このゲームを知っている人間は、この世に何人いるのだろう? そう疑問に思ってしまう程のマイナーなゲームだ。兎も角、有名なサーチエンジンにかけても、ヒットが1個程度! これで、ソフ倫の認定を受けたゲームと言うのだから、本当に驚きだ。
この超マイナーゲームと、自分との出会いは、某中古屋であった。しかも、このブツは手に取っただけで普通でない事が感じられた。それが発するオーラは、もはや普通の人間に感じられる程を軽く超えて、既に瘴気のレベルにまで達している。流石に、この手のゲームにある種の楽しみを感じている自分ですら、買うのを躊躇した程なのだ。
だって、だって、このゲーム、「実写」なんだぜ〜。
でも、ここで少し考えてみよう。このゲームのパッケによると、対応の窓は95のみで98は無い。だから、あの95が発売された時の盛り上がりで、パソコンを新規に購入した親父層を対象にして発売したゲームではないか(実際は97年発売)。 それなら、「実写」で売るのが当然だろう。世間一般ではCGの萌え絵の方が普通でないのである。最近は、DVDPG(DVDプレイヤーゲーム)で実写物を売っている様なので、それと同じ路線だろう。それなら、お手軽にゲーム部分は終わって、早く苦行から開放されるかと思ったのだが・・・・。
でも予想は、あっさりと覆された。そそれも、全方位的にあらゆるレベルで覆された。まず、この作品はゲームになっていない。まあ、最初はゲーム性うんぬんよりも、話の導入から始めたい。
最初から、いきなり主人公の彼女?らしき人物とのHで始まる。しかし、その最中に、主人公は何故か異世界「オーガズミー」に呼ばれてしまうのだ。この異世界、裸の巨大な女性が地面に横たわり、周りが氷の壁の様になっている非常にシュールな代物。さらに、大きな問題があって、この世界、非常に汚いポリゴン。特に、地面の女性の顔は化け物というのが相応しい代物。はっきり言って、やる気が失せる。
そこに、女神(薄着を着た実写の女性)が現れて、勝手に試練を受けろと言い出す。この身勝手さには閉口するが、オープニングによると、彼女達は、特に我侭な女神達であり、時々、男に災難を与えるそうなので、もうこれを運命と思って諦めて先に進もう。
導入が終わると、ゲームの説明に入る。これまで、起動以外の説明が無かったので、これを読むことにしたのだが、これが凄い代物だ。まあ、百聞は一見にしかず、まずは引用を見てもらいたい。(括弧内は、注意書きである。)
「戦闘中の注意
SEXをする前に、自分自身の体力、左下のバー、注意常に100%を維持するようにしましょう。」
「バッシー(女神の一人)は、オッパイを責められるととても興奮します。戦闘に入る前でも、つかえるアイテムが在りますので、まずは話を。
左下の2番目のバーは、貴方の経験値を示します。より女神と会話、アイテムの使い方により増えたり、減ったりします。より経験をつみことによりみゆき(彼女の名前)の心が?」
誤字脱字、日本語になっていない事は置いておいて、取説と攻略が渾然一体となってダメダメな味を醸し出してしまっている。取説に軽いヒント位は書いてあるものは見たことはあるが、このゲームまでストレートな代物は初めて見た。何と、ここの操作法を全部見て理解すれば、クリア方法の半分は同時に理解できると言う、それは、それは親切な設計なのである。いくら、ゲームに不案内な人を対象にするにしても、それはヤリ過ぎでは?
