泰継の寝顔が、花梨はとっても好きだった。
前に泰継から、花梨への想いや、自分が人ではない事を悲しむ叫びにも似た告白を受けて、1時間ほど自分の隣で眠った泰継。
起きた時、不思議そうに寝てしまった事を語る泰継と、人間になったんだと一緒に喜び、そして、想いを通じあわせた。

あれから何度か体を重ねたが、その度に泰継は幸せそうに花梨を抱きしめて眠る。
花梨の横でしか、眠くならない・・・・と、泰継は言っていた。
それが、花梨には嬉しくてたまらなかった。
(今のこの寝顔は、自分だけのもの)
そう思って、花梨は時々ゆっくりと泰継の寝顔を眺めたりする。

花梨と泰継は、船岡山に来ていた。
今日は2人で出かけ、ここで「力の具現化」をし少し休憩をとってから、次の目的地へ行くる事にした。
(いい天気・・)
草むらに並んで腰を降ろし、下に見える京の景色を眺める。
ふと横を見ると、泰継が横になって目を閉じている。
(寝ちゃったのかな?)
隣で無防備に寝るなんて、少し前までは想像もできなかった事だ。
それが自分に心を開いてる証拠のような気がして、花梨は微笑みながら、泰継の顔にそっと自分の顔を近づけた。
規則正しい呼吸と、ゆっくり上下に動く胸。
しばらく眺めていると、急に泰継の両手が花梨の両肩をつかみ、そのまま体を半回転させられた。

「えっ・・・!?」
よく状況がのみこめないまま、泰継にキスをされた。
ゆっくりとした動きに、頭がもうろうとしてくる。
感じるのは、泰継の暖かい唇と、背中に柔らかい草の感触。
(押し倒された・・・っていうか、起きてた!?)
ゆっくりと唇を離した泰継の顔が、自分の目の前にあった。

「泰継さん、起きてたの?」
「起きていた」
「ね、寝たフリしてたの!?」
「ただ、目を閉じていただけだ」

動揺しまくりで喋る花梨に対し、冷静に答える泰継。
さらに花梨が何か言おうとしたが、泰継にまたキスをされてしまう。
今度は、激しく情熱的な。

(も、もしかして、私が顔覗き込んだりしたから、誘っちゃった!?)
それだけを考えただけで恥ずかしくて体が熱くなってくる。そんな行為、まだ一度もした事がなかったから。
泰継の右手が自分の胸の上におかれ、ゆっくりを愛撫をされはじめる。
(!!)
思わず強引に唇を離し、泰継の顔を慌てて見つめる。

「ちょ、ちょっと泰継さん! ここ、外・・・」
「問題ない」

花梨の抗議の声も、得意のセリフで片付けられてしまう。
だが花梨だって負けてはいない。そう何度も何度もこのセリフに片付けられるワケにはいかなかった。
特に今回だけは。

「泰継さんに問題なくても、私には大問題・・・んん!」

花梨の必死の言葉が終わる前に、また泰継はキスをして、胸への愛撫も再開させる。

「・・・ん・・・あ・・・」

服の上からなので、いつもより感覚は鈍い。
・・・・が、花梨はいつもの愛撫をどうしても思い出してしまう。
(あ、あたし・・かなりエッチになってきてるのかな・・・)
胸の頂点を、きゅっとつかまれる。

「ああ!」

唇を自ら離して、花梨は声をあげる。
すでに、両手で胸を愛撫されている。
もうダメだった。
泰継の愛撫に、体が反応してしまう。
泰継を自分が欲しがっているのが解ってしまう。
結局、泰継の愛撫に自分が勝てない事は、もう花梨は解っていた。(一番解っているのは泰継だが)
だからこそ、その前に止まりたかったのだから。
花梨は抵抗する気をなくし、それまで必死に泰継の肩を押し戻そうとしていた両手を、泰継の首にまわし、自らキスをした。
自分の情熱をぶつけるように、舌を激しく動かす。
花梨のその動作が合図かのように、泰継の右手が胸を離れ、太ももあたりをなで始める。

(こんなに明るいのに・・・外なのに・・・)
目をつぶっていても感じる、暖かい日差し。 柔らかい草の感触。
そして、熱い泰継の呼吸と、体。
花梨は、自分が興奮してる事に、自分の体が一番熱くなっている事に気づく。
下着の上から、ゆっくりと中心を愛撫されるのと、泰継の唇が離れたのはほぼ同時だった。

