間違い(その他、変なところ・矛盾点)は、出来れば指摘をして下さい。設定も何もない、ただ勢いで書いたようなモノですから。
にしても・・・。飽きっぽい私にしてはよく続くよなぁ〜。

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その3〜あたし日記〜

 今日は疲れた。なんと言っても、試験だ。

あんな人ゴミの中にいると、つい体が警戒をしてしまう。とは言っても、それだけではないが。

筆記の方は大丈夫だったろうか・・・。基本的な頭の良さなら、あたしもテノールも大差ないケド。・・・って、他の奴の名前を先に出しちゃったよ。

あたしはリピート。グラスランナーのシーフだ。今日、『学園』の試験を受けた。

しかしまあ、みんなよくも口には出さなかったものよね。『みんなで一緒に受かろう』と。

本心では、あたしも含めてみんな−いや、テンポは違うかもしれないけど−はそう思っているはずだ。

「みんなで受かりますよーに」

がらにもなく、星に向かって言ってみた。

「どうしたのよ、リピート。独りでブツブツと」

母が入ってきた。ノックも無しに。ちなみに、外見の年齢は私とそんなに大差ない。

「あ、母さん。どうしたの、ノックも無しにあたしの部屋に入ってきたりして」

怒っているような口調だが、怒気は含ませない。母もそれを感じたのか、あたしの隣まで来る。しばらくあたしの顔を見ていたかと思うと、空を見上げて、唐突に聞いてくる。

「星を見ていたの?・・なかなか綺麗ね・・今日は−」

「それなりには出来たよ。試験」言葉を切ったので、遮ってみる。

「ホントにわかりやすい、・・・わざとだろけど」

母が舌を出す。当たり前よ、とでも言う風に。

「ダイジョブ。きっと、みんなで受かるって☆」

「聞いてたのね・・・」ますます疲れた。ついでに、頬を膨らませてみるが、特に反応を示さず、

「当たり前よ」今度は、口に出して言った。


「んー・・・よく寝た」

朝だ。いつもは眠くて起きたくないのだが、今日はやけに目が冴えている。恐らく興奮しているのだろう。らしくない。

「ンとに・・らしくない」呟く。昨日から、どうも変だ。グラスランナーは緊張などには強いはずだが。

「ま、いっか」・・・やはり、グラスランナーな娘だ。

試験の結果発表は、一週間後なので、その間に何をするかは人それぞれなのだが。

大抵、友達と遊んだり、遊んだり、遊んだり・・・。まぁ、今まで試験に神経を集中させていたからね。その鬱憤を晴らすのだろう。

そこで、この娘が何をするのかというと、

「テノール達を誘って、どっかに遊びに行くかな〜?」

やはり、遊ぶのであった。


 トントントン。

テノール宅。ドアをノックする。

 ガチャ。

テノールだ。「あ、テノー・・・」言いかけて、唐突にテノールが言う。

「何だ、悪戯か。誰もいないしな」顔は笑ってたが。

 ぎぃい〜〜。グイッ。

「な〜ん〜の〜つ〜も〜り〜か〜し〜ら〜?」目が据わっているのが自分でもわかるが。

「い、いたのか? リピート」冷や汗なぞ垂らしながら。

「背が低いモンでわからなかったぜ?」

 ヒュッ。

袖に仕込んであるナイフをテノールの首に突きつけて、

「何か言った?テ・ノ・ォ・ル・く・ん?」にこやかに、言った。

「いや、なにも」すぐさま、即答。顔も真顔に戻っている。

「で、何だ?リピート。こんな時間に。もう飯喰ったのか?」

そういえばそうだ。まだ太陽もその姿を全部さらしていない。

「あ〜!!食べてないよぉ!!ソッコー喰ってくるから、外行く準備して待っててね!みんなでどっかへ・・・」

最後まで、テノールは聞き取れなかったろう。多分通じていると思うけど。

(とーぜん、苦笑してたわけよね・・・)

