Hな除霊パズル いきたいいかせて霊媒師

かなたのお願い


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

5点

ブランド名 Tetrapot シナリオ

2点

ジャンル ご褒美H付きパズルゲーム 萌え萌え

2点

    せつなさ

5点

    素薔薇さ

5点

 




 自分はパズルゲームが好きな方だと思う。まあ、反射神経が伴うゲームだとダメな場合があるが、そうでない場合は熱中してしまうことがある。特に、テトラテックさんのプライベートガーデンシリーズにはお世話になったものだった。

 それで前々から、このゲーム『Hな除霊パズル いきたいいかせて霊媒師 かなたの願い』(しかし無茶苦茶長い題名だ)のことが気にはなっていた。なにせ、友人の家にこのゲームのポスターだけは貼ってあって、それが視線の隅にいつもあったのだ。まあ、ジャンルが「Hな除霊パズル!」って言うのだから、きっとそれなりに楽しめるに違いない、中古屋で見かけたら買おうと思っていた。(まあ、厳密には、「Hな除霊パズル」はゲームの題名の一部で、正式なジャンルはメーカーサイトによると「ご褒美H付きパズルゲーム」だけど。)

 そんな訳で、秋葉原に行ったら中古屋を漁ってみようと思っていたら、最初に寄った店で、なんと既に、このゲームはワゴン入りしていたのだ。いくらGW特価で特別な値段付けとしても、発売後1ヶ月でワゴンに突入とは尋常ではない。最初は、実はバグバグでゲームどころの騒ぎではないのかとゲームの欠陥を疑ったものだ。

 だが、パッケージの裏を見て考えが変わった。なにせ肝心のパズル画面が『プライベートガーデン』(以下PG)と同じ。そして、発売元も同じ「有限会社テトラテック」だったのだ。

 しかし、テトラテックもエロゲーは年に1本も創っていないのに、なんであえて別名義でゲームを創っているのだろう? まあ別名義にして、路線を変更したり、ハイパースペースみたいに悪名が轟いているので購入者を騙したりしようとしたのなら分る。しかし、あえて別名義を使っておいて、自分の所の看板シリーズを流用しているのは非常に謎だ。しかも、それで、ろくに宣伝もうっていなし、雑誌(テックジャイアン)の記事も発売後にしかない始末だ。これでは、前作のファンも気がつかないだろう。

 本当にメーカーに売る気があるのか疑問になるが、何かやむにやまれぬ理由があったのだろう。例えば、最初はAVGを創るつもりだったが、色々あって開発時間が足りずにお得意のパズルモードを付けてゲームに仕立て上げたとか、発売が3月末だったので決算期を乗り切るために背に腹はかえられなかったとか、そんな所かもしれない。

 こんな所で色々思いを巡らしていても真実は分らないので、ゲーム本体の解説に入りたい。まず一番重要なパズル部分だが、PGシリーズの最新作のPG3とほぼ同じ。ルール的な違いは手数の制限がついたことだけだ。厳密には、手数に制限ではなく、アイテムを画面上で動かせるマス目の数に制限がついたと言うのが正しい。こう言ってもPGをやったことがない人にはピンとこないと思うが、例えば、滑る床の上でアイテムを動かした場合、手数的には1回の操作だが、アイテムは障害物で止まるまで滑って行って複数のマスを動いたとカウントされるということだ。けれども、この手数の制限は非常に緩く、殆どのパズルの面で半分も消費しないでクリアできるので、制限の存在意義すらはっきり言ってないので、詳しいことを知る必要もないだろう。

 実質、PGと『かなたのお願い』とのパズルの違いは、ルール面ではなくグラフィック面だけにほぼ集約されている。そして、その最大の違いは、今回の『かなたのお願い』ではパズルがポリゴン化していることにある。まあ、世の流れなのかもしれないが、これが見難い。斜め上から見ている構図になっているのだが、おかげで一部見えない部分が存在する。おかげで、グルグル視点を回して全体像を確認する必要があるのは勘弁して欲しかった。前作の上から見下ろす単なる2D表示の方が技術は低いがパズルゲームとしては明快で優れていた。

 後は、前作のPGとアイテムの名前と表示が違うぐらいのものだ。PGは「女」と「男」を対消滅させて女のアイテムを消滅しきることでクリアしていたが、今回は「霊」と「お札」をぶつけて除霊することに変わっている。他に、「男」と対消滅する「ホモ」が「ヒトダマ」に、「女」と接触すると固まってしまう「レズ」が「封印石」に置き換わっている。

 これらを総合すると、つまり、装いは違えども中身は同じってことだ。ただ、意外とゲームにとって外見が重要ってことを分らせてくれた。なにせ、ポリゴンは使い難いし、霊とお札では色気がない。どうも『かなたの願い』の方が悪いように思える。

 パズルゲームでは重要な難易度に関しては、PGよりも簡単に思えた。これに関しては賛否両論あると思う。まあ、既にPG3でこのパズルの基本的技は出し尽くされていて後はその組み合わせでしかない。だから、何か新しい機能を持つアイテムを追加しない限り、シリーズ経験者にとっては、そう難しいことにはならないはずだ。特に今回は、ポリゴンの為に面の大きさ自体も小さくなっているので慣れれば簡単だろう。

 ただ、未経験者にはとっつきにくい仕上がりになっている。まず、ゲーム内にパズルのチュートリアルが一切入っていない。まあ、最初は簡単な面から始まって難しくなっていくのだが、アイテムの機能等が取説を見ないと分らない仕様なのは少しダメな点だ。それに、自分はお世話にならなかったヒント機能だが、単に手順を1手づつ示すだけなのは、手抜きとしか思えなかった。もうちょっと、ちゃんとした攻略のコツを文章で教えてくれるものを造って欲しいものだ。どうも、やっつけ仕事を思わせる仕上がりになっている。

 ストーリーに関しては、もう完全におまけ程度で中身がない。なにせ、パズルの各面の幕間に、挟まる短い話(しかも、多くはご褒美つき)しかないのだから、そりゃ余程のライターの腕がないと話は楽しめないだろう。

 一応、主人公は探偵で行く先々で霊が出現して、それを除霊することになる。それでも、話に裏らしい裏もなく、単に霊を実力で消滅させるだけである。まあ、女性に憑依している場合はHして開放するという大昔からも伝統もあるのだが、これも相手が会っていきなり淫乱モードでHシーンに即突入し終わっても何の修羅場もないので盛り上がりに欠けている。

 システム面でも、AUTOSAVEだけでSAVEもLORDもないという恐るべき仕様になっている。後はバックログとスキップ機能はあるが、スキップは既読・未読の判定はない。少しとはいえAVG部分があるとは思えない環境だ。

 さらにCGも40枚(+差分)しかない状態なので、そもそも話を造る余裕なんてない。しかも、そのCGもエロゲーの中でも肢体のバランスが悪く、プレイ中は頭がどうやって体と繋がっているか気になって仕方がなかった。

 まあ、総合すると、パズルとしてはまあまあ、他は一切期待するなって出来だ。得にPGシリーズのファンなら、パズルがゲーム本編で50面、おまけでさらに100面あるので、やって損なしってところだね。
 
(タコマロ)

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