姉とボイン





 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

9点

ブランド名 G.J? シナリオ

4点

ジャンル AVG 萌え萌え

9点

    せつなさ

8点

    素薔薇さ

5点

 


 
 まずは、ストーリーの説明から入るとしよう。このゲームの主人公は、父親が仕事で家を空けている関係で姉五人と暮らしていた(母親は既に鬼籍に入っているらしい)。しかし、女性がこれだけ揃っていながらも、この姉達には家庭の維持能力がほぼ欠如していたのだ。まあ、この手のお約束として長女だけは家事能力を持っていたのだが、その長女も嫁にいってしまい、それからは朝食の準備から始まって掃除洗濯まで主人公一人の分担。
 
 ジェンダーフリーのこのご時世、別に家事担当になるのが男だとしても、いやそれどころか弟だとしても、それは、それでアリだろう。不平を言うものでもないかもしれない。しかし、流石に、姉に性的イタズラをされたり、お風呂で背中を流されそうになったり、特訓だと半殺しの目にあったり、気分屋のくせにベタベタ甘えられたりするとなると話は別だ。しかも、この姉達が主人公の都合なんて全然考慮せずに、傍若無人に自分の目的を遂行しようとするのだ。これには、普通の人間なら耐えられるものではないだろう。
 
 そんな訳で、限界を超えてしまった主人公は家を抜け出して、アパートで気楽な一人暮らしを始めたのだ。だが、その平和な時もわずか一ヶ月で破られてしまった。しかも、鍵をかけたはずの部屋に姉達に侵入されて、袋を頭から被せられて鳩尾を殴られて失神させられた挙げ句、実家まで拉致されてしまったのだ。
 
 おまけに、一ヶ月ぶりに実家に戻ってみると、なんと姉の数が増えていた。まあ乳飲み子を連れて長女が出戻っていたことはまだいい(本当は良くはないけど)。問題は、それ以外の増えた姉だ。しかも、その数、5人。いきなり、これまでの倍の数だ。
 
 詳しく話を聞くと、この増えた姉達は、主人公の父親が単身赴任か何かの間に、こんな数の娘をつくっていたらしい。しかし、どう考えても親父、それは目茶苦茶だろう。でも、こんなことは、まだ人数は兎も角、現実でも起きうることだからまだいい(いや、本当はよくないけど)。問題は、この増えた姉達も、やおい同人作家だったりレズだったり、全員がこれまで居た姉達に負けず劣らずエキセントリックな面子であることだ。しかも、その中にはコードネームが「SSG507型のJGN4005-207TOKIKO」って姉さんまで居るのだが、親父、正直言ってこれは何よ?  どう考えてもそれはおかしいだろう。
 
 しかし、話が逸れるが、どうしてこのゲームを含めて姉ゲーでは、姉の数が増えるのだろう。『お姉ちゃんの三乗』もそうだったし、『アネもネ』もそうだった。姉主体のゲームを創る人はたとえ一人でもあっても姉の数が増えて欲しいとでも、切に願っているのだろうか?
 
 話を本題に戻すとして、この姉が増えた理由を聞かされたついでに、実は主人公だけが拾い子だという事実も聞かされてしまうのである。しかも、この重大発表をまるで今夜の夕食のメニューを発表するみたいに、ほんのついでという感じに簡単に言われてしまう。まあ、それでも主人公は、自分と血が繋がっていないと分かっても、きっと姉達はこれまでと同じ態度をとるだろうと思ったので、そんなにショックを受けなかったようだ。(だが、それは違うと思う、きっと一部の姉はこの事を知った瞬間、心の中でガッツポーズをとったに違いない。)
 
 それと、『姉とボイン』という題名から分かるように、姉達は一人の漏れもなく全員胸がでかい。しかも、初期の設定では姉達の胸の大きさが「爆乳モード」に指定されているので、立ちグラの段階で、そのあまりの大きさに驚愕してしまった。なにせ、全員スイカか何かを胸部に二つもつけているのかと思ってしまう程の胸のボリューム。それが次々と10人も連続して現れるのである。それはもう壮観というのを通り過ぎて、ちょっと引けてしまうクラスの光景だ。自分には超弩級戦艦級の胸には興味が無いのでよく分からないのだが、きっとその手の趣味の方々には堪らないのではないかと思われる。
 
 事が前後してしまうが、このゲーム、先程少し書いたように、胸の大きさを選ぶ「乳(にゅー)タイプモード」という機能がついている。しかし、ゲームの題名が『姉とボイン』というだけあって、選択できる乳の大きさには、「微乳」とか「貧乳」とかはない。選べるのは、もう「爆乳」と「巨乳」のみ。だが、この「巨乳」モードですら、普通のエロゲーと比較すれば、かなりビックなサイズだと思う。自分は、最初のプレイでは、物は試しと全員「爆乳」モードでやってみたのだが、2回目のプレイ以降は健康の為にも「巨乳」モードでプレイした。
 
 ストーリーの方は、これまでの説明通りに、スラップスティック(ドタバタ)に進んでいく。後はギャグとしてパロディ系が加わった感じだ。だが、10人もいる姉に各3つ(時子姉さんだけ例外で2つ)のHシーンが用意されているだけあって、姉の個別イベント=最終的にHシーン突入という、かなり無理なスケジュールを突貫作業で進行していくので、どうしても話の展開が強引な事が多い。中には、拗ねるので姉に添い寝してやったら、何故か姉の寝相が悪くて、二人とも寝ながらパイズリの体形に突入してしまうとか、それはもう絶対にありえないとしか思えない代物まである始末だ。どうせ声優も5人が一人二役でやっているのだし、元からいた5人の姉達だけに絞って、イベント数を倍にした方が楽しめたと思う。なにせ、あれだけエキセントリックな姉達が揃っているのだ、まだまだ素晴らしい事件の数々を巻き起こすことができるに違いない(特にHシーンを絡める必要がなければ簡単だろう)。それをしないで、エンディングでも二人の関係に少しは進展があったけど、これからご両人には色々な事件が巻き起こるだろうという所で終わってしまうのは、まあ上手い演出ではあるのだが、少々残念な所であった。
 
 しかし、このゲームの最大の問題点は、そんな事ではない。それは、主人公に全然"弟"の素質がないことだ。まあ、姉達から逃げ出して隠れて一ヶ月も一人暮らしをできたことから分かるように、別に主人公にとって、姉は生活に必須な要素でもなんでもない。別に姉に甘えるでもないし、いざって時には常に姉に相談しないと事を進められなかったりとか頼ったりすることなければ、その必要もない。もしそんな行動を取る時は、それが最上の方法だと頭の中で分かっているから、そのような行動をとるだけだ。むしろ、主人公の役回りは、弟というより、この家のトラブルシューターって所だ。これでは、10人の会社の女上司でも、10人のサークルの女先輩でも、少々改造するだけで問題なくゲームが創れそうな案配だ。まったく『姉とボイン』の必然性がない。せっかく姉の文字をゲームにつけるのだから、この辺りはなんとかして欲しかった。
 
 それでも、10人もの姉を顔グラフィックだけでも簡単に見分けられるように書くことができる「佐野俊英」氏の原画はとても素晴らしいし、声優の演技も上手いし、おまけに姉10人同時プレイもあるので、それに興味がある人なら買いだと思う。
(タコマロ)

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