このゲーム『性愛学園 ふぇち科』は、今は亡き「せ・き・ら・ら」さんの作品である。実は、このゲームは前作にあたるようなゲームが存在する。それが『裸エプロン学園』だ。このゲームは、その『裸エプロン学園』の流れをくむゲームである。余程、前作の売行きが良かったのかと思うが、このメーカーの場合、一度発売すると同じような作品を連発するので、単にそういった流れなのかもしれない。
それで、この『性愛学園 ふぇち科』は、通常の世界に住む主人公が雷に打たれたことで、パラレルワールドに飛ばされたことから始まる。ここは、前作の幼馴染に鉄拳制裁を受けて目覚めたら異世界に来ていたのと同じ展開だ。だた、今作が違うのは、異世界に飛ばされたのが、主人公だけでなく双子の従姉妹も一緒に来たことだ。
それで主人公が飛ばされたパラレルワールドは、露出系のファッションが日常の服装になっている世界だった。ただし、女性限定で。この世界の女性は、ニップルと前張りだけ付けていれば、他は何もつけていない同然の格好でも問題ない。いや、むしろそれが普通、常識といういう次元だったのだ。
SF物ではパラレルワールドというのはジャンルを形成しており、「第二次世界大戦でナチスやら大日本国帝国が勝利した世界」みたいなありきたりなものから、「食事は隠すもので、性的行為は比較的開放的な世界」とか、「男女の役割が逆転した世界」とか、エロゲーになりそうなネタまで色々な物が存在している。どれにも共通しているのは、もし○○だったとしたら、どんな世界になっていただろうと想像を膨らまして、それをネタにして話を造っていることだ。
ただ、このゲームの場合はそんなに深い掘り下げはない。普通の服を着るのはかなり"だらしがない"と転移した最初に言われるのだが、この世界でも露出度が多ければ多いほど大胆らしいのだ。どうやら、単に綺麗・かわいいと思われる布の面積が少なくなっただけの世界のようだ。価値観がまったく逆転した世界で、人間は裸で産まれてくるのだから服を着ない方が普通、全身を布で覆うのは過度なファッションだが、それはそれで大胆という考えがあれば少しは面白かったのかもしれない。だが、程度の問題だだけだと、どうもストーリー的にはインパクトが弱い。
まあ、この辺りは製作者の方もよく考えていないのかもしれない。なにせ、主人公は元の世界で夏休みの最初に彼女にふられたとショックを受けていたはずなのに、話を進めていくと、彼女を持った経験がないとか言い始めてくる。他にもHシーンで服を間違えていた所があった(制服のHで、ないフェイクファーを外す説明がある)。それと、どうも、この世界の異常さが伝わってこないのだが、これは文章力のなさが原因かもしれない。
話的には、双子の姉妹で、大胆で活動的、つまりネコ的な妹の方は直ぐに新世界に適応できるのだが、逆に前の世界に適応していた真面目でイヌ的な姉の方は、その大胆な格好に適応できないという対比はある。しかし、後半では姉の方も慣れてきてしまうので、この面でのストーリーの味は薄れてしまう。そうなると、単に格好が変なだけの通常の恋愛ゲームが待っているだけになってしまっている。まあ、これも前作も同じなのだが、前作以上に突貫工事で創っているためか、その恋愛シーンが短い。
それに、服装のフェチ系(露出系)というだけで、あまり特徴がないしインパクトもやっぱり弱い。どうも、今一なゲームになっていると思う。
(タコマロ)
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