このゲームの主人公、「御木元元(みきもと・はじめ)」は、煮立製作所で実業団のバレーの選手として活躍していた。しかし、この不況で会社は倒産。それから、無職生活を続けてアパートを追い出されるまで落ちぶれた彼であったが、後輩から市営体育館の管理人のアルバイト(しかも住み込み)を紹介され、お礼として地域のママさんバレーのコーチを受け持つことになるのであった。
導入としては、こんな所だ。そして、ゲームとしては基本的にはオーソドックスなAVGである。しかし、当然、ここで取り上げるゲームなので、味付けの方がかなりアレな塩梅になっている。何たって、ゲームのジャンルが「ユメみがち乳ゆれADV」、さらに、ゲームの売りが「乳ゆれシステム」ときたものだ。この「乳ゆれシステム」、立ちグラやイベントCG等で、乳が揺れるアニメーションが見えるというもの。しかも、「乳」と書かれたボタンを押すことで、何度でも乳を揺らすことが可能というバカシステム。しかも、この乳の揺れ方が、乳の中に何らかの動力か、変な筋肉と関節でも入っているのではないかと疑ってしまいそうな程、怪しい動きを見せてくれる。(実際、某ガンダムのOPの乳揺れなんて比ではない程怪しい)
さらに、OP曲の「チチユレ HERE WE 5」では、バックコーラスで「ママチチ ママチチ」と繰り返している始末。
これで、このゲームは乳にこだわった完璧なバカゲーと思ってプレイしてみたのだが、現実は厳しかった。いや、ストーリーがほとんど真面目に進んで、面白くないのだ。というか、正確に言うと、内容が薄い。主人公が2週間後に迫った対抗試合に向けて、レシーブを教えたり、トスを教えたり、アタックを教えていたりするばかりで、事件があまり起きないのだ。確かに、アタックのシーン等では、「乳ゆれシステム」ふんだんに活躍しているのだが、それに完全に話が喰われてしまっている。
それでいて登場人物の方は灰汁が強いのが揃っているから、非常に残念でならない。攻略対象の3人はまあ普通の線なのだが、それ以外の脇役が凄い。主人公のコーチするチームの残り3人、これが3姉妹で、全員巨乳なのだが、姿はファンタジーRPGのドワーフというか、MSのドムって言うか、はっきり言ってビア樽という凄い体型。まあ、ママサンバレーならばこんな人も居るとは思うが、さらに性格の方も凄いときたものだ。長女の萌子はキツイ性格なだけなのだが、次女の萌花はコギャル言葉で話すし、三女の多萌にいたっては常にクマのぬいぐるみを持ち歩いて自称魔法少女。主人公にすらグロい三連星と陰口叩かれる始末だ。
このグロい三連星が、ジェットストリームアタックよろしく主人公にボケ攻撃をしかけきたり、セクハラかましてくれたりすれば盛り上がるのだが、そんなことはない。なにせ、この三連星、次女と三女がボケをかまし、長女がツッコムという、完全に三姉妹で系が閉じてしまっているのだ。だから、コーチとして離れられない主人公も明らかに腰が引けた状態で何があっても聞こえないふりをしている始末。まあ、こいつら平気で「剛力招来!」とか叫んで魔球を放つ超能力者(いやイナズ○ンか)なので、単なるパンピーの主人公が教えることなんて何もない。よって、そもそも接触自体が少なく、意外と出番が少なかったりするので、さらにゲームのバカさを減じさせてしまっている。
また、対戦相手の方も非常にアレなのだが、これがほとんど登場しない。実は、この対校試合、グロい三連星と相手チームの監督「岸部一徳子」との、土地の境界線を巡って400年以上も続く因縁の戦いのはずなのだが、そのバカさもない。しかも、この岸部一徳子、ザマス眼鏡をつけたカマキリタイプの女性で「ほひほひほひ」と笑う。明かに陰で策をめぐらすタイプなのだが、その嫌がらせが、バットエンドのルートで少ししか見えないのは、なぜなのだろう。本当に、ライターの頭の中を一度覗いてみたいものだ。
しかも、この妨害策が、小瑠手賀(オルテガ)さん、花唯亜(かいあ)さん、摩周子(ましゅうこ)さんのエロい三連星(もちろん全員主婦)で主人公を骨抜きにするという、それはそれは面白い計画なのだが、その展開が膨らまないのはどうしたことか。
もうこのゲームは、最高の松坂牛のステーキを素人が調理して黒コゲにしたとしか思えない残念な代物なのである。まあ、Hシーンがエロいのはせめてもの慰めなのだが、淫語は言いまくるのに乳に関しての描写や扱いが疎かなのは、このジャンルにしてはどうだろう?
さらに、ゲームとしてストーリーの共通部分が多すぎるし、既読スキップさせても「乳ゆれシステム」で止まるし、なんかやっていても面白くなくなるのは止めて欲しかった。それでも、対校試合で自分がコーチしたチームが有利にゲームを進めていくのを見ると、多少は溜飲が下がるから最悪ってレベルではない。でも、欲を言うなら、明らかに売りがバカゲーなのだから、もう少しはっちゃけて欲しかった。
(タコマロ)
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