コス☆パラ
はっぴぃ コスチュームパラダイス

 


 

仕様 評価
対応機種 Win システム

7点

ブランド名 BLACK PACKAGE シナリオ

3点

ジャンル 恋愛SLG 萌え萌え

6点

    せつなさ

8点

    素薔薇さ

3点

 


  さてこのゲーム、取説からいきなり不親切である。起動方法として1/2ページが割かれているが、要約するとデーターDISCをドライブに突っ込め、後は画面の指示に従えばいいと書いてあるだけ。これでゲーム内のヘルプが充実していれば問題がないのだが、これも殆どなし。それなのに、CONFIGには他のゲームには見られないほどの機能の充実振り。だが、説明はどこにもなし。馬鹿な私は、それを有効利用するどころか、最初は音楽が上手く鳴らないで苦労する始末。フルインストールしてミュージックDISCを最初から入れてスタートすればCDDAモードを使えることを発見するのに無駄に時間を使ってしまった。開始早々、嫌な予感が頭の中に浮かぶ展開である。

 気を取り直して、オープニングに入ろう。このゲームの主人公は大学四年生、しかし9月というのに、就職先がまだ決まっていない。まー、本人には真剣な話だろうが、今時そう珍しい話ではない。しかし、主人公には最後の砦がある、何と親父が有名デパートの社長なのだ。普通なら親父の会社に就職するとかコネでなんとか出来るのだろうが、どうも主人公は親父との仲が悪いらしく自力で就職を狙っている。それは、それでいいだろう。そんな折、親父に『デパート対抗 名コスチューム&美人コンテスト』に出場する女の子を選んで教育して、いい成績を残せればデパートに就職させてくれると言われるのである。そもそも、なんじゃその企画は! という疑問はさて置いて、それを美味しい話と受け入れる主人公。どーも、こいつのポリシーもそんなレベルらしい。まー、いいけどね、こいつが話を受け入れねーとゲーム始まらんし。

 ともかく出場する女の子を捜しにデパート内を巡回する。そして、最初に話したのは、喫茶店のウェイトレス。可愛いけど恐ろしいまでのドジ娘である。面白そうだが、主人公がいきなり初対面でコンテストへの出場を要請したのでロードしてしまった。悪いとは思ったけど、私の狙いは、デパートで制服といえばこれの『エレベーターガール』なんだからしょうがない。そうして次の日になると、エレベーター前に女の子出現。さっそくスカウトにおもむく。しかしこの制服が実に個性的、青地に金の縁取りで体にフィットした露出度の高い服は、エレガよりもファンタジィーの魔術師といった代物だ。でもすぐに、これが魔術師でなくて呪術師の制服であったと気づく羽目になる。このエレガ(名前:瀬口里香)、気に喰わない事があるとエレベーター内でワラ人形に五寸釘を打ち込んで呪いだすのである。取説によると、少し変わった性格ということだが、これは明らかに異常というレベルだろう。他のエレガは選べないのかと思うが、腐ってもエレガ、ともかく、この瀬口里香を教育することにする。

 さて、これからの肝心の教育シーンがゲームの主体になる。これが実に抽象的と言うかシステマチックと言うか、とても分かり難い。デパート内で拾ったチップという物を使って教育するのだが、そもそもこのチップって何物? やっぱり女の子の頭のチップスロットがあって、そこに差し込んで教育するの? 道理でウェイトレスがボケていたり、エレガが狂っていたりする訳だ、あれはサイバー精神障害だったんだね。つまらん話は置いておいて、チュートリアルを読んでも、育成方法は、いまいちピンとこない。さらにこれに説明ナシのコンボまである始末。これが、赤コンボ、青コンボ、黄コンボ、NGコンボ、虹コンボの5種類が各々3段階も存在するらしい。ふーーん。

 これだけ奥が深くて噛めば噛むほど味が出るゲームならば、それはそれで結構であろう。しかし、実は女の子独り狙いのオンリープレイなら、こんな複雑なことは必要ないのである。チップも1日にできる行動も余りまくり。では、なんでそんな要素が加わっているのかと言うと、『部長絶倫モード』に有効利用されるのだ。実はこのゲーム、登場する7人の女の子全員を1度に育成できるのだ。なにせ、デパート内にいる女の子に会うだけで、主人公は「君ならできる」と即スカウトする始末。流石、社長の息子、やることが違う。そして、効率よく育成するなら、システム上、イベントが発生するチップを成功させて育成の最後は終わらせる必要があるので、必然的に各女の子とは仲良くなっていく。でも七股。無論、途中にはお楽しみのHシーンもある。それでも、七股。そうやって教育期間の最初の2ヶ月間を過ごして全員の総合能力を高め、最後の1ヶ月間に狙いの1人に効果の高いチップを集中プレイして優勝させれば、最後にはデパートに部長で就職できる(らしい)。ある意味、これ程鬼畜なゲームはないのではないかという展開である。

