| 第2話 覚えられぬホイミ
アリアハンを旅立った勇者ほだかたち。今はどこにいるのか……と、まだアリアハン周辺でレベル上げに勤しんでおりました。 ほだか(以下、ほだ)「スライムとおおがらすじゃ大した経験にならないよな……ここは一丁、遠出でもしてみるかい?」 まさはる(以下、まさ)「まだレベルが低いって。それよりも、無駄口たたいてるヒマがあるならスライム倒せよ」 ともき(以下、とも)「メラ、メラっ!」 ひでかず(以下、ひで)「ひぇー、カラスの数だけガイコツがあるのかぁ……どこかにお墓でもあるのかなぁ……」 皆のレベルはぽつぽつ上がっていますが、未だに勇者ほだかがホイミを覚える気配がありません。しびれを切らしたほだかは、道具屋で薬草をたんまり買い込みました。 とも「どうするんだ、そんなに薬草買って」 ほだ「知れたことよ、少し遠征して経験値を稼ぐ!遠洋漁業だ!」 ひで「あっ、だったらついでに僕に皮の盾買ってよ。一番前で攻撃受けるの、僕なんだから」 武器屋で皮の盾を買った一行は、まさはる用に武闘家の装備も探しましたが、あいにくアリアハンはさほど格闘技系の武術に熱心なお国柄ではありません。しばらくは布の服でガマンガマン。 とも「旅人の服じゃ、ダメなのか?」 まさ「あれ、デザインかっこわるい」 ひで「……」 さて、一行はアリアハンの街を出て、今まで眺めるだけだった橋を渡り、大陸の東へとずんずん進んで行きました。モンスターが出ません。なんだか遠足気分で楽しくなってきた頃…… ほだ「ぬわー、バ、バブルスライムぅ〜!」 ついに来ました、アリアハンで嫌いなモンスターベスト5にはいつもランクインする(アリアハンスポーツ調べ)毒々モンスター、バブルスライムご一行総勢6ぴき! 戦闘結果がどうなったかは言うまでもありません。なんとか撃退はしたものの、まさはる、ほだか、そしてひでかずが毒を受けてほうほうのていでアリアハン城まで逃げ延びたのでした。 ひで「毒消し草も買っておくべきだったね」 苦い教訓でしたが、誰も死ななかっただけ上等でしょう。反省した一行はまたスライムいぢめに精を出し、それから数日後(ゲーム内時間にて)にようやく、勇者ほだかはホイミを覚えたのでした。 ![]() ようやく覚えたホイミ(しかも夜中まで戦ってるし) ほだ「では、ナジミの塔とやらに進軍したいと思うのだが」 勇者ほだかは、お城の牢屋にいた盗賊バコタの話を思い出しました。どこかに塔があって、そこには盗賊バコタが作り上げたカギがある。その塔の名前は「ナジミ」で、しかも老人がいる、と。 カギを奪った上警備隊に引き渡したような相手に「老人め!」と息巻くバコタは、きっと本当はいい人なんでしょうね。普通は「ジジィ」とか「クソジジィ」などと侮蔑の念を込めて罵倒するのでしょうが、きっちり「老人」と言うところに暖かさがありますね。余談でした。 まさ「うむ、やはりカギっていうのは重要なアイテムだな、きっと」 ほだ「……しかし、本来はこの塔攻略が今回のメインだったのに」 ひで「で、ナジミの塔って、どこにあるの?」 ほだ「まさはる、お前知ってる?」 まさ「知るわけないじゃん、ともきは?」 とも「……さぁ?」 いきなり暗礁に乗り上げてますが…… ひで「あ、きっと入り江の島にある塔のことじゃないかな、あれ以外にはこの辺に塔なんかないもの」 確かに、アリアハン湾の中州には、古びた塔がありましたが…… まさ「でも、橋も何もないぜ。渡れなければ、カギも何も貰えないぞ」 それもそうだ、とうなづく一同。 ほだ「じゃあ、もう一度情報収集だ!」 この不安なパーティーは、アリアハンでもう一度情報集めをしてみることにしました。各自勝手に刑事ドラマのテーマ曲を口ずさみながら、ね。 まさ「あのーすみません、ナジミの塔ってご存じですか?」
