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甘いものを食べると幸せになれるよねー・・・。
少なくともあたしはそうなんだけど。
チョコレートももちろん大好き!
今日はバレンタイン!!
知り合いの所に行っていっぱい貰って来ようっと♪
「マ〜ヤ〜、チョコ作ったぁ〜?」
最初の獲物は妹のマヤ!
こいつには毎日毎日酷い目にあわされてるもんね。
日頃の謝罪の意も込めてあたしにチョコくれたって良いと思うわ。
「作るはずありませんでしょう。私はお姉様と違って忙しいですの。」
予想していた通りの答えが返ってきた。
「あんた相変わらずね〜、日頃の感謝と謝罪の意を込めてあたしにチョコあげようとは思わないの?」
マヤが大きな溜め息を吐く。
どこまでもイヤミなやつ・・・。
「馬鹿馬鹿しい、私仕事がありますの。お姉様、失礼。」
我が妹ながら本当に可愛くない・・・。
いつもだったらこのまま喧嘩になる所だけど今日は時間がないから見逃がしてあげる。
まだまだターゲットはいっぱいいるもんね〜♪
やって来ました!カローナの街!!
よっしゃ!クラウスさんの家に行って来よー。
「こんにちは〜!チョコ回収しに来ましたぁ〜。」
勢いよくドアを開けた。
ああっ、懐かしのクラウス家!
ちょっと感慨に浸ってしまうわ。
って今日は感慨に浸るために来たんじゃないってば!
あれ?誰もいない・・・?
「エレナ〜、ミラさーん!どこ〜?チョコちょーだい!・・・ん?何これ??」
テーブルの上に小さな白い紙が置いてある。
【家族旅行に行くので2〜3日留守にします。 ―クラウス―】
な。
なな。
なななななななな〜。
「なぬー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
タイミング悪すぎー!!!
ひどいっひどいわー!!
ここまでの交通費返せー!!いくらかかると思ってんのよー!!自腹なのに!
でもあたしは諦めないわよ!
GoGo!次の獲物はメル。
ちょっと怖い気もするけど・・・背には代えられないわ。
ファイトォ!あたし!
「メル〜、いるー?」
ドアを叩くとファンシーな音がした。
だから嫌なのよ・・・。ここに来るの。
「どうぞ。」
あららん、いるのね。
いなきゃ困るんだけど。
「メル、単刀直入に言うわっっ!あたしにチョ・・・。」
あたしの目に入ったのはメルの後ろにある作りかけのチョコレート、らしき物。
そこら辺に生えてるファンシーキノコをたっぷり入れてるチョコレート、らしき物。
「どうしたの?ミント。」
いくらあたしでも耐えられ無い!
一体どーいう神経してんのよ!?
趣味がおかしい事は前々から知ってたけど、まさか味覚までおかしいなんて・・・。
「やっぱいい・・・、他をあたるわ・・・。」
そんな親しくなくてもいいからせめてあたしと同じ味覚の人から貰おう・・・。
「???バイバイ、ミント。」
あたしはメルのアトリエを後にした。
カローナ周辺で貰えたチョコの数は1個。
カーサさんから貰ったのよ。
うう、北風が目に凍みるわ・・・。
残りはここ!!ルウの家!!
もちろんルウなんかあてにしてないわ。
クレアさんよ!クレアさん!!
「はーい!あなたの心の恋人ミント様ご登場〜!!」
ドアを開けて極めて明るく挨拶をした。
ポーズもバッチリ!
「ゲッやっぱり現れたか!」
このあたしを前にして第一発言がそれかい!
せっかく決めたのに。
覚えてなさいよ、ルネス!!
「あら、ミントいらっしゃい。」
クレアさんが微笑む。
「こんばんは〜♪」
つられてあたしもにっこり。
クレアさんに免じてルネスの無礼は許してあげましょ。
「ルウ、まだ帰って来てないのよ。」
「あっ、いーのいーの!ルウに用事があったんじゃないから。」
そう、ルウなんか今はどうだって良いのよ。
今一番大切なのはチョコよ、チョコ!
「ねえねえ、クレアさんチョコ作ったでしょ?あたしにチョコちょーだい♪♪♪」
両手を揃えておねだり。
「ええ、別に構わないけど・・・。」
さすがクレアさん、話がわかるわ〜。
「やったー!!ありがと〜!」
両手を挙げてバンザイポーズ。
収穫は少なかったけど満足満足。
こうしてあたしのバレンタインは終わった・・・・・・・。
「えっミント来てたの?」
「ああ、でもチョコ貰ったらすぐ帰ったよ。」
膨れっ面のルネス。
「俺たちの分まで持ってちゃうんだもんなぁ。」
溜め息混じりに呟く。
そんなルネスに苦笑しながらルウは自分の部屋に戻った。
「タイミング悪いなぁ・・・。」
机の中から綺麗にラッピングされたキャンディーを取り出す。
それは、ミントの事だから集りに来るだろうと思い用意していた物だった。
「渡せなかったな。」
ルウはキャンディーを机の中に戻した。
「まっ、いっか。どうせホワイトデーにも来るだろうし・・・。」
HappyValentine'sDay!
―あなたもどうか良いバレンタインを・・・。
おしまい。
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