 他にも育成ゲームとして良くない事はありまくりである。まず第1に、途中経過を教えてくれない。この明らかに独りよがりな欠点を持つ育成ゲームは実は多いのだが、このゲームも見事にこの条件をゲットしている。3ヶ月間も育成期間があるなら、月の終わりに、模試に当たるようなイベントがあるとか、だれかがアドバイスしてくれるとかが必要だろう。おかげで、ゲームのプレイ中は自分の育成がこれでいいのかという不安感を常に感じさせてくれる。この手のゲームの製作者は、受験する時に何のテストの科目とか、自分の学力で足りるとか絶対に調べない人間なんだろうね。

 さらなる欠点として、イベントの発生についての問題がある。育成ゲームは基本的に、能力(技能)をある一定の数値まで達したり、特定の出来事をしたりした時に、イベントや状態変化が起きたりする。要するに、無理させすぎて娘が不良化したり、持ち馬が重賞をとったりするとかだ。このゲームには、そんな面倒くさいことは、そもそも存在しない。イベントの発生は、育成シーンでイベントチップを成功させるだけで順番に発生するのだ。何てストレートなシステム、ある意味究極の育成ゲームと言えるだろう。悪い意味だけどな。

 ここまで育成ゲームのセオリーを無視しておいて、しっかりその欠点だけは増幅して受け継いでいるが、またこのゲームの痺れる所だ。その育成ゲームの陥りやすい欠点とは、単調な繰り返しプレイになりやすいこと。それを強化したこのゲームでは、3ヶ月間、曜日の感覚もなくなるほどの単調なゲーム進行が続く。育成シーンも能力が5種類あって各々に対応したチップが存在しているけど、どのチップを使ってもアニメーションは同じ。イベントシーンですら、表情が違う位でほとんど同じCGの使いまわし。話の内容は悪くないけど、よくある徘徊型AVGでは、普通の遭遇と言う奴に分類される程度だろう。それでもある内はいいよ、ある内は。3分の2が経過すると、それもネタ切れになるから。

 このゲームのやる気のなさは、まさに留まる所を知らない。極めつきは、コンテストの優勝シーンである。この最高のクライマックスシーンで使われるのは、手抜きで書いたようなスポットライトをバックにした、散々見てきた立ちグラ(喜びの表情)だ。やっと苦痛から脱出できた喜びも、優勝の感動も完全に萎んだね、私は。ここで1枚CGを描くことも出来ないかね?
 
 買った後で知っても、まさに後の祭りだが、そもそもこのゲームの志はマリアナ海溝位低いのだ。まず、この『コス☆パラ』の育成のシステムは、『チャットしようよ!』の流用である。まあ、これは同じ会社だからいいよ、続編と思えば。でも、『チャットしようよ!』も、他社の超マイナーゲー『あすは恋して』の会話システムのパクリらしいのだ。まあ、パクリについては問わないで置こう。あまり特許ちらつかされても業界発展しないと思うから。しかし、色々なレビューを見る限り、回を重ねるにつれて面白くなくなるのは、どういう訳? しかも、本来は会話システムだったのを育成システムに無理やり流用するのは無茶だろう、明らかに機能していないし。それどころか、製作者が育成ゲームという物をどんな物なのか理解していないのは、明々白々。プリメって何の略だか知ってる?
 
 その辺が『BLACK PACKAGE』の『BLACK PACKAGE』たる由縁なのかね。

 そんな愚痴を言っていてもしょうがないので、CGとかキャラの解説に行こうとしよう。CGの塗りは非常に綺麗だ。しかし枚数はキャラあたり決して多くはない。さらに、このゲーム出る女の子は、もう耐えられる限界クラスの眼球の大きさが特徴である。この手の顔が好きで、好きでたまらないか、制服であれば中身は何でもいい人以外は、このゲームをやらない方が賢明であろう。
(タコマロ)