マインド×2


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

4点

ブランド名 Tablet シナリオ

2点

ジャンル ADV 萌え萌え

2点

    せつなさ

6点

    素薔薇さ

1点

 


 このゲーム、昔はよく利用していた中古屋さんの半額セールで購入。聞くところによると、この店舗は閉鎖するらしい。この店以外にも、最近、自分の生活空間のゲームショップが次々と店じまいしている。また、ショップだけでなくメーカー、特にこれまで低空飛行を続けてきた贔屓さんも次々と休業となっている(例えば、「STUDIO ねこぱんち」さんとか)。ゲーム業界もご多分に漏れず不況の影響の嵐が吹いているのかと、世の無常について考えたりするのだが、その割には本来なら真っ先に潰れてしまうだろうと思われるメーカーが平然と生き残っているのは、不思議とか思えない。

 そんな生き残っている事自体が、業界七不思議とか思えない存在が、今回、特価で購入した『マインド×2』のメーカー、『Tablet』こと『ハイパースペース』である。このメーカー、潰れていないという事は、何らかの存在がここのゲームを購入していることを意味していると思うのだが、一体全体、どんな存在がここのゲームを好き好んで買うのだろう? しかも、中古で買うだけでも十分に変だと思うのに、新品で買うモノが居るとは。どう考えても、それはこの世の物とは思えない。

 まあ、言っても分からないと思うので、ゲームについて詳しく説明しよう。まずパッケージを手にとってみると、CGの出来がすげー微妙な事が分かるだろう。(これでも、『ラブどり』に比べれば100倍はマシだけどな。)

 そして、パッケージを開けてみて、まず目に付くのは、コピー用紙1枚の取説。すごいよ、今回は何時もと違って独立した取説が付いているんだ! いや驚く所が違うって? でも、このメーカーの作品では、取説なんて説明のTXTがCDの中に入っているオンラインヘルプかDVDのパッケの裏側が普通。ここのゲームをやり続けていると、コピー紙1枚としても、ある意味、取説が入っているだけマシという考えてしまうから不思議だ。

 何時までもゲームの中身に入らないと説明が終わらないので、ゲームを開始するとしよう。するとゲームをスタートさせてもパッケージの絵が1枚表示されるだけでオープニングなんか現れない。それどころかクリックして現れるのは、CGのない背景もない立ちグラもない黒いバックのまま。そして、ここまま、しばらく話が展開していく。当然、オープニングなんてブッちぎりで無視だ。

 そして悪魔学校の卒業試験に不合格だった悪魔のラルフが登場するのだが、このキャラ、重要人物なのに立ちグラがない。話を要約すると、このラルフ君、再試験で人間を不幸にすることになる。しかも、これが最後のチャンスで、今度失敗したなら「ゲジゲジ」に変身させられてしまうのだ。これを聞かされて、悪魔のラルフ君が失神してしまう。「ゲジゲジ」になるのが嫌なのは分かるが、悪魔が失神するとは・・・・・・、あまりに唐突な書き方に笑ってしまった。(この時点で、ここのゲームにしてはキャラが立っているかと思ったが、後で裏切られる。)
 
 「いいか、人を不幸に出来なければ悪魔とは言えない。たとえ、おまえみたいな出来損ないでも。」
 
 明らかに日本語が変です、メフィスト先生。そもそも、これでは慰めているのか諌めているのか全然分かりません。もしかしたら、単に馬鹿にしているだけかもしれませんが、なんかメフィスト先生は悪魔ながらに落ちこぼれのラルフ君のことを気にかけているみたいなので、どうにもしっくりきません。その言葉の後に、「逆を言うなら、人を不幸に出来たらなら立派な悪魔なんだ」とでも言いたかったのでしょうか? まあ、ここのライターに普通の台詞を期待しても無駄なので、色々詮索するのはやめて先に進むことにしましょう。
 
 すると、今度は地上世界に話が移ります。すると天才プログラマーの女子学生の麗奈がいきなりのレズシーンでご登場。因みに、これが、このゲーム始めてのCGだったりします。
 
 それで、この麗奈嬢、この後に人をマインドコントロールできるプログラムを造ってしまいます。いや、いくら天才プログラマーでも、それには心理学の分野の才能が必要な気がしますが、あのMMRでもプラグラムでの洗脳は扱っていたので、エロゲなら十分OKとして置きましょう。(あのMMRの話は、「聖なる戦士」とか「世界の安定に責任をもつ者」とか凄いレベルの人間が次々に出てきて収集がつかなっている所が私は大好きだ) でも、そのプログラムが「サブリミナル」ではなく「サブドミナルレベル」に影響を与えるのには許せかったけどね。
 
 それで話を戻すと、その被験者に選ばれたのが、ラルフ君が取り憑いたダメ人間の「僕」なのだ。彼は、麗奈嬢の罠にかかって、マインドコントロールのプログラムの影響で、彼女が選んだ人間を急に好きになり告白する。だが、ここでラルフが体を乗っ取って、いきなり告白した相手を教室に連れ込んで襲ってしまうのだ。
 
 ちなみに、惚れさせる女性を選んでからラルフが襲うまでの展開は、カットアンドペーストで造られたように、まったく同じ言葉が続く。相違点は、対象の女性の名前だけ。だから、麗奈嬢、自分のことを選んでも、「そうね、彼女がいいわね。」って言い出す始末。実に何時ものハイパースペースらしい適当な仕事だ。
 
 そして、凄いことには、ここまで判で押した様に同じ展開だったのに、Hシーンになると、突然、シーン毎に男性器の隠語が違ったりして変化が激しいことになる。それどころか、Hシーンの途中でブラの色が変わるのは、もうバグと言ってもいいのではないだろうか? しかし、それでも極めつけのメッセージに比べれば、笑って済ませられるからいい

 その極めつけの言葉とは、教室のHシーンの最中での説明なのだが、「せまいタクシーの中に、女の汗と愛液の甘い香りが漂う」って所だ。どうして、教室の中にタクシーなんてあるんだよ! さては、ハイパースペース、何か他のゲームの、Hシーンの台詞を流用したな!

 もう肝心なHシーンがこんな体たらくなので、後の展開もグダグダだ。大体の場合は、「僕」のHテクの前に女の子がメロメロになって、もうひと頑張りしてゲームは終わってしまう。

 まあ、ラルフ君は運悪く再試験に失敗しているはずなのだが、それに関しては扱っているシーンは少ない、それ所か、半分ぐらいのシーンでは彼は襲った後には登場しないのだ。しかも、彼が人を不幸にできてメフィスト先生に誉めてもらう少ない登場シーンでは、何と、ゲームはバットエンドになってしまうのである!

 ということは、このゲームの主人公はラルフ君ではないってことで・・・・・。プレイする人間に、最後まで誰が主人公すら分からなくする斬新な展開。(もはや、話を投げているとか、異次元に放り出しているとか思えないが・・・。)

 兎も角、何でもいいから新しい世界を見たいと思う人は、ぜひここのゲームをやって貰いたい。ただ、多くの人間には、その新しい地平線を見ても楽しめないけどね。

(タコマロ)

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