鳴らないベル
☆2−2
「よっ!どーよ、ケータイ?なかなかイイだろ?」 カフェで待っていたトモヒコはニヤニヤしながら話しかけてきた。 「別に・・・どーもこーもねーよ。」 「まー、アレだろ?まだ誰からもかかってこねーんだろ?」 「・・・。」 「やっぱりな。」 「!?・・・か、かかってきたよ・・・メールだけど・・・。」 「うそっっ!?マジで?出会い系サイトの勧誘とかのアレだろ? ・・・ち、違うの?ウソ・・・。誰よ?なー、なーって!」

トモヒコが本気で驚いているのがちょっと悔しかった。 (まあ、・・・ただの間違いだけどね・・・。)

メールの相手が男か女かしつこく問いただそうするトモヒコの言葉を聞き流しながら、 シンイチは昨日の間違いメールのことを思い出していた。

(あと10日って言ってたな。遠距離なのかな。相手が仕事で忙しいとか・・・。  ま、いっか。いずれにせよオレには関係ねぇ事だし。 あーあ、今日であと9日ってわけね。羨ましいこった。)

その夜はいったメールが彼の人生のすべてを、そう、すべてを変えていった。


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