こすぷれ探偵ナマ着替え



 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

7点

ブランド名 AQUA HOUSE シナリオ

3点

ジャンル ADV 萌え萌え

6点

    せつなさ

8点

    素薔薇さ

3点

 



 このゲーム、販売は前に書いた『ポルテの魔女っ子レッスン』と同じ「AQUAHOUSE」。一応、製作したのはシフォンという所みたいだが、このブランド自体の正体はまったくの不明。名前が違ったとしても、ライターは『ポルテ』と同じ人だし、CGの塗りの感じも似ているので、実際の製作体制は同じと思われる。ただ、『ポルテ』が2003年4月18日発売で、『こすぷれ探偵〜』の方が同年3月14日発売という尋常でない間隔でのリリースなので、本当に同じなのかは疑問に思えてくるのだが。

 そんな製作サイドの話は置いておいて、このゲームの中身に入りたい。この主人公は平凡なミステリーファンの大学生。ある日、彼は社会人の先輩に誘われて行ったキャバクラで、チャイナ服姿のある女性に目を奪われる。だが、彼女を誘うこともできないまま、後ろ髪を引かれながらお店を出た後、偶然にも路地裏を歩いていく憧れの女性の後ろ姿を見かけたのだ。そこで、彼女がなぜかチャイナ服のままで外を歩いているのを不審に思いながらも、ついつい彼女の後を付いて行ったために、彼の人生は変わってしまう。

 なんと、その彼が惚れた女性こそが、コスプレ探偵さくらだったのである。そんな訳で、事件に巻き込まれてしまった主人公は、さくらに大損害を与えてしまう。それで、その借金を返す為に彼女の助手を務めることになるのである。

 導入を書けばこんな感じなのだが、ある1つの単語を除けば、普通のゲームだろう。その単語とは、誰でも分かるだろうが「コスプレ探偵」という言葉だ。

 無論、探偵小説というジャンルの開祖であるシャーロック・ホームズがそうである様に、お話の中の探偵が変装することは伝統と言ってもいいだろう。ただ、コスプレ探偵の場合、服を変えるのは、普通の探偵とは大きく違う。何故なら、彼女は必要の為に衣装を変えているのではないのだ。彼女は好きな衣装に身を包む為に、仕事をしているのである。

 こんな本末転倒なハチャメチャな状態がまかり通る状態なので、ゲーム自体はナンセンスギャグで進行していく。ゲーム中に飛び交う台詞も、

 目には目を! コスにはコスを!
 コスプレ探偵さくら参上!!
 (基本的にコレが決め台詞なんだな)

 コスの暗黒面に捕らわれなければ
 (どんなんだよ、コスの暗黒面って。それに捕らわれると、黒いマントに黒い服、おまけに黒いヘルメットでもつけてシューハーシューハー呼吸音でもたてるのか?)

 「コスプレレディ」が現れるわ!!
 様々なコスチュームで変装して貴重なお宝を盗むオシャレ泥棒よ
 (『おしゃれ泥棒』って、ヘップバーンの映画かい。まあ、あの映画でもヘップバーンは変装してお宝盗んでいたな)

 こんな感じでバカ丸出しの物が多い。

 そして、依頼は全部で4つ。その依頼がある度に、主人公達は事務所でコスプレして、依頼先に乗り込むことになる。もう現地で着替えろ言いたいのだが、それ所か、コスプレ探偵は毎回、非常に目立つ方法で現地に向かうのだ。

 はっきり言うと、医者と看護婦のコスで歩いて病院に行ったり、執事とメイドのコスで電車に乗ったり、神主と巫女のコスで自転車に乗ったりする。最後には、警官と婦警のコス着てオープンカーで警察署まで一走りだ!

 もう導入から破天荒だが、依頼の内容もだいたいアレで、それをもう滅茶苦茶な方法でこなしていく。

 これを読む限り、バカゲーとしては実は手堅いのではないかと思う人は、まだ甘い。何故なら、このゲーム、『ポルテ』とまったく同じ弱点を持っているのだ。まず、CGが決定的に少ない。コスプレしているのも立ちグラばかりで、全然イベントCGがない。CGがあるのはHシーンばかりだ。だから、話の展開も文章で説明するばかりで、どうしても急で唐突かつイベント間の繋がりも悪くなってしまっている。しかも、その立ちグラも表情の差分が無く、一度そのコスを着ると「さくら」さんは殆ど同じ表情ばかりなのも頂けない。

 塗りが同じとも最初に書いたが、同然、絵に関しては『ポルテ』と同じ位、原画もいまいちだし塗りも悪い。さらに、同じ様に声優もレベルが低いし、システムも全CGを見るには繰り返しプレイになるのにスキップに既読・未読の判定がないし、色々と問題点がある。

 なんか、悪い意味でデジャブーを感じてしまう作品だ。

 それでも、実は途中の選択肢でエンディングを迎える女性が変わるマルチエンディングで、シナリオに関しては凝っている所は凝っている。それでも話の大風呂敷の割にシナリオの分量が絶対的に不足しており、Hシーンへの展開が非常に強引で頭が痛くなったり、イベント間の繋がりが悪かったりするのは頂けない。この辺りは、もう少しスタッフ間で意見を出し合ったり、協力したりする等の方法で、シナリオの文章の量を増やして欲しかった。もう少し、ゆったり造ったなら、もっと面白いバカゲーになったかと思うと残念でならない。
(タコマロ)

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