鳴らないベル
☆2−1
「なんだよー!オメエもしかして怒ってんの?オレぁ別に お前のカノジョじゃねーんだからさーっ。なあ、シンイチっ! シンちゃーん?」

次の日の朝、話し掛けてくるトモヒコを無視してシンイチは教室に入った。 しばらくして講師がやってきて、授業が始まりかけたころだった。

「ピリリリッ。ピリリリッ。ピリリリッ。」

「こらっ!誰だ電源切ってないヤツは?」 教室がザワついた。 (ヤベっっ!) シンイチはその場が落ち着くのを待って、カバンからケータイを取り出し、 机の下でそっと画面を確認した。

〈シンちゃーん。まだ怒ってるのー? 1Fのカフェで待ってるわーん。 トモヒ子〉

(あんのバカ!) もう怒る気にもなれなかった。 終了のベルが鳴るまでシンイチは爆睡し続けた。


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