制服パラダイス




 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

1点

ブランド名 HYPERSPACE シナリオ

2点

ジャンル 18禁アダルトアドベンチャーゲーム 萌え萌え

2点

    せつなさ

10点

    素薔薇さ

1点

 




 『制服パラダイス』というとまるでインターネットのアダルトサイトを連想されるが、これはゲーム中に登場する投稿写真雑誌の名前なので、まあ当たらずとも遠からずって所だろう。そして、この「制服パラダイス」で写真家(兼ライター)をしているのが、このゲームの主人公である。そして、こいつが3人の美女(女子高生、看護婦・OL)を口説いて「制服パライダス」に掲載する写真を撮影することを建前に彼女達と親密になるのが、このゲームの目的になる。

 この主人公、「制服パラダイス」の仕事に全てを賭けて打ち込む程の制服好き。そして、ゲーム開始早々に、いかに自分が制服フェチであるかということを熱く語ってくれる。

 主人公の性格の特殊さなんて題名から予想できるので、それはそれで良いのだが、この主人公の演説の後にいきなり「さて、ゲームの解説です」という言葉の後にシステムの説明に入ったのには、流石にHYPERSPACE(以下、超空間)だと思った。まあ、何時もの超空間作品と同じく、このゲームにも取説が入っていないし、ろくにCD内のテキストでも説明がないので、ゲーム本編でルールを説明するしかないのだが、主人公の話で(一応)盛り上がったこのタイミングでそれをやる発想にはついていけない。

 他にも、このゲームは超空間テイストが溢れている。なにせ、最初にあるオープニングからして『性癖〜サクセス〜』の流用だ。しかも、流用したOPすらCGの枚数が、『性癖』よりも少なくなっている。さらに、着ていても下着だけで制服なんて関係ない代物を、あえて『制服パラダイス』にリサイクルしているのは、やっぱり超空間の超空間たるゆえんだろう。

 まあ、OPのリサイクルで分かるように、このゲームではCGの枚数が絶望的に足りなくなっている。例えば、女性が思いつめた表情だったと説明しておきながら立ちグラでは笑っていたり、泣いているはずなのにニコニコしていたりする。まあ、表情が足りなくてそんな顔まで準備できなかったのは分かるのだが、せめてそんなシーンは普通の表情の立ちグラを使って欲しいものだ。

 また、お邪魔虫役の援交しているサラリーマンが途中に出てくるのだが、これがブラッディロマンスの麻薬王の立ちグラだったのには正直笑った(それにしても、麻薬王も落ちぶれたものだ)。他にも、夜が来たと説明があっても背景が明るい真昼間のままだったり、病院の外の風景がどう見ても校庭にしか見えなかったり、短いゲームにも係わらず問題点を挙げるときりがない状態だ。

 これでもエロゲーなのでHシーンのCGだけでも良ければ許されるのだろうが、これもまた芳しくないのだ。今回は何時もの超空間と違ってジャギーの方は酷くないのだが、なにせ塗りがダメダメ。そもそも色が16色ぐらいしか使っていないレベルだし、乳首とか何時も1色で済ませている。それでも最初の方に出てくるCGはマシな方で、段々とガントレス化していく(『ガントレス』未完成なのに映画館で上映してしまった伝説のアニメ)。もう、エンディング近くでは、男なんて一色塗り、女性もとりあえず粗い色分け画に色載せただけという凄い代物を見せてくれる。

 まあ、自分はCGが酷くてもストーリーが良ければ、それでOKなタイプなのだが、当然、このゲームの場合はそっちもアレな出来になっている。色々言いたいことはあるのだが、まず、テキストが本当に校正したのかと思う程杜撰な代物になっていることを触れよう。「て・に・を・は」の間違いを無視しても、服を脱ぐシーンで「自分から掘り出す」とか豪快に誤字をかましてくれたