女ばかりの下宿で大学受験にがんばるのが、本作、らぶひな……もとい、らぶらぶストレンジDaysである。
主人公は、3浪が決定した受験生。親から今年こそが最後のチャンスだと、家を追い出され、かつて近所に住んでいたお姉さんの家に下宿することになる。3浪というのは、かなりアレだが、まあ現実に存在しなくもないだろう。
しかし、そんな当たり前の展開は、オープニングで一瞬にて砕かれる。下宿先を訪れた主人公、いくら玄関で呼びかけても返事がないので、家の中にあがってお姉さんを探すことにする。いきなり不法侵入である。普通は玄関先で待つとかするだろう。そこまではいいとして、いくら何でも、お風呂まで覗いて見るのは行き過ぎだ。でも、そこに待っているのは、そんな非常識を軽く三馬身はつき離した、真昼間からの風呂場でのレズシーン。そして風呂場に鳴り響く悲鳴、あわてて飛び出して、別の部屋に飛び込む主人公。しかし、そこでも、女の子がなんと1人Hの真っ最中。さらに、その騒動に何事かと駆けつけた女の子もいるのだが、これが着替え中でお胸が見えている状態…。何とか、その場を逃げのびて、お姉さんを見つけることに成功する。けれども今度は、お姉さんに押し倒される始末!
いきなりすごい展開である。着替えを見てしまって嫌われるという基本はしっかり押さえてあるが、それにレズと1人Hまでが加わっている。しかも、この4人(レズ・1人H・着替え中)も、ここに下宿する浪人生ということである。しかし、みんな、ここで一体なんの勉強をしているのだろうか? ともかく、このコミカルな展開は期待できるオープニングである。
そんな淡い期待も、ゲームの本編が始まると、夏の朝露の様に消えうせてしまう。話がそれるが、みんなは浪人というと、どんなものをイメージするだろうか。灰色の浪人生活、勉強の連続。このゲームの開始の状態はそんな感じをよく現している。同じ様な日を過ごして、単にパラメーターを上げていくだけなのである。女の子と話すこともできるが、これも実にワンパターンの対応が返ってくるだけ。一応、女の子と一緒に勉強をすることもできる。しかし、これも最初は嫌われているので、全然することはできない。まあ、誘うことに成功しても、パラメーターの増加には貢献するが、こっちも台詞に変化がなく、すぐに飽きが来るには変わりないのだが。
しかし、このゲームと言えども、そんな生活を1年間もさせる程のクソゲーではない。春・夏・冬・それに試験直前の、それぞれ1週間だけ勉強するだけで許されるのである。その1週間が終われば、イベントシーンになる。この点は評価できる。
イベントは、それぞれ、春ならお花見、夏なら海水浴、冬ならクリスマスイベントが発生する。これも、クリスマス以外は、あまりコミカルでなく、それなりの出来である。はっきり言うと、凡庸な展開と言えるだろう。まあ、浪人生活の息抜きとしては、いい方だと思えるぐらいだ。
イベントが終わると、ゲーム内にはそんな場面はないが、模試が行われるらしく、自分の成績の程度が分かる。主人公の志望校は、国立理系なら帝都大学(この世界の最高学府らしい)なので、あまり模試の成績には期待していなかった。しかし、主人公の春季模試の成績は、
何と偏差値が27!
繰り返して言うが、最高学府志望で、偏差値が27だ。
主人公、お前は、この3年間何をしてきたんだ? 一日中、ゲームでもしていたんじゃないか?
そりゃ、家を追い出されるわ。
しかし、こんなパラメーターで始めても、エンディングでは帝都大学に受かっているから恐ろしい。それも、ファーストプレイで、取説を読まずに始めて、どの教科が受験に必要かよく分からなくても、桜が咲くのである。必要な教科については、私が大学受験をしたのがかなり昔だったし、ろくな受験勉強をしなかったから分からないかもしれんけど。何せ、高校では、独語やったり、化学を週5時限受けたりしていたからな。そんな私事は置いておいても、このゲームの難易度は受験生をなめたゲームバランスである。
シナリオについての変な点は、これで終わりにしたいと思うが、最後にこれだけは言わしてもらいたい。このゲームの勉強シーンでは、覗きをすることができる。何と、この下宿には、秘密の抜け穴があって、他の部屋が見れるのだ。問題はそれだけではない。秘密の抜け穴の入り口は1階の主人公の部屋にあるのだが、他の下宿人の部屋は2階なのである。つー、ことは、秘密の抜け穴には階段まで用意されているらしい。忍者屋敷か、この下宿は。ここまで強引なことをして、エロCGを増やさんでもいいと思うぞ。
シナリオの次は、CGを見てみよう。塗りについては、まあまあのレベルだと思う。問題は原画の方だ。人間の身体のバランスがかなり危うい。それも、立ちグラは特にひどい。正面を向いているはずなのに、首と鼻と眉間の中心線が全てずれている位は、よくあることである。表情はそれなりにそろっているのだけど、これはかなり萌え要素の減点対象だ。もーちっと、がんばって欲しいぞ。
反面、システム面では何の問題もない。フルスクリーン、メッセージスキプ、CGモード等々、基本的なことは全部そろっている。そして、反応も悪くない。十分に合格点である。
総合評価とすると、もう少し手をかけて造って欲しい。会話のパターンを増やすだけで、もっと面白くなったと思う。まあ、フルボイスのために、声優の仕事の関係で難しかったかもしれないけど。
でも、
「今日も1日ご苦労様でしたぁ。今日の夕ご飯はお刺身、肉じゃが、ひじきの白和え、ほうれん草のおひたしです。」
全員「いただきまーす!」
こんな今日の食事のメニューばかりばかり読ませている時間があるなら、もっと実のある会話に力を入れてもらいたいものだ。
(タコマロ)
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