フォラン「!・・・ワール!上だっ!」
 ワール「!?」
 ?「シャーッ!!【訳:遅い!】」

 私の声はかろうじて届いたようだ・・・しかし、間に合うだろうか?

 ・・・ザスッ!

 ・・・たっぷりと体重が乗ったその一撃は、ワールの脇腹をかすめ地面に深々と突き刺さった。三つ又の形状から、それがトライデントであることがわかる。

 ワ「フンッ・・・なかなかできるな?(微笑)」
 ?「シシャー・・・【訳:今の一撃、よくぞかわした・・・】

 木立の中、好戦的な表情で睨み合う二人(?)・・・私は完全に置いてけぼりだ。

 フ「ワール!感心している場合じゃないだろ?」
 ワ「そう言うな・・・久々の実戦だ、楽しませてもらう!」

 ・・・あぁぁ・・・どうしてこんな事に・・・

・・・

 そう、あれは我々が・・・(ぱりぽりぱりぽり♪)・・・ん?

 今までの経緯を説明しよう(誰に?)としたその時、何とも緊張感のない音が私のすぐ背後から響いてきた。
気配を全く感じさせないあたり、ただ者では・・・。

 フ「(警戒しつつ)誰?・・・あ!」
 あるるん「あっ、ふぉらんさんたべる〜っ?♪」(><)ノ○

 ・・・確かにただ者ではない。

 フ「・・・何か・・・ご用ですか?」
 あ「くらら川さんぽちぅだったのだっ♪そしたら、わーるくんがへんなひととたたかっていたから観戦中なのだっ♪」
 フ「(疲)・・・そうですか、応援よろしくお願いします・・・」
 あ「ふぉらんさん、せんべーいらないの〜?」

 (完全無視)さて・・・では、話を元に戻そう。

・・・

 そう、あれは…(ぱりぽりぽりぱりぱりぽり♪)…んん?

 今度こそ経緯を説明しようとしたその時、やはり緊張感のない音が背後から響・・・いや、元から響いていたのだが、より音に深みが加わったいうか、音源が増えたというか・・・。

 フ「(振り返って)・・・か、華菜さん?」
 華菜「わーる君ふぁいとっ☆(ぱりぽり♪)」(・○・)

 ・・・確かに増えている。

 フ「あのぅ・・・何か、ご用・・・?・・・!!」

 彼女の意図は一目瞭然・・・しかし、念のため事の次第を訊こうとした私は、さらに恐るべきものを目にした・・・。

 メレイア「・・・(遙か彼方の木陰より戦況を見守っている)」

 ・・・(小声で)私は何も見なかった、ウム。

 …(激疲)…で、話を戻すとぉ・・・。

・・・

 あるるん「おせんにきゃらめる、び〜るはいかがでっすかぁ〜っ?♪」
 
 ((((*−)_□(←ギャラリーを狙って売り子を始めた)

 フェーリ「(唐突に草陰から現れて)華菜様、それ、少し頂けませんでしょうか……(微笑)」

 (数多の勢力を無視しつつ)あれは、新年早々街に出かけたときのこと・・・。

・・・

 フ「黄金ガエル!?…(じと目)…本当ですかぁ?」
 コーゼル「嘘じゃねぇって!この地方じゃ昔っから幻の珍味といわれていてな・・・それを最近、クララ川で見かけた奴がいるらしい・・・」

 ちなみに彼は、懇意にしている魚屋の主である。
 時々私は、自分で捕った魚をこの店へ売りに来るのだが・・・。

 フ「またまたぁ!もう、騙されませんよ?」
 コ「いやいやいや!今回こそは本当の本当だって!」

・・・

 フ「でも、この前だって・・・」
 コ「確かに”少し”リサーチ不足だったかもしれない・・・だけど、ほら・・・あの”ウミヘビ”ってのは本当に居たじゃないか!」
 フ「・・・普通、船より大きいモノを”ヘビ”とは言わないと思いますが・・・形状はそれっぽかったですけど」

