家飛


カットビ!


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

8点

ブランド名 TerraLunar シナリオ

2点

ジャンル ADV 萌え萌え

5点

    せつなさ

10点

    素薔薇さ

3点

 



 このゲーム、題名の通り、家が飛ぶ、空を飛ぶ。実際に、ゲームを開始してわずかな時間で、このゲームの主人公(金田晃二郎)の自宅とその庭が大きな振動とともに地上1000mの高さまで上昇してしまうのだ! まあ実際は、家は地上1000mに存在するけど、その動きとなると時速3kmに過ぎないので、飛んでいると言うよりは浮いているというのが実情だ。だが、何にしろ、「カットビ!」と判断される状況であることは確かだ。

 無論、ごく普通の二階建て戸建住宅に空を飛んだ時の用意がされている訳はない。電気も水道も供給されないし、食料の備蓄もたかが知れたものだ。確かに近くの店までも直線距離では数キロ足らず、まあ現実世界での日本でも、これくらいの不便な所はいくらでも存在するだろう。だが、ここは完璧な空の孤島。手軽に買出しに行ける交通手段も当然無い。

 こんな一家庭だけのプチ199×年世紀末状態を生き抜く事になる面々は、まずは主人公である「金田晃二郎」、それと主人公の従姉妹の「小鉄おとね」と、近所の子で家にたまたま来ていた「花咲みちる」の3人である。普通の人間がこんな状況から脱出できる訳も無く救助を待つことになるのだが、これが上手くいかない。

 まずは、国民の安全を第一と考えるべき自衛隊が、何を考えているのか、この空飛ぶ家を「未確認飛行物体」扱いして戦闘態勢で挑んでくるのである。それでも、武装ヘリで包囲しながらも、完全武装した降下部隊が、人命救助の為だか強行偵察の為に金田家に降りてくる。まあ、少し納得いかないが、これで助かったと安心するのは早い。このゲームでは、そうは問屋が卸さない。なんと主人公の従姉妹の「小鉄おとね」が何が不満だったのか、降下部隊の隊員を武装解除して、ダブルハンドガンで自衛隊の方々と戦闘状態に突入してしまうのである。

 戦闘状態と言っても、多勢に無勢。加えて、こっちには武装ヘリに対抗する武装などない。しかし、ここに突然、幕末から女侍の「千代」がタイムスリップして来る。この「千代」を「小鉄おとね」が上手く焚きつけ、ヘリコプターと戦わせてしまうのだ。しかも、この千代、まるで某有名盗賊の第13代目の末裔みたいに、武装ヘリはおろかミサイルまで豪快にぶった切ってくれる。この援軍により一瞬で戦況は好転し、自衛隊は総崩れとなり撤退し、その女隊長の「神馬葵妃」まで捕虜にしてしまう。因みに、この間に主人公が何をしていたかと言うと、彼は殆どオロオロしていただけ。

 しかし、戦果としては万万歳なのだが、如何せん、問題は全然解決してない、いや、それ所か、以前より悪化している。さらに、このダブルハンドガン従姉妹と、万能ぶった切り女侍、武器隠しまくり女自衛官が、寄ると触るとケンカばかりしてくれる。食事の最中だろうが何だろうが関係なく、三点バーストから始まってバズーカまで持ち出して争ってくれるのだ。

 こんな主人公完全置いてけぼり状態で、勝手にストーリーらしきものだけ進んでいく。これで相手の女性を選ぶことになるのだが、はっきり言って、こんな状態なら誰だって御免こうむりたいだろう。この辺り、もう少し前半にキャラとの触れ合いとかで女性陣の魅力を感じさせて欲しかった。しかも、ストーリー展開によりキャラの性格がガラリと変わるのもダメダメだ。しかも、ギャグも不条理というか荒唐無稽で、自分には楽しめなかった。つまり、ストーリーに関しては赤点レベル。

 さらに、CGもあまり良くない。特に立ちグラは少しマズイと言っても良いレベルだろう。反面、BGMは良い。エレキのベースだけのBGMという斬新な演出がいい感じを出している。OPもEDも実に素晴らしい。システム面でも、そう大きな問題はない。十分に実用性に耐える代物だ。

 総合としては悪くないモノを持っているので、もう少しストーリーだけ考えて欲しかった。そうすれば、ドタバタギャグ物として高い評価を得ることができたであろう。そう考えると、この点数は実に残念としか思えない。

 ネタバレ

 ここからは、このゲームの題名にもなっている「なぜ、家が飛んだのか?」ということについて書こうと思う。当然、超ネタバレなので、実際にゲームをするつもりの人は見ないで欲しい。

 全キャラをクリアし、CGもコンプリートまでした自分にあえて言わせて貰うなら、「その謎は、俺の方が知りたいくらいだ」ってことだ。

 いや、マジに本当に何で家が空を飛んでいるかは明らかにならないのだ。まあ、それらしい仮説は出されるのだが、あくまで仮説の域を出ずに何の確証も無い。

 当然、主人公の自宅も二階建てのごく普通の戸建住宅だ。無論、家に見えるけど実は人喰い宇宙人のUFOだとか、そんな最近は指輪なんか撮っていて有名になったけど元はオタクなインディーズ時代をおくっていた某映画監督の作品みたいな事はない

 それと、家族は、彼とその両親と祖母が1人、それにペットの猫(しろがね)が一匹。こちらも、家族の1人がマッドサイエンティストとかスタンド使いとか、そんな異常な設定も無い。

 仮説ながらも、おそらく、家が空を飛んだ原因は「メー」にあると思われる。まあ、「メー」と言っても分からないと思うので、もう少し詳しく説明すると「宇宙の謎と神秘に挑戦する雑誌メー」だ。因みに、「世界の謎と神秘に挑戦する」のは「ムー」なので、間違えないで欲しい。この雑誌にある「よみがえりの秘法−ベルガ」を主人公のばあさんが実行したのが、そもそもの原因らしい。どうも、その為に、ばあちゃんは江戸時代に飛ばされ、逆に、千代が江戸時代から現代に飛ばされることになったらしいのだ。どうも、その副作用で、家が空高く舞うことになったと考えるのが妥当であろう。因みに、多くのエンディングでは、主人公のばあさんは行方不明のまま終わるし、千代も江戸時代に戻ることも無い(無責任な話だ)。

 ただ、自分に言わせると、家が空を飛んだのは、単に何でもいいから異常なシュチュエーションを使いたかった為か、おそらく、女自衛官とのスカイダンビングHをどうしてもしたかったとしか思えないのだが・・・・

(タコマロ)

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