「あぁ!」

さらに、泰継の指が下着の横から滑りこむ。花梨のそこは、音が出るくらい溢れていた。
中心を、二本の指でつままれ、ころがされる。

「あぅ!」

泰継は愛撫を続けながら、頭を下に下げていく。
胸の上に泰継の唇を感じながら、花梨は泰継の髪をなでる。
もっと下に・・・とでも誘うように。

花梨の下着が片足からはずされた。
熱を持った花梨のそこは、外の風にあたり敏感度を増す。
泰継は迷わず、花梨の中心を舌で愛撫をはじめた。

「やっ! あぁ・・・・・ あぁ!!」

いやらしく喘ぐ花梨。
何も言わずに微妙で強い愛撫を与える泰継。
舌で愛撫されながら、二本の指を花梨へ挿入し抜き差しを繰り返す。

「あぁ! んっ! あっ!」

花梨の呼吸が激しく乱れ始める。
限界が近かった。 はやくイキたかった。
だが、花梨が限界に達する前に、泰継は舌と指の愛撫をやめ、太ももあたりをなめ始める。
いくら待っても、太ももへの愛撫をいっこうにやめようとしない。

(じらして・・・私に言わせたいんだ・・・)
すぐに解った。
体はどうしようも熱くなり、泰継を求めている。
花梨に理性を奪うには、この状況は充分すぎた。
花梨はゆっくりと、自分の両手で自分の足を広げる。

「泰継さん・・・おねが・・・もっと・・・」

予想もしなかった花梨の行動に、泰継は自分も理性が飛ぶのを感じる。
むさぼるように、花梨の中心を舌でころがし、指を挿入し抜き差しをはじめる。

「あぁ! あっ! あっ! あっ!」

花梨の喘ぎ声が、またいちだんと艶を増す。
泰継の愛撫がはじまっても、花梨は自ら足を広げつづけた。

「あん!・・・いぃ・・・! 気持ち・・いい・・・」

うわ言のように、花梨は自分の快楽を泰継に伝える。

「もう・・・だめ・・・いれ・・て!」

泰継は、迷いもなく、一気に自分を花梨の中へ静めた。

「あ・・・はぁ・・・!」

二人同時に、熱い息を吐く。
ゆっくり、ゆっくりと泰継は腰を動かし始める。

「あぁ・・・あ・・・・」

(もっと・・・もっと・・・)

花梨の心の声に答えるように、泰継の腰の動きはどんどん加速する。
軽い花梨の体は、魚のように跳ね上がる。

「泰継さん・・・・泰継さん・・・!」
熱く喘ぎながら、花梨は愛しい人の名前を叫ぶ。
それを聞くと、泰継の動きはさらにエスカレートする。
泰継の体温や体が、大きな波のように花梨にぶつかってくる。
花梨は、泰継の動きにあわせて、自らも腰を動かし続けた。

「あぁ!! あん! あ! やぁ・・・!! も・・・もう・・!!」

花梨の限界を感じた泰継は、強く強く、自分を花梨に押し当てるように動いた。

「もぅ・・・だめぇ!!」

花梨は自分が限界を迎えた事を声に出し、泰継も自分が限界を迎えた事を、花梨の体へ放つ事で伝えた。


                                            ☆☆☆


「・・・・・もう! 夕方になっちゃったじゃない!」
花梨が意識を取り戻した頃、あたりはすっかり日が傾き、夕暮れの色が花梨の顔をさらに赤く見せていた。
「問題ない」
優しく笑いながら、身支度を整えて帰ろうとする泰継。
思わずその笑顔に抵抗する気力を奪われそうになる。

「・・それに・・・こ、こんな外で・・・もし誰かに見られて・・・・」
花梨は外で体を重ねた・・という以上に、自分の見事な乱れっぷりを思い出してさらに真っ赤になる。

「それも問題ない」
泰継はそう言うと、なにやら目を閉じて呪文のような言葉を唱え始めた。

「結界をといた。 御子と交わる前に結界をはっていた」
「は!?」
「だから、問題ない」

「結界をはったって・・いつの間に!?」
「・・・・・・・・」
「も、もしかして、私が泰継さんが寝てると思ってた時に・・・?」
「・・・・そうだ」
「!!!」

(じゃ、じゃぁ、私が誘ったんじゃなくって、最初からヤル気満々だったってことぉ!?)

「もう! 泰継さんのエッチ!!」
これ以上自分が赤くなる姿を見られたくなくて、花梨が一人でそそくさと、帰り道を歩き始めた。
泰継が、不思議そうな顔をして花梨の後ろからついて来る。

「神子、えっちとはなんだ?」
「神子、気が乱れている」

花梨は館に帰るまで、泰継によって質問攻めにあうことになった。
夕日よりも、顔が赤くなった状態で帰った花梨は紫姫からも心配され、質問攻めにあうことになるのであった。
完璧なカレ