| 第4話 魔法の玉と目的地
さて、いよいよ盗賊のカギも手に入れた勇者ほだか一行ですが……あれ、アリアハンの実家にまだいますね。どうしたんでしょう? ほだか(以下、ほだ)「カギ取って放心してんじゃないよ全く」 まさはる(以下、まさ)「どこ?ウハウハスポットは、どこ?」 ほだ「そんなもん、この健全なアリアハンにあるわけないだろ?」 いきなり目標を見失うパーティーというのも珍しいですね。いや笑い事じゃなかった。 ひでかず(以下、ひで)「確か、魔法の玉がどうしたこうしたって話題があったよね?とりあえず、その玉を取りに行くのが政界もとい正解ルートじゃないかな」 ともき(以下、とも)「それが一番匂うね。やはり勇者の進路には必ず難関があって、そこをいかに乗り越えるか!というドラマをプレーヤーは求めているんだからさ」 なんだか嫌な説明口調ですがとにかく、放心したままの武闘家まさはるを引きずって、一行はアリアハンの北にあるという村、レーベを目指したのでした。 ほだ「しかし、前来たときは村なんか気づかなかったけどなぁ」 橋を越えてしばらく歩いていくと、どう考えても見落とすほうが難しいくらいにはっきりと村が見えてきましたよ。一体、前回来たときにはどこ見てたんでしょうか? 一行が村に入るなり、かわいい村娘が話しかけてきました。 ![]() かわいい村娘(後ろ姿) まさ「いや、どうもどうも。我々はアリアハンの勇者一行で、私は武闘家のまさはると申します。美しいお嬢さん、お名前は?」 ![]() まさ「……」 とにかく、まさはるが生き返ったので、一行は自由に村を散策してみることにしました。のどかな風景ののんびりした村です。平和そのものという感じですね。 ひで「あ、くさり鎌がある!あれ欲しいな……このこん棒、アリクイとかカエルの血がこびりついて取れないんだよなぁ……」 まさ「う、あれは稽古着では?……俺だけずっと布の服っていうような、そんなひどい仕打ちは勇者様ならしないよなぁ、きっと」 とも「……防御力のない俺にとっては、帽子と言えども大切な防具のひとつ……これからの戦いはきっと激しくなるだろうし、な」 武器屋の店先で、パーティーがおもちゃを前にしたお子さま状態。 ほだ「……仕方ないな、じゃあ装備を買い替えるか」 ダンヂョン探検で儲けたお金が皆すっ飛んでいきます。しかし、この投資は旅を楽にするためのものですから、きっと無駄にはならないはずだと、ほだかは自分に言い聞かせました。 一行は宿屋に行き、部屋で一人くつろいでいた戦士の所に無理矢理押し掛けました。 まさ「すいません、魔法の玉って知ってます?」
戦士は嫌な顔はしませんでしたが、突然の訪問に機嫌を悪くしたらしく、それ以上のことは教えてくれません。ただ、ここから東の地点に何かがある!というのは確かなことのようです。 まさ「しかし、ここで魔法の玉を持たずにその泉に向かったとしても、きっと無駄足だろう」 ほだ「どうして?」 まさ「考えてもみろよ、これだけ固有名詞が飛び交ってるんだぜ?すぐに必要になるってことさ」 とも「で、どこに魔法の玉があるんだい?」 ひで「僕はただ、研究している老人がいるってことを聞いただけで、現物がここにあるかどうかはちょっと……」 ほだ「ええっ?そしたら、ひょっとして『魔法の玉発掘』か何かが次のクエストになるわけかい?」 ひで「いや、今の段階ではなんとも……」 ちぇっ、とほだかは池に小石を投げ込みました。♪川面に映った飛行機雲小石で揺らして♪って歌、ありましたよねぇ。「岸辺のフォトグラフ」でしたっけ、タッチの主題歌で。ブレッド&バター。 すると、一行の会話を立ち聞きしていた(と言うか、他人に聞こえるほど大きな声で話していたのです)老婆が、勇者ほだかの袖をひっぱります。
