ぽこぽこ軍将



棚からこぼれたストーリー


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

7点

ブランド名 ainos シナリオ

2点

ジャンル テーブルゲーム 萌え萌え

3点

    せつなさ

5点

    素薔薇さ

3点

 





 君は軍人将棋というゲームを知っているだろうか? 軍人将棋(行軍将棋)とは今では廃れた、3人でおこなうボードゲームである。

 将棋との違いは、駒の種類が昔の軍隊ではなく、軍人の名前のように洋式の近代的な軍隊にそっていること。それと、駒の大きさが全て同じで裏が全部無地になっている。

 そして、この無地の裏側で相手に見せないように、一定のルールに従いながらも自由に駒を自軍に配置し、相手に実際に何の駒だか分からないように、交互に駒を移動させていく。そして、相手の駒が居るマス目に進入させたら、戦闘になる。

 ここで、自分と敵とも違う3人目の登場人物の出番がくる。彼が両方の駒の強さを見て強い方を残し、弱い方を除去する(同じ強さだったりして双方除去することもあり)。つまり3人目の役割は単なる審判なのだ。まあ、話をルールに戻すと、勝ったほうの駒の正体は明らかにされない。後は、相手を全滅させるか、司令部(一番奥まった所)を占領した側が勝利となる。

 正体不明の相手の駒を予測しながら戦うのが、このゲームの肝になっている。

 ただ、ゲームとしては、審判という退屈な役割が必要なことと、駒の強さが普通は軍隊の階級順で分かり易いのだが、一部「ひこうき」やら「タンク」等の特殊な駒があって分かり難いことがあって、はっきり言って廃れた。自分もろくに遊んだ記憶がない。正直言って、電源の必要のないゲームは色々としたが、ルールの煩雑さの割に軍人将棋は面白くなかった。しかも、退屈な審判が必要となれば、他のゲームをした方がマシというものだ。

 当然、機械に審判を任せれば良いという発想が出てくる。ただ、マイナーなゲームなだけに、わざわざ造る人も少ない。この『ぽこぽこ軍将 棚からこぼれたストーリー』(以下、『ぽこぽこ軍将』)は、そんな少ない例外のゲームのひとつである。

 この『ぽこぽこ軍将』の場合、ゲームは自陣が4列×3段の12マスという非常に少ない盤面で、当然駒の数も少ない。大将、中将、少将、工兵×2、戦車×2、地雷、軍旗、ミサイル、ひこうき、スパイだけ。駒の強さのルールもかなり違うし、司令部もないが、基本的には軍人将棋の亜種だ。

 個人的には、これぐらいの大きさの方がスピーディーで楽しい。負けてもすぐやり直しがきくし。ただ、大きな問題点が2つある。気分転換等でちょっと遊ぶには、このゲーム、起動にCDが必要なので気軽に遊べない。これははっきり言って勘弁して欲しかった。それと、敵が弱すぎる。ストーリーモードは、これでも良かったが、オマケの単なる対戦モードでは難易度調整ぐらいつけて欲しかった。

 ストーリーに関しては、ほぼない。もうサンドイッチの具とパンの間のマーガリンぐらいの価値しかない。説明する必要もないが、一応しておこう。

 主人公が部屋を片付けていると、棚が崩れてくる。そして、そこには小さな空飛ぶ円盤が! その円盤が開くと中から着ぐるみを着たような変な生物が出てくる。彼らは、彼らの星系に伝わる伝統の遊び「軍将」を広く宇宙に広めるためにやってきたのだ。そして、主人公に礼としてHな体験をさせてくれる。しかし、その方法が軍将に勝てというのだが、そう言いながら、この異星人は主人公をハンマーに殴り飛ばす。そう、このゲーム、最初から夢落ちなんですね。

 それで、最後に残ったHシーンだが、これは結構良い。何といっても、Hシーンはアニメーション。しかも、ゲームのアニメーションの下請けを長くやっているだけのことはあって、できは良い。さらに、女性陣も10人もいてシーン数も豊富。ただ難点を言えば、ちょっと主人公早すぎて、アニメーションが短いことか。

 結論としては、軍人将棋が好きか、アニメーションのHシーンが好きなら、中古価格を考えれば買って損はないだろう。ただ、今では、軍人将棋だけなら、フリーウェアで楽しめるものがあることを知らせておこう。


 おまけ
 軍人将棋の歴史
 2009年4月26日の東京新聞によると、軍人将棋は明治の末に浅草駅前にあった「西口商店」の店長が考案し、天童の職人に製作を依頼したらしい。ゲームのブームは太平洋戦争前後とのこと。2001年に「西口商店」が店じまいをした時に、その商標権は、こちらもゲームの老舗「奥野かるた店」が引き継いだそうだ。現在の価格は1200円とのこと。

(タコマロ)

BACK