そんなことを思いつつ、あたしは朝食のパンにがっついていた。


 十分後。

あたしはまた、テノール宅の前にいた。

テノールも準備をしていてくれて、さぁ他のみんなを誘おうチック(?)になってきた。

「よっし!!いくよ!!!!」

元気よく手を掲げ、あたしはテンポ宅に向かった。

「何か?」

短く言ってきたのは、テンポその人だ。

「どっかに遊びに行こ?」

「うむ、わかった」そういって、出てきた。

「「て、テンポ?」」テノールと声が重なる。無理もない。何故なら、テンポはもう外へ行く準備が出来ていたのだから。

「どうしたのよ?」疑わしげに、言う。何を疑うというわけでもないけど。

「どうした、も何も・・・。いつもこの装備だしな」

「マジか・・・・」テノールが、呻いてる。それは、非力なエルフには大きい荷物だった。

「俺と似てると言えば似てるか・・・」

「「え?」」

テンポと重ねてみる。あくまで、重ねて『みる』ね。偶然じゃない。どうでも良いことだけど。

「い、いや、・・独り言だ、気にすんな」

だから気になるんじゃないの、と言おうかとも思ったが、ここは言わないでおく。

「じゃ、次はシドかミファだが。どちらが先だ?」

テンポが言ってくる。あたしは、すぐさま答えた。

「テノールはシド、あたしはミファ。テンポは広場で、集合場所も広場!OK?」

『OK?』とは聞いたが、あたしは返事を待つつもりは毛頭なかった。

言い終わるときには、もう駆け出していた。二人の足音も、微かに聞こえる。

「そーいえば・・・どこに行こうかな?」そんな重大なことを考えたのは、四人目を誘うとき。やっぱあたしってグラスランナーね。

「ま・・・。ジミシャの館にでも行くかな」


ジミシャの館。漢字で書くと地味な社。どうでも良いが。本気で。

ここの持ち主、ジミシャが1、2週間前から姿を眩ましているのだ。

この世界にも一応警察みたいなモノもあるのだが、あまり成果が上がっていない。

一説には、幽霊だとか言う馬鹿馬鹿しいものから、誘拐されたとかいう根も葉もないものまで揃っている。

それはそれとして、街にはとりあえず近づかないように、との連絡が入っている。

さらにそれはそれとして、ミファが言うには、どうも幽霊らしいのだ。成果が上がっていない理由。

もっとも、調べた奴が錯乱して言ったことを人伝に聞いた可能性もあるわけで、あまり信憑性はない。・・・これがギルドでないならね。

しかし、ギルドの情報はかなり確かだ。たまにガセを掴まされることもあるが・・・。

そんなことは稀なわけだから、ここは確かな情報網を持っていると思ってよいだろう。

と、いうわけで、みんなでここを探検してみようと思うわけだな、あたしは。


「ここか・・・」

テノールが言った。あの後、残りの二人を誘い、ここまで来たが・・・。

あたしも含め、みんな同じような反応だ。『不気味』。これに尽きる。

煉瓦の屋敷、無数のツタ、生暖かい風、割れた窓・・・。

どれもこれも『それらしい』雰囲気を醸し出している。極めつけは・・・

「あれっ!?誰かいるよ!?」ミファが館の横の方を指さす。うんうん、確かにいるよ。

認めたくないけど。ミファの声に反応して、出てきたのは、子供ほどの影。

「あらら、ちょっと甘く見すぎたかしら?」

やっぱり。認めたくないのに・・・。

「あれって、リピートのお袋さんだよな?」テノールが言う。あたしは頭を抱えて、

「勝手に想像して・・・」

こう言うのが、精一杯だった。

そう、この影こそは。

あたし−リピート・マッシェ−の母、ピアノ・マッシェその人。

「やっほー、こんな面白そうなことをあなた達だけでやるのはやるせないから、来てあげたわー」

どことなく間延びした声は、あたし−だけ−に、クリティカルしたのだった。

(き、来てあげたって・・・クスン・・・)

このときあたしはもうすでに、迫り来る目眩にK.O.されていた・・・・・。

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