一度聞いて、的確な返事が得られなければもう一度話しかけても無駄、というのが捜査の鉄則なのです。まさはるは宿屋の階段を降りました。 ひで「すみません、ちょっとお訊ねしたいんですが……」
ひで「えっ、さっき村なんかあったっけ?」 ほだ「知らない……見てないよ。俺、ずっと薬草数えてたから」 ひで「……で、お姉さん、ナジミの塔って知ってますか?」
ひで「……」 このギャグ二回目ですね。あんまり多用すると飽きられちゃいますから、少し控えますか。 とも「すみません、ちょっと伺いたいことが……」 武器屋の店先にいた戦士ならきっと知っているに違いない、とともきは推理しました。賢さの高い魔法使いはひと味違うのさ、といったところでしょうか。
とも「いや、僕は違います。それより、ナジミの塔がどこにあるか、ご存じないですか?」
ああっ、またやってしまった(笑)! とにかく、勇者ほだかは片っ端から町の人に声をかけてみました。そして最後、井戸端にいたご老人がポツリとこう漏らしたのです。
無論!だいたい元気なアリアハンっ子(無理のある表現)である勇者ほだかとその仲間が、街のすぐそばにある島の存在を知らないはずがないでしょうが。知らなかったらモグリですよ。 ほだ「ええ、もちろん」 こんな質問に「はい/いいえ」なんて大げさだな、とほだかは思いましたがまぁそれは仕方がないことです。ゲームですから。
やったぜビンゴ!ってもう外しまくってますが(第1話と同じパターン)。とりあえず、あの塔がナジミの塔であるということは判明しましたが、絶海の孤島にどうやって行けばいいんでしょうか? ほだ「で、どうやって行けばいいんですか?」
ほだ「……」 その後、街の人からは重要な手がかりは得られず、一行は引き続きお城で聞き込みをすることにしました。
まさ「うおー、ご老人、それは本当ですか!それさえあれば、あんなとことか、そんなとこに……むぅ、これはたまらん!よし、ほだか!絶対に手に入れるぜ、盗賊のカギ!」 なにか別のことを考えているようで、武闘家まさはるは鼻息を荒くして熱血しています。
ひで「うわ、また妙な固有名詞が出てきた……「魔法の玉」に「旅のトビラ」……レーベの村か」 なんだか情報が錯綜していて収拾がつかなくなってきましたね。
とも「岬の洞窟か……しかし、「みんなそう言ってる」って、どこのみんなが言ってるんだ?誰も教えてくれなかったぞ」 それはともかく、ナジミの塔に行く道が判ったので、ほだかの家で一泊して明日、出発することになりました。 しかし……いきなり予定が大幅にずれてしまいました。さてこれからどうなりますやら。 では、次のお話でお会いしましょう。 世界がこのまま平和でありますように…… 次回予告 ナジミの塔に向かうべく旅立った勇者たち。その前方に、不吉な暗雲が立ちこめる…… 人々の夢が、希望が、そして願いが勇者たちに重なったとき、奇跡の虹が天空高く橋を架けるが、それすらも絶望への序曲にすぎないのか? とも「そうさ。結局人は1人だよ。でもな、だからこそ仲間の大事さが判るんだ!」 ??「クッ、ほざけ!たかが人間に何が出来るか!」 まさ「あ、あったぞ!……しかし、これは?」 ほだ「……一応鑑識に回そう。何か、この事件には隠された匂いがする」 ひで「もう僕には犯人が判ったよ……宿屋の主人を殺し、その罪をバコタになすりつけようとした……その犯人は、あなただ!」 人として生きる悲しみ、そしてそれ故の喜び……魔王バラモスの卑劣な罠を、はたして勇者たちはくぐり抜けることができるのか。 次回、ドラゴンクエストIII「心の狭間に」、ご期待ください! (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください) 第3話へ 「DQ3-Replay」トップに戻る | |||||||||||