M's If it is true ・・・


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

2点

ブランド名 幻ウェア シナリオ

1点

ジャンル アドベンチャー型麻雀ゲーム 萌え萌え

1点

    せつなさ

10点

    素薔薇さ

1点

 


 まずは、このゲームのパッケの説明を見て欲しい。

 「2000年11月、成田国際空港から国際線でわずか5時間の南の島で事件は起こった。神奈川県出身、マコト氏(26歳)が現地在住の日本人の通報により、現地の警察に身柄を確保された。彼の後頭部には鈍器で殴られたと見られる傷があったが、幸いにも意識はしっかりとしていた。警察は彼から任意の事情聴取を行なった結果、事件の鍵を握ると見られる会社社長と日本人女性の2人の行方を追っている模様。事件の真相は!? 誘拐されたのは!? 共犯者は? 身代金を手にするのは?」

 そもそも説明になっていない気もするが、これを読む限りでは、このゲームは推理物もしくはサスペンスのAVGに思えるだろう(そう思えなくとも思ってくれ)。しかし、その続きを読めば、そんな予想は無限の彼方へと吹き飛ばされる。何故ならば、その後の肝心なゲームのジャンルが、

 「麻雀の勝敗だけが真実を知る、アドベンチャー型麻雀ゲーム。」
 なのだ。

 そもそも、アドベンチャー型麻雀ゲームって何物なのか? それが疑問でこのゲームを買ってしまった。

 そして実際に買ってからは、色々なゲーム内容の想像図が、頭の中をかけ巡った。“証拠や見事な推理で普通は進める所で、いきなり「麻雀で勝負だ!」の一言で話を強引に進める”とか〜。それとも、“深夜のバーで相手の女性が「そうね、これに勝ったら教えてあげるわ」とか言って、これまでのハードボイルドな展開をぶち壊す麻雀勝負が始まる”とか〜。

 こうやって色々と妄想を膨らませている間が一番面白い時かもしれない。えてして、現実は想像よりも劣る物なのである。しかし、実際に始めたゲーム内容は、自分の予想を完全にブチ超えた所に存在していた。

 ゲームを始めてみると、主人公は南の島にあるホテルの従業員。オフシーズンで客もいないので、他の日本人との間で昼から麻雀をして遊んでいる情況。そこに、社長の娘(わがまま娘風)が現れる所から始まる。

 そしてお嬢の「一度、海で麻雀やりたかったの、相手してっ」の鶴の一声で脱衣麻雀特有の二人うち麻雀に突入する。

 しかし、この麻雀が、盛り上がらない、盛り上がらない。まず麻雀シーンにはBGMが一切存在しないのだ。よってリーチした時にドキドキする音楽に変わったり、あがったら爽快な音楽で点数計算を始めたりとか、そんな麻雀ゲームのお約束は完全に無視。

 しかも、一度あがっても相手が服を脱ぐことも無い。それなのに、麻雀に勝つには、相手の点数(2万5千点)を完全にゼロにするしかない。無論、相手の点数をゼロにしても、Hシーンに突入するどころか服を脱ぐことも無いのだ。

 それでも純粋に二人うち麻雀として良く出来ているならいいが、これも相手のあがりが普通ではない。相手があがることが異常に少ない。そして、あがる時は1割位で役満になるという、非常に嘘くさい麻雀なのだ。これでヤル気が出る方が、変だろう。

 まあ、それでもシナリオの方で楽しめれば良いが、こっちの方も凄い事になっている。お嬢との麻雀の後で、ホテルの社長に呼び出されるが、この社長、主人公に、何と偽装誘拐を持ちかけてくるのだ。

 おいおい、犯人は実は主人公かい! 

 まあ、お約束としては、この後にお嬢が二重誘拐されて真犯人を主人公が追い詰める展開かと思った。しかし、何時までたっても偽装誘拐は始まらない。そして、次々と現れる女性達が、なぜか南の島で麻雀に夢中になるという、おおよそ考えられない事態が起き続けるだけである。

 無論、実際のゲームでは麻雀の連戦となる。それで、この麻雀の勝敗で話が分岐していくのだ。これこそが、アドベンチャー型麻雀の正体なのである。

 しかし、麻雀に負けた先に待っているのは、この犯罪に巻き込まれて監獄に送りになる主人公の姿である。当然ながら、話を続けるには勝ち続けるしかない様だ(自分も全ての勝敗のパターンを見る気はなかった)。

 でも、そうやって苦労して勝ち続けた先に待ってたのは、愕然とする事実だった。偽装誘拐が実行に移されるが、肝心なお嬢とその仲間の女性二人が途中で裏切ってくれる。そして、主人公の頭を鈍器で殴って身代金を持ち逃げするという驚きの展開なのだ。

 まあ、実は裏切っているのは主人公も同じで、事前に保険調査員と内通していているんだが。それで生還した主人公は、当局に全てを話し、社長とお嬢、それにその友人二人が犯人となる。って、これじゃ、パッケージの説明そのままだぞ!

 つまり、パッケのストーリーの説明は、ゲームの導入部なのではなく、エンディングだったのである。ゲーム部分は、そこにたどり着くまでを扱うだけなのだ

 そりゃ、推理やサスペンス物には、「どんでん返し」は重要な要素である。だが、このゲームみたいに凄い「どんでん返し」だけは、一生見たくは無かった。皆さんも、後悔したくなければ、アドベンチャー型麻雀だけには注意して貰いたい。
(タコマロ)