 今から思えば、よく無事で帰ってこれた・・・世話になった漁師のお爺さんは、末代までの語り草にすると目を輝かしてたっけ・・・。

 コ「(あっさりと)ああ、専門用語じゃ”シー・サーペント”とか言うらしいな」
 フ「・・・知ってたんですか?」
 コ「ん?何が?(呆)」
 フ「だから、その、大きさとか・・・人を食べるとか」
 コ「はっはっは!馬鹿だなぁ。わからないからお前に頼んだんじゃないか!(爽)」
 フ「・・・光栄の至りですね」

・・・

 ちなみに逸話はコレばかりではない。

 魚屋として珍味を探求する彼の気持ちも分かるが、私の身も多少は案じて欲しい気もする。

 ・・・まあ、彼に付き合う私も私だ。

 フ「で・・・さっきの話は?」
 コ「(腕組みしながら)そうだなぁ・・・裏はとってないが、真実味はあると思うぜ?(不敵な笑み)」
 フ「・・・すいません。全く信じる気にならないんですけど・・・」
 コ「いいから聞けって!・・・実はな、俺や街の”自称”グルメ共が騒いでいるだけならともかく・・・(声を潜めて)ここの領主も動いているんだ・・・」
 フ「!・・・まさか?」
 コ「ま、そういうこと・・・報酬ははずむよ?(微笑)」

・・・

 (報酬ははずむよ・・・)

 この言葉をあてにしていたわけではない。しかし、半ば期待していたことも事実だ。

 それに「領主も動いている」という情報が私の心を駆り立てた。
 彼の人物がこの地方でも右に出るもののない美食家であることは、有名な話・・・生半可な情報で動く彼ではないだろう。

で、とある朝・・・。

 フ「(唐突に物陰から現れて)よし、ワール君。今日は私も付き合おう!」
 ワ「!・・・?・・・どうしたのだ?いつもは昼近くまで寝ているというのに・・・」
 フ「いいの!魚とか両生類の類は、朝は動きが鈍いの!」
 ワ「・・・???」
 フ「(半ばスキップしながら)ほらほら!ぼんやりしていると、置いてくよ〜♪」

・・・

 それは、私にとって久々の狩りであり、冒険だった。
 しかも、相手は幻とされている動物・・・心が躍らないわけがない。

 訝るような表情のワールを後目に、私は川に着くやいなや行動を開始した。

 ワ「・・・?(傍で見守りながら、首を傾げている)」

 まずは川岸の石をひっくり返して、餌になるゾゾ虫をゲット!
 次に、特大の釣り針と麻糸、そして、手頃なギーナの枝を使って竿を造り上げる。
 さらに、知り合いの錬金術師に闇ルート(←おい)で仕入れてもらった鉱山用の爆弾が数発・・・これを水筒用の皮で覆って、重しを付けて・・・と。

 フ「フフ・・・フフフフフ♪(←何やらいろいろと楽しくなってきたらしい)」
 ワ「・・・???(汗)」

・・・

 おそらく、チャンスは一度きり…。

 フ「殺られる前に殺る…(ブツブツ)」
 ワ「!?…?(汗)」

 不安げなワール君を後目に、私は行動を開始した。

 まずは川岸の石をひっくり返して、餌になるゾゾ虫をゲッ…

 あるるん「み、みつかったのだっ?!」( ̄□ ̄;
 あ「ゾゾ虫に化けてたのにっ!」(><;)o"

 ・・・ぃ?

 あ「あっ、わーるくんこんばんちゃっ♪」(><)ノ
 ワ「…あ、ああ…(惑)」
 あ「じゃ、そゆことで…こそこそこそこそこそこそ…」((((;ノ−)ノ

 …こんな朝早くから…何という芸人魂…。

 しかし…ありとあらゆる者が時空を越え始めたな(笑)…用心しよう…。

・・・

 フ「♪♪♪〜(川岸を意気揚々と散策&捜索中)」
 ワ「・・・」
 フ「(手元の地図を確認)ん〜と…目撃情報があったのはもう少し先、と…」
 ワ「…コーゼルだな…」
 フ「!…(気付いていたか…)ん?何が?」
 ワ「惚けるな…また、奴の口車にのったんだろう?」
 フ「(無視しながら)…このまま、右の支流へ…」
 ワ「フンッ(鼻鳴らし)…悪いが抜けるぞ。わたしも狩りの時間だからな…(タッタッタッタ…)」
 フ「…ケーキ(ボソッ)」
 ワ「!…(一時停止)」
 フ「…けぇき丸ごと独り占め…おまけに、腸詰めも付けちゃおっかなぁ?」
 ワ「…ムムム…」
 フ「どうしよっかなぁ?(←邪悪)」

・・・

 ワ「…確信はあるのだろうな?」

 よしっ!のってきた♪

 フ「この前のよりは確かだよ?目撃情報もあるし」
 ワ「それ、前にも聞いたことがあるぞ…」
 フ「(ぐっ…)」

 しょうがない…トドメといこう。

 フ「…ちぃずけぇきかぁ…ワール君はカリカリの方が好きだったよねぇ?」
 ?「…ち〜ずけ〜き?」
 ワ「(ぐぐっ…)…どうせなら、早いところ済ませてしまおう…場所は何処だ?」
 フ「(微笑)…レナ山の近くにクララ川水源の一つがある。狩猟者の証言もあるし、その辺りは湿地帯だから…可能性は高いと思う」
 ワ「…了解した…(並んで歩き出す)」

 フフフ…貴重な戦力ゲット!(←おい)

 ?「け〜きっけ〜きっ♪」||気になる木||<) ←ん?

・・・

 クララ川水源地・・・といっても、ここは数多くあるそれの一つに過ぎない。
 一説に、この大河はレナディーン山はおろか、隣国ガルカシュのリエン山にもその端を発しているという・・・。

 捜索隊が足を踏み入れた場所は、地元民すらほとんど足を踏み入れない場所で、鬱蒼とした原生林が辺りを覆い尽くしていた。

 絡まる下草、乱れ飛ぶ羽虫、視界を遮る枝葉、剥き出しになった火山岩、我が物顔に繁茂する苔・・・あらゆるモノが侵入者を阻み、そして、歓迎する・・・。


 ”くららのすいげん…?しっちたい…?さきまわりさきまわりっ♪”

 ((((((((((*><)コソコソッ


 ワ「…!?」
 フ「どうしたの?」
 ワ「いや…何でもない(汗)」

・・・

 ズシュッ…ズシュッ…ズシュッ

 ワ「…そろそろだな」

 地面がもうかなり湿っぽい。
 足首まで浸かることも多くなってきた…ワールも歩きにくそうだ。

 ワ「(鼻をヒクヒクさせて)…?」
 フ「あれか…」

 先の方の視界が開けているのがわかる。おそらく目指す湿地帯なのだろう…山間の原生林にひっそりと佇むそれは、遠目には水田に見えないこともない。

 カエルが棲むにはまさにうってつ…(クイックイッ)…ん?

 ワ「…(袖を引っ張って、注意を促す)」
 フ「…(湿地の方に目を凝らして)…?」

 ちょうど、我々の進行方向、湿地と原生林の境目辺りから煙のようなものが立ち上っている…。

 ワ「炊事中のようだが…」

・・・

 ん〜と、あれは…

 ?「やっぱりぴくにっくにはごはんっ♪ごはんっ♪」(*−−)_■~~~

 フ「・・・(汗)」
 ワ「…そこじゃない。向こうの煙だ…(疲)」 → ■~~~
 フ「いや、無視するのもどうかと…」
 ワ「(構わずに)…この場所は湿地から少し外れている…火を炊く場所として頻繁に使われているようだ。しかし、狩人などが頻繁に立ち寄るはずは…」
 フ「どうして?」
 ワ「普通、こんな湿地帯に彼らの獲物はいない…」

 …とすれば、ここで炊事の準備をしていたのは?(謎の追跡者はともかく)…しかも、この水が張られた鍋…なぜ、火にかけたまま、この場を離れたんだ?

 ワ「!…相棒よ、来てくれ!」
 フ「ん…何?」
 ワ「妙なものを見つけた…」

・・・

 フ「…籠…だよね?」
 ワ「そう見えるが…」

 外見自体は何ら普通の籠と変わらない。
 この辺りでは主にヤドリヅタを使って編むことが多いのだが、これもその一つだった。少し違う点は…

 (ガタガタッ…ガタッ!)…(ゲコッ♪)←あっ

 フ「(深考)…ひっきりなしにガタガタ動いているって事は、中に何かいるんだろうね…」
 ワ「多分な…」
 フ「これが他の人の所有物だとして、我々に中身を吟味する権利があるだろうか?」
 ワ「大っぴらにあるとは言えないな…」
 フ「でもさぁ…”中身”が勝手に出てきたらそれは仕方ないよねぇ?(邪微笑)」
 ワ「…ま、まあそうかもしれないが(汗)」

 フフフ…では、始めるとするか…

・・・

 フ「んと、籠の構造は…」
 ワ「…」
 フ「フム、ここを紐で括って…通して…」
 ワ「盗みは感心しないな…」
 フ「別に盗む訳じゃないよ…我々は”偶然に目撃した”ってことで…ね?」
 ワ「…しかし」
 フ「紐がゆるむ…さらに風で籠は横倒しに…(ドサッ!)…おぉ、何たる不運!」←邪悪
 ワ「先に、中身を確かめた方が…」
 フ「はっはっは、だめだよワール。そんなことしたら本当の泥棒みたいじゃないか(爽)」
 フ「…(絶句)」
 フ「後は、カエル君が出てくるのを待…」

 ゴゴゴゴゴ…(←背後より只ならぬ気配(笑))

 ?「…シャ、シュー?【訳:泥棒がどうかしたのかね?(微笑)】」

・・・

 それは紛れもなく水辺を住処とする猛々しき種族…リザードマン(蜥蜴人)の一員だった。
 並の人間よりも一回り以上大きい、がっしりとした体格…全身を覆う堅い鱗…蜥蜴族特有の鋭い目つき…そして、彼らが好んで使う三叉槍(トライデント)をしっかりと両手に握りしめている…。

 格好だけ見れば好戦的にも見えるが、決して人間と仲が悪いわけではない…しかし我々の場合、出会った状況が状況だ。

 ?「シ、シュー?【訳:まさか、横取りするつもりじゃないだろうな?】」

 フ「…(←驚きすぎて反応できない)」
 ワ「…(←容易に後ろを取られてショック)」

 ?「シュ、シシュー…シュ・シャ、シー【訳:私の言葉は通じないのか…そっちのは少しならわかるのだが】」

 フ「(…ワール、何言ってるかわかる?(汗))」

・・・

 ワ「(いや…しかし”心話”ならなんとかなるかもしれない…)」
 フ「(頼む、私が話すからうまく訳してくれよ…)」
 ワ「(初めて接触する種族だ…うまくいくと良いのだが)」

 ?「…?(怪訝な表情)」

 フ「まずは…え〜と…こ、こんにちは!(←少し緊張気味)」
 ワ「そこから始めるのか?…ムム…『や、やあ、いい陽気だね?調子はどうだい?』(←やはりぎこちない)」

 以下『』内→ワールの”心話”による発言 
 {}内→が、リザードマン君にはこう感じられた(笑)
 【】内→リザードマン君の発言

 ワ「{お、おい、とてつもない空気だが、一体どうなってるんだい?}」
 リ「【…はぁ!?】」

・・・

 リ【空気?何のことだ…俺を馬鹿にしているのか!?】

 ワ「(参ったな、うまく通じていない…(汗))」
 フ「(大丈夫、やっているうちに慣れるって!(根拠レス)…次は…”我々は近くの住民で、怪しい者じゃない”」
 ワ「『私達はこの辺の者だ。あなたの敵じゃない』」
                ↓
 「{俺達はこの縄張りの者だ。お前など敵ではない}」
 リ【…ほぅ…大した自信だ…(怒)】

 ワ「(…まるっきり別の意味に聞こえているようだが)」
 フ「((焦)…じゃ、じゃぁ…”盗むつもりはありませんでした”」
 ワ「『盗むつもりではなかった』」
          ↓
 「{予定はなかったが、盗む}」 
 リ【(怒)(怒)(怒)!】

・・・

 リ【…構えろ。もはや聞く耳持たぬ!】

 ワ「(フン、どうやら交渉は決裂のようだな…(←なぜか得意気))」
 フ「(うん…これを交渉と呼べればの話だけど)」

 リ【どっちが先だ!?…なんなら二人掛かりで…!…】
 フ「?…!…あっ…」

 我々のすれ違いな会話はともかく、その間も例の籠は開けっ放しになっていた。
 そして、私が当初目論んだ通りに…

 「ゲコッゲコッ♪…(辺りを確認)…ゲコッゲコッゲコッ…チャポン!」

 …外へ出てきたまでは良かったが、本来の住処である沼地へお隠れに…

 フ「本当に黄金色だったね…」
 ワ「ああ…」

 リ【…フ…クク…ククク…(←肩を震わせて笑っている)】

・・・

 リ【…クク…(笑いから醒めて)…我が名は”ラトゥ”…部族の、そして、私自身の誇りにかけてお前達を討つ!地の果てまでも逃げ場はないと思えっ!!」】

 フ「トライデントとバックラー…う〜ん、どうやら本気みたい…(汗)」
 ワ「(相変わらず悠長だな…)せめて剣を構えておけ…」

 …どうやら、あのカエル君は彼にとっても重要なものだったらしい…やっぱり、最高のご馳走だったり、秘伝の霊薬の材料だったりするんだろうか?…ってそんなことより。

 フ「ワール…逃げよう(ボソッ)」
 ワ「…確かに無益な戦いではあるが…地の利は向こうにあるぞ?」
 フ「大丈夫。一瞬だけど彼の気をそらせるから、その間に…」
 ワ「(ちょっと疑いつつも)…任せた」

・・・

 フ「じゃあ、いくよ…」
 ワ「(黙って頷く)」

 私は久々に”術”を行使して、腰から吊り下げておいた強力な水雷の”一つに”火を付けた。水雷といっても、元々は鉱山用の爆薬に防水加工を施しただけのもの…地上でも十分に使える。

 ラ【ふん…今さら何の算段だ?】

 後は、隙を見て投げつけよう…少しは驚いてくれよ。

 ワ「…!?…珍しく大胆だな、相棒よ…」

 まあね、たまにはこれぐらい…って、なんかお尻がやけに熱いような…

 フ「(ちらっと背中側を見て)…!…あ…(滝汗)」

・・・

 用意してきた水雷は全部で六つ、野外向けの汎用ベルトにずらりと吊してあったのだが…。

 フ「(あ〜…全部火ぃ付いてるし…)」

 やはり、慣れないことはするものではない。すでに驚かす云々の問題ではなくなっている…。

 …私は覚悟を決めた。

 フ「(…ベルトごと空中に投げるから、後は適当にダッシュってことでっ!)」
 ワ「(?…何!?)」

 それ、ぽ〜いっ!…と

 ラ【…な…正気か!?(汗)】
 フ「(スタタタタタ…)←脱兎のごとく」
 ワ「…まったく…(タンッ!)←華麗に跳躍」

 ・・・

 ・・・ドゴォォォォォン・・・・・・

・・・

 ・・・(←下草の蔭でじっと伏せている)
 ・・・キョロキョロ(←状況を確認)

 ふぅ…幸運にも爆発には巻き込まれなかったようだ…。
 さすがに、”ちょっと”適当に投げすぎたかもしれない…ま、いいや、”彼”は結構びっくりしていたみたいだし。

 (ズドォォォォン…)

 …あのくぐもった音からすると、沼地にでも落ちたのだろうか…確認せねばなるまい。

 フ「…ワール?」
 ワ「ここだ…」

 爆心地から十数歩離れた木陰に伏せている。相変わらず無駄がない。

 フ「”彼”は何処に行…!…ワール!上だっ!」
 ル「!?」
 ラ【遅い!】

・・・

 …というわけで(HPにて第一話参照のこと)我々はリザードマンのラトゥ君との戦いに巻き込まれていたりする。

 ワ「…(←草木を盾にしつつ隙を窺う)」
 ラ【隠れても無駄だぁぁぁぁっ!!!(←障害物もお構いなしに破壊しまくるパワー戦術)】

 実のところ”巻き込まれた”は誤った表現だが…気にしないことにしよう。
 私だって魔がさすことはある(ぉぃ)

 ワ「…(←解説してないで手伝って欲しいな…と思っている)」
 ラ【しぶとい奴だ…(←と言いつつも腕が痺れてきて、ちょっと調子に乗りすぎたかな…と思っている)】

 …どうやら私が加わるまでもなさそうだ(希望的観測)
 この機に沼地をあさっておこう…ひょっとしたら、ひょっとするかもしれない…。

 ワール君、もう少しがんばってね♪

 ワ「…(←いっそ見捨ててしまおうか…と思っている(笑))」

・・・

 ジャブジャブ…ガサゴソ…

 フ「フフフ…怪我の功名(?)とはいえ、こうもうまくいくとは…」

 どうやら沼地に落ちたいくつかは、水雷としての本来の役目を存分に果たしたらしい…衝撃で気絶した水棲生物があちらこちらに浮いていた。

 私が目的としていたものも…。

 フ「(手のひら大の両生類を取り上げて)…幻の黄金ガエル、ゲット〜♪」

 私の頭の中で、祝福のファンファーレが高らかに鳴り響く…。

 フ「フフン♪…”幻”っていう割には大したことなかったよなぁ…今までここに来た人々は何処を探していたんだろうね?(←優越感)」

 こうなると、更に欲をかくのが人間というものである。

 フ「(辺りを見回して)他にも居るかな〜♪…!…おや?意外とたくさん…あっちにもこっちにも、草むらの蔭にも…?…って…」

・・・

 フ「…なんだか、随分大勢居らっしゃいますなぁ…というか…(汗)」

 むしろ囲まれていると言ってもいい状況だった。
 あちこちに見え隠れする黄金色の物体…大小含めて百体はいる…。

 「ケロォ!ケロォォォ!!(哀)」

 気付けば、記念すべき捕獲第一号が悲痛な呼び声を発していた…それに応じて群集が包囲網を縮める…殺気を帯びた多数の視線が私に突き刺さる…。

 フ「ど、どうも…こんにちは…(滝汗)」

 認めねばなるまい…私はどうやら彼らの仇敵となってしまったようだ。

フッ…もはや体裁を気にしている場合ではないな…。

フ「わ、ワールくぅぅぅん!!!(叫)」(←ぉぃ)

・・・

 フ「わ、ワールくぅぅぅん!!!(叫)」

 一方、ワール対ラトゥの戦場では… 

 ワ「…!」←かすかに聞こえたらしい
 ラ【先ほどから、かわしてばかりのようだが…】
 ワ「…」←どっちを優先すべきか考え中
 ラ【まさか…臆したわけではあるまいな?(挑発)】
 ワ「…フンッ、後悔するぞ!」←あっさり決着(笑)

 ・・・

 フ「…来ないね」

 と呟いたところで、状況が変わるはずもない。

 フ「…いいも〜ん、自分でやるも〜ん、一人で出来るも〜ん…(淋)」

 我ながら、もはやただの駄々っ子である。

 フ「(背中の剣を抜いて)ふ〜んだ!どうせ大量に居るっていっても所詮はカエルじゃないか!?やってやるっ!!」

・・・

 フ「どうした!?かかって来〜いっ!」

 精一杯の威勢とかけ声。
 敵は大群といえど、大きさはせいぜい手のひら大。へっぽことはいえ剣士を自称する以上、負けるわけにはいかない。

 …内心は無茶苦茶恐いけど。

 カエル連合「ゲコッ…ゲココッ…ゲコ?…ゲコォ〜」

 こちらの威嚇に呼応したのか、あちこちで好き勝手に鳴き始めるカエル達…だと思いたいなぁ…。
 なんか、顔つき合わせて相談しているようにも見えるし…下手に知能とか高かったらどうし…ん?

 ひときわ大きいカエル「(周りを見渡して)ゲコ…ゲコォ…ゲコゲコォ」
 カエル連合「(じっと聞き入っている)」

 …ヤバい。
 本能が何かを叫んでいる…理由はわからないけど何かがヤバい。

 大ガエル「(フォランを指して)…ゲッコォォォォォォ!!!」

・・・

 大ガエル「(フォランを指して)…ゲッコォォォォォォ!!!」
 カエル連合「ゲッコォォォォォォォ!!!(唱和)」

 フ「(…”突撃ぃ!”…とか言ってるんだろうな…)」

 一斉に動き出す黄金の群れ…それは一つの大きなうねりとなり、あたかも濁流の如くフォラン(@へっぽこ剣士)に襲いかかる…。

 フ「(とりあえず、”剣士の誇り”は一時凍結ってことで…さらばっ!!)」

 ダッダッダッダッ…

 私は恥も外聞も捨て、背を向けると全速力で走り出した。
 戦略的撤退…転進…回頭…様々な言葉が頭の中を駆けめぐる…別に逃げるわけじゃない(?)…そう、自分に言い聞かせる。

 ザザザザザ…

 …奴らの進軍速度は思った以上に速い。

 フ「(早く…早く、ワールと合流するんだ!)」

・・・

 フ「ううむ…しつこい…」

 足場の悪い湿地帯を、がむしゃらに駆け抜ける…なおも後続は一糸乱れぬ統率力で追跡を続けていた。
 彼らがカエルでなかったらとっくに追いつかれていただろう。

 フ「ワールは…何処…!」

 ザシュッ!ガキンッ!!

 ワ「(スタッ…)←空中戦から静かに着地」
 ラ【(ガチャ…ドサッ…)←無言で傷んだバックラーを放棄】

 フ「(まだやってたんだ…)」

 全身泥まみれ…そして傷だらけになりながらも、真剣に対峙する戦士達…うぅ…入りにくいなぁ。

 フ「あのぅ…ワール?ちょっと聞いて欲しいことが…(低姿勢)」
 ワ「…(不機嫌そうにフォランを睨む)」

・・・

 フ「実は、探索始まって以来のピンチが迫っているんだけど…まだ続ける?」
 ワ「(フォランの後方を見て)フンッ…やはり水棲生物とは相性が悪いらしいな、相棒よ…」
 フ「…あはははは(乾笑)」
 ワ「まあいいだろう…殺すには惜しい相手だ。再戦の機会があることを願…
 ラ【待てぇぃ!!…お前ら、勝手に話を進めてるだろう!!(怒)…いいか!私は絶対に…!】
フ「はい!これ返すね♪」

 彼が不平を述べたてるより早く、私は記念すべき捕獲第一号が入った籠をその両手に押しつけていた。

 もともとは彼のものなのだ。これで文句はあるまい。

 ラ【え?…あ…これはどうも…(惑)】
 フ「んじゃ!そういうことでっ!!(去)」
 ワ「…また会おう…(ダッシュ)」

 ラ【(呆)…!…じゃなくて!!…ぉ〜ぃ?…】

・・・

 ラ【(呆然と籠を抱えて)…一体何だったんだ?あいつら…ん?】

 ズゾザザザザザザ…(←ラトゥめがけて殺到するカエル軍団)

 ラ【…はめられた…(滝汗)】

 ザザザザザ…

 ・・・

 フ「…今、悲鳴が聞こえなかった?」
 ワ「聞こえたかもしれないな…」

 さすがに無傷とはいかないまでも、ワールと互角に渡り合った彼のことだ。何とかするだろう…。

 勝手ながら、こんなことで死なれても寝覚めが悪いし。

 フ「…さて、帰ろうか?」
 ワ「ウム…」

・・・

 コ「…で、結局手ぶらだったわけか?」
 フ「まあ、要約するとそうなりますね…」
 
 忘れている方々に説明しよう。彼の名はコーゼル、私が懇意に(以下略)
 
 コ「でもワラワラ居たんだろう?一匹ぐらいどうにか…」
 フ「”ワラワラ居たから”ダメだったんですよ…強敵でした…」
 ワ「…(横で頷いている)」
 コ「そうかぁ…(嘆息)…お前らが無理だったとなると、あいつも…」
 フ「あいつ…?」

 …ガシャ!(←後方から金属音)

 フ「?…あ…」
 ワ「…なるほどな、そういうことか」
 コ「よう、ラトゥじゃないか!」
 ラ【…(武器を取り落として呆然自失)】

・・・

 ラ【…お、おま…お前ら…どうしてここに!?】
 フ「コーゼルさん。ひょっとして…」
 コ「ああ、奴もお前らと同じぐらい腕が立つからな。いろいろと使わせてもらっているよ」
 フ「…はぁ」

 ”同じぐらい”ってことは、彼も我々と同じくどこか抜けているのだろう…何となくわかる気もする。 

 ラ【コーゼル!これはどういうことだ?…何故こんな奴らに…俺が信用できないとでも!?】
 コ「(頭をかきながら)う〜ん、そいつは言いにくいなぁ…」
 ラ【何故だ!】
 コ「いや…ほらさ、お前のプライドもあるだろうし…」
 ラ【?】
 ワ「…つまり、お互い半人前って事だな(ボソッ)」

・・・

 ラ【…おい、俺が”半人前”だと言ったか?】
 ワ「〜〜〜♪(寝そべって知らんぷり)」
 ラ【いいだろう…(ジャキッ!)…さっさと構えろっ!この”毛むくじゃら”がぁぁぁ!!!(怒)】

 うわぁ…キレるの早っ!

 コ「(汗)…なぁ、お前ら何があったんだ?」
 フ「まぁいろいろと…ええ、そりゃぁもういろいろ…(疲)」

 ガキーィン!!…ズシャァァァ…カプッ!

 コ「…放っといていいのか?」
 フ「私が何か言って止まるように見えます…?」

 ラ【死ねぇ!獣ぉぉ!!!】

 コ「いや…じゃぁ、報酬の件について話そうか…」
 フ「そうですね…」

・・・

 フ「でもいいんですか?報酬もらっちゃって…結局何も…」
 コ(?)「ほ〜しゅ〜はこれなのだっ♪(*><)ノ■←肩叩き券」
 あっ、でもろくがつまでしかつかえないからきをつけてねっ♪(><)

 …やぁ、久しぶりだねある○ん…

 フ「あ、ありがとう…」
 コ「…そいつは?」
 フ「いえ、何でもないです…ちょっとしたアトラクションみたいなものでして…(汗)」
 コ「あとら、く…何だって?」
 フ「気にしないで下さい。そのうち慣れますから…」
 コ「…そうか」

 ザシュッ!…カププ♪

 ラ【グオォォォォ!!(叫)】

 コ「(疲)…で、だな…」

・・・

 結局、我々は手ぶらで帰ってきたものの(コ「確認がとれただけでも上出来だよ」)ということで、幾ばくかの報酬を手にすることになった。

 コーゼルはそのうち捕獲部隊を募る予定らしいが、少なくとも私は遠慮被りたいところである。
 犠牲者が出ないことを密やかに祈るのみだ…。

 …え?ラトゥ君はどうなったかって?…では、後日談を彼自身の口から語って頂こう。

 ラ【あぁ?”後日談”!?…ふざけるなっ!まだ何も終わっちゃいない。俺は、あのくそ忌々しい二人(?)組を屠り、汚名を返上するまでは夜もおちおち眠れんのだ!…特に”毛むくじゃら”の方は百回殺しても飽きたりん。地の果てま(以下略)】

 ワ「…まあ、暇つぶしにはなるか…楽しみだな(微笑)」





 新年早々、ノリで始めてしまったSSです。

 これに関しては当初からコメディータッチでいこうと考えていたので、様々な方に乱入などされていますが、全然OKです。
 
 というか、むしろ歓迎です(笑)

 例によってこっちも長くなりそうで・・・次の陥落節までには区切りをつけたいんですけどね・・・無理か(笑)→無理でした。というか、全然無理でした(涙)

 で、何の因果か続編を書くことになってしまったわけですが…そっちは今年中に終わるといいなぁ(笑)






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