オンリーワン2

召しませ(ハート)恵のすい〜とエプロン


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

8点

ブランド名 GLOBE シナリオ

6点

ジャンル AVG 萌え萌え

5点

    せつなさ

6点

    素薔薇さ

6点

 





 GLOBEの「オンリーワン」3部作が予想以上に好評だったのか、さらに追加シリーズが創られることになった。それが、「オンリーワン2」シリーズである。前作シリーズでは、「1人のスポーツ少女ヒロインと、濃厚なコスチュームH・恋愛ドラマを楽しむコンパクトなADVシリーズ」だったが、今回は少し趣向を変えて「1人っきりのヒロインと濃厚なコスユームH・純愛ドラマを楽しむコンパクトなADVシリーズ」となっている。

 はっきり言わせてもらうと、題名にしろシリーズ名にしても、ここのゲームは長すぎる。なにせ他も、正式名を書けば『オンリーワン2 なおみ愛の祈りが届く時』、『オンリーワン2 美人カジノディーラー瞳 性のルーレット』ときたものだ。少しは限度を考えて欲しいものだ。

 まあ、分ると思うが、今回のシリーズは「コスプレ」路線で、この作品はウェイトレスにこだわっている。前作の「スポーツ少女」よりは普通になったと言えるだろう。

 それで、このゲームのストーリーの方は、ヨーロッパにフランス料理の修業に行っていた主人公(安藤渡)が両親の訃報で日本に戻るところから始まる。それで、主人公は両親の経営していた小さなレストラン「隠れうさぎ」をどうするか悩んだ挙句、まずは自分の腕前を試すためにも、そこを再開してみることにしたのである。そして、そこに幼馴染の「此那幡 恵」が住み込みのウェイトレスとして押しかけてくる。

 それからの二人の恋愛を描くのが、このゲームの粗筋になる。それで、その特徴だが、この二人の人柄が大きく違っていることだろう。まあ、挙げてみるなら以下のようになる。

 主人公は流石に外国に本格的に修行に行っただけの人間だけあって物事(特に料理)については真面目に考える人間である。ただ、町の小さなレストランのランチでフランス料理のコースを出そうとしたり(もちろん一品のメニューもあるが)、メニューがフランス語のままだったり、宣伝活動なんかしなかったり、著しく現状にマッチしていない。状況には適応できないタイプだ。

 一方、ヒロインの恵の方は、思い立ったら前例も歴史も伝統も思慮も関係なく、即行動するタイプ。ワインの買出しに行かせれば、目的のブツを無視して特価のワインを大量に買いつけてくる始末。ただ、店の宣伝をしたり、店の雰囲気をお客に合わせたり、そちらの方は普通の女性の感覚があるので役にたつ。ドジだけどそれなりに頭の巡りは良いし、人当たりもよく愛嬌がある。つまりどちらかと言えば要領の良いキャラクターである。

 この二人、相互補完していると言えば相互補完しているのだが、これで上手くやっていけるのか非常に疑問になる。いや、この対立する要素をバランス良く配合すれば大成功するのは確かだろうが、それができないのがこの世のお約束。普通ならそうは問屋が卸さないということだ。

 まあ、全然違うキャラクター達が相手の良い所に気がつき、自分の悪い点に向かい合うことが出来るようになって成長するのは、少女漫画の昔からのパターンの一つだ。それに、この二人は幼馴染で相手の長所は既に知っているので、まったく知らない相手よりは困難は少なく、問題は達成できるだろう。その辺は、まあ安心して見ていられる。

 それよりもプレイして問題に感じたのは、ヒロインのことだ。いや、単なるおせっかいで我侭な幼馴染かと思っている人は恵ちゃんの正体を知らない。主人公と恵ちゃんは幼馴染で、親同士も親しいようなのに、なぜか彼女と主人公が再会するのは葬式も終わってかなりたった後、主人公が「隠れうさぎ」を再開させた時なのだ。しかも、彼女の体は主人公が修行に行った3年前の姿のそのまま成長していない。さらに、次の日には、同じ町に家があるにも関わらず、ウェイトレスとして住み込みのアルバイトを始めてしまうのだ。しかも、恵さんの御両親からは、主人公に対して何の連絡もなし。

 これだけでも状況証拠は揃いすぎているのに、おまけに主人公は故郷への思いを断ち切るために、フランスで引越しの際に連絡がつかないようにしていた事実が後で発覚する。加えて、恵とHをすると、なぜかありえない程の幸運が舞い込むのだから、どう考えても、これは普通の事態ではない。

 だが、主人公はこの問題点には、ほとんど気がつかない。彼が問題にするのは、彼女の幸運を使わないで自分の力で店を盛り立てたいということだけなのである。そう思うために、一緒に住んでいるのにも関わらず、主人公は恵ちゃんとのHを、なるべく避けようとするのだ。そして、二人の関係がすれ違いになる。そこに、この手の流れではお約束の魅力的な大人の女性が主人公の腕を見込んで引き抜きにくるのである。

 二人の関係はどうなってしまうのか? そして「隠れうさぎ」はどうなってしまうのか? まあ、普通なら予定調和で終わるだろうと安心して見ていられるのだが、このゲームの場合、恵ちゃんが、この世のものかどうかすら疑わしいので、非常にハラハラしてしまった。

 まあ、結果的にはハッピーエンディングになるのだが、ちょっとアレはなかったと思った(詳しくは、最後のネタバレ参照)。

 一応、総合するとシステム面的には前作通りで問題ないし、ストーリーもあの一点を除けばよくできている。それに、エロゲーにしては、珍しく真面目で努力家の主人公には感心したので、出来は悪くとないと思う。ただ、如何せん、コンパクトなAVGなのでCG枚数等が少ないが、それでも市価はそれ以上に安くなっているので、短い「ちょっといい話」を楽しみたいなら、悪くはないと思う。


 ネタバレ:恵ちゃんだが、私はてっきり既にあの世の人で、主人公の守護霊にでもなっているのかと思ったが、オチは全然違った。いや、何と生きている。しかもご両親も平気で出てくる。また、ご両親も、娘の同棲を全然気にしてない様子(まあ、この世の中、あんな良い旦那はそうはいないか)。

 それで、幸運に関しては、そんな特殊能力持っていますで軽く流されてしまった。まあ、その反動で成長できないみたいだけど、でもさー、十分胸とか出ているし、単に身長が低いだけで、あんたロリキャラではないじゃん。

 何か、伏線で騙された感じで納得いかない気もするが、あのハッピーエンディングを見ていると二人の前途を祝福したくなったので許しておいてやろう。


(タコマロ)

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