気がしたが、一緒に無視しておいた。何が常道かも・・・(以下略)。
ま、口先ではこんな事を言いつつも、みんな一緒に受かりたいと思っていたはずだ・・・。
恐らく。