まるでソ連の国土のようにいくら攻めても終わらないゲームやら、開始すると5分もたたずにやる気ゲージがゼロになるゲームやらに足をとられ、その息抜きと思ってプレイしたこのゲームが軽く終わったので、今回はこのゲーム『メイドさんはアイシテイル』をレビューしたいと思う。よって、このゲームは単なる締め切りあわせなので、あまりトンデモないのを期待しないて欲しい。
このゲーム、「トラヴュランス」の姉妹ブランドである「せ・き・ら・ら」の製作である。よって、「トラヴュランス」と同じくCDブロス系で、パッケージからシステムまでブロス系列共通の仕様になっている。ちょっと物足りない気もするが、経験と信頼のブランドという所だろう。当然のことながら、バグはない。
ストーリーに関しては、トラヴの姉妹ブランドらしくメイドさんの調教物であっても基本的にはラブラブで無難な話になっている。危なっかしい所は、一般人である主人公が、メイドさんを調教するようになる導入部ぐらいなものである。
その導入部だが、このゲームの主人公、長岡武尊は新人の作家なのである。両親は既になく、これまで遺産管理人で母親のメイドであった「三島さくら」さんの家で育てられてきた。大学を出てからも小説家の修行を積んできて迷惑をかけた「さくら」さんにこれで恩返しができると思った矢先に大変な事態が勃発する。
主人公の母親が駆け落ちしてきた本家の叔父の一家全員が飛行機事故で亡くなってしまったので、主人公が巨大企業「武尊コンツェルン」の全資産を相続することになってしまったのである。寝耳に水の話で最初は嫌がっていた主人公だが、遺産相続のためなら主人公の命も狙ってくる親戚に巨額の遺産を継がす訳にはいかないと、相続を決意することになる。
しかし、この主人公、処女作が本屋で平積みに置かれ、さらにそれが見ている間に売れていくとは、かなりのものである。珍しく初期設定で立派に成功している主人公だと思う。ただ、主人公の御両親、実家が「武尊コンツェルン」だからって、主人公の名前を武尊(たける)にするのは正直どうかと思うぞ。少なくとも家を出たのだし。
それで、遺産相続の手続きが済むまでの間、ある館で三人のメイドさん達に身辺警護されながら過ごすことになる。だが、それを主人公が了承した瞬間に凄い台詞が出てくる。
さくら「では武尊さん、今夜はどの子を夜伽に召されるか決めて下さいな」
武尊「・・・はい?」
この瞬間は、まじに主人公の台詞とハモった感じだ。
あんず「わたしたちメイドは、ご主人様に身も心も捧げて初めて、一人前のメイドになれるの」
いや、それ本当にメイドか?
忍「当然だ。そうしないと、ご主人様を警護できないからな」
いや、できるだろう警護。
飛鈴「お風呂も一緒〜、お布団も一緒はメイドの常識ですの〜♪」
いや、常識じゃないし。
しかし、ここで主人公はさくらさんを含むメイド達に押しきられて夜伽を受け入れることになってしまう。そして、夜伽が一通り終わって全員が専属メイドになった後の台詞も凄い。
さくら「これからは、ご主人様好みのメイドに調教してくださいませ。 (中略) 彼女たちがどれだけあなたを愛するかが、この仕事の成功と失敗を二分するのですから。 (中略) ・・・つまり、彼女たちを武尊さんの好む女の子に調教すれば、事はよい方向に進むのです。」
まったく、「何がつまり」なのか全然分らないながらも強引に言いくるめられてゲーム本編は開始される。後は、毎日館の中を歩いてメイドさんと会話したり、夜となったら夜伽に呼んだり、時たま黒メイドに襲撃されたりしている間にゲームは進行していく。
先程言ったように、主人公が鬼畜なことをする訳でもなくラブラブにメイドさんと親密になりHシーンのヴァリエーションを増えていく。そして、最後は、遺言の条件を満たすために「武尊コンツェルン」の本社ビルに乗り込んで書類にサインをするという、盛り上がる最終決戦で幕を閉じる。
このゲームの問題点をあげるとするならば、基本的なシステムは問題ないのだが、なぜか場面変わるのが遅い。これが意外とイライラきた。それに、2001年12月28日発売のゲームだけあって塗りが悪い。加えて、声優のレベルも「さくら」さんを除くとちょっと悪い。今のゲームのレベルを考えると不満な点も多いのだが、お手軽にプレイしたいゲームをお探しなら販売価格も考えるとお買い得と言えるかもしれない。
(タコマロ)
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