それで、取説を見ないで進めようとしたら、今度はアイテムが使えない始末。アイテムは特定のタイミングでしか使用できないので、必要な物が揃っていないのかと思い込んでいたのだが、実はキーボードの「+」が決定に必要なのだ。つ・ま・り、キーボードを使わないとゲームクリアは不可能! そんなの取説読まないで理解できるか。
この時点で、攻略を断念しそうになるが、まだまだ、こんな物は序の口だ。本当の攻略は、さらに至難を極める。目標は、女神三人(キッシー、バッシー、クリッシー)をイカせるだけと、単純なのだが、そうは問屋が卸さない。
まず、最初に行けるのは、この世界に横たわる女の口の中。ここに入るシーン自体が、少々精神にショックを与える。だが、中に入ると、正面に最初の女神のキッシーが居る。だが、そのまま直進すると、確実に勝負(SEX)で負ける。ここでは、後ろに下がってアイテムを回収する必要がある。ここまでは、まあ単純な引っ掛けだ。
しかし、このアイテムだが、肉色の壁(口の中だから本当に肉だが)の窪みに、お酒の瓶や魔法の矢とか置いてあるのだ。実際にお見せできないのが残念だが、まるで前衛芸術の様なシュールな絵が広がっている。だが、そんな事を一々気にしていては、このゲームは続けられない。そこは、強靭な精神力で跳ねつけて進もう。
だが、この段階では、持てるアイテム数が2つまでなので、絶対にキッシーには勝てない。ここでアイテム数を限界まで持てるアイテムがある事が示唆される(正しくは持てる限界量を増やすアイテムだろうが)。
その入手法が凄いのだ。これがバッシーの領域、まあ名前で解ると思うが、胸にある。そこに到着するまでが大変。
簡単に書くと、まず口から外に出て、巨大な女の体の上を動いて、胸を抜けて股まで一度行く。そして、そこで反転して再び胸を通り過ぎて、咽喉まで進む。そして、そこで右に二回方向展開してから先に進むと、胸の周りを回って胸の頂上に到着するのだ。
ちなみに、口から少し進んで咽喉の所に来ても、左右に方向転換はできない。必ず、一度股まで降りて、咽喉の上に来る必要があるぞ!
本当に、このゲームの製作者の神経を疑ってしまう。
だが、これで驚くのは、まだ早い。さらに、ショックなシーンが待っている。当然、口と違って胸には穴なんて無いので、中に入れない。そこでアイテムを使う必要がある。しかし、そのアイテムが驚きだ。
何と、使うのは「マジックハンド」。
これを使うと、胸が取れてポッカリと穴が空くのだ。
このシーンがちゃんとポリゴンで表示され、本当に唖然とする。そこから胸の中に入るのだが、これまで色々なゲームをやって来たが、女の胸の中に入るゲームをするのは初めてだ。
ここでアイテム袋を入手すれば、キッシーとの勝負で彼女を倒すのは簡単だろう。まあ、貴方が実写のHシーンに耐えられたとしての話だが。
そして、今度の相手はバッシーになるのが、この女神に会うのが非常に大変。このゲームの移動は、「前進」・「右」・「左」と普通の移動ボタンがあり、一見、普通に見える。しかし、先程の胸への到着手段を思い出してもらうと解るのだが、常軌を逸している。すぐ横に行きたいのに、違う経路を使ってこないと方向転換できなかったり、そこに行けなかったりするのだ。
この胸の中の洞窟でも、何とバッシーの姿は隣に見えているのに、方向転換が許されず、上手く会えない。やっていて非常にイライラする。結果的に、何時間もかかった挙げ句に、ある行き止まりに一度行って、戻って、他の行動を取らずに再度行き止まりに向かって進もうとすると、なぜか途中で進路を90度右に変更してバッシーの所に行く事が判明!
いや〜、マジに、この時は、製作者に殺意を抱いたんだが。
会えさえすれば、もう大丈夫。アイテムを使って楽勝だ! そして、最後は一番勝負が難しいクリッシーが相手だそうだが、こんな物は他のエロゲで培った経験で、上手にHアイテムと回復アイテムを併用すれば簡単、簡単。あっと言う間にクリアできる。
そして、3人の女神に相手に勝利すれば、主人公は元の世界に戻り、何故か恋人が貴方のHテクにベタ惚れになって、エンディングを迎える。ちなみに、女神の正体については最後まで謎のままだ。
まあ色々あったが、このゲームをやって貴重だったのは、ゲームって実は色々なお約束(常識)の上に成り立っているという事を再認識できたことだな。それは、「取説と攻略を一緒に書いてはいけない」とか、「移動は双方向的でないと非常に苦しむ」とか、そんな簡単な事なのだが、おそらく、あまりゲームをした事のない人間には解らないことなのだろう。
発売日を守らない、バグがあるのが解っていながら平気で発売するとか、エロゲ業界の常識も世間的には完全に非常識なんだから偉そうなことは言えないけどね。
(タコマロ)
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