ほだ「いやー、そうなんですよ。それが何なのか、ちょっと判らないんですがね」 判らないものを探してどうする? 老婆はそんなほだかの言葉を聞いていないように、淋しげに背中を丸めました。
まさ「むっ!ということは、やはり魔法の玉は重大アイテム!」 ひで「いや、それはもう判ってるんだってば」 老婆の淋しげな顔を見ていると、それ以上声をかけるのも悪いような気がしたほだかは、静かにその場を去りました。そして、その池のほとりに、まだ行っていない家があるのを見つけました。 とも「あそこしか残っていないからねぇ。ま、ダメモトで見てみようか」 扉を開けて中に入った一行は唖然としました。一階にはほとんど家具がなく、謎の大釜がぐつぐつと謎の液体を謎煮沸しているだけだったのです。 ![]() ほだ「これ、おかゆ?」 とも「違うと思う」 あたりにぷうんと漂う硫黄の香り。はて、アリアハンには温泉はなかったはずですよ。 まさ「ゆで卵?」 ひで「なんか臭いね。頭が痛くなるよ」 部屋の隅に階段を発見したほだかたちは、ハンカチで鼻と口を押さえながら階段を登りました。ちなみにほだかのハンカチは、おきにいりの「ぴかちう(電気ネズミ)」の絵が入っているやつです。 階段を登り、二階に上がると突然ほだかたちは住人らしき老人に呼び止められました。不法侵入罪という概念がほとんどないはずのこの世界でも、やはり怒る人は怒るのでしょうか?
ひで「あ、すいません、このカギで開けちゃいました」 戦士のひでかずが、盗賊のカギを老人に見せました。
ひで「いや、それは彼です。僕はただの友達で……」
ひで「いや、だから違うって……」 老人は、困り顔のひでかずにはお構いなく、無理矢理かさかさなソフトボール大の球体をひでかずの手に握らせました。 ![]() ひで「だから、僕は違うって……」
まさ「判った!」 突然まさはるが大声を上げたので、村人に注目されてちょっと恥ずかしい一行でした。 ほだ「何が判ったんだ?」 まさ「東の泉には、旅の扉が封印されている!そしてその封印を解くカギが、その魔法の玉なんだっ!」 とも「そんなこと、みんなもう判ってるよ」 まさ「えっ……(絶句)」 まぁここまでの展開を見ればそれは明白でしたね。とりあえず、一行はここレーベに宿を取り、明日はいよいよ東の泉に向かいます! では、ここで勇者ほだか一行のレベルを中間発表しま〜す。 ちなみに、パーティーの並び順通りに並んでます。
ようやくストーリー展開らしきものが垣間見えてきた感がありますね。読んで頂いている皆さんは、ほぼ全員ドラクエ3クリアしているでしょうから、ちょっと歯がゆい部分もあるかと思います。申し訳ありませんが、最後までおつきあいくださいね。さてさて、これからどうなりますやら。 では、次のお話でお会いしましょう。 世界がこのまま平和でありますように…… 次回予告 泉に隠された洞窟に入った勇者たち。しかしそこは、かつて戦い破れた者たちの魂が彷徨う涙の地だった。襲い来る亡者たち、しかし彼らの望む物は永久の平安、ただそれだけであった…… ほだ「そんな……お前が僕の、僕の父さんだっていうのか?」 ??「そうだ……私はオルテガ、かつてお前の父だった男だ……」 ひで「いけない、駄目だ勇者!奴の目を見たら、術に引き込まれる!」 まさ「忘れないよ……ずっと、血は繋がってきたんだ……」 とも「ああ……それこそが、本当に尊いものなんだよな……」 眠りの地に新たな悲しみのページが加わり、そして散華する。人の魂は、そこまで荘厳なる連なりを見せるから、人は一人きりではないと確信するのだ。 次回、ドラゴンクエストIII「悲しみは8分の6拍子」、ご期待ください! (内容及びサブタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください) 第5話へ 「DQ3-Replay」トップに戻る | ||||||||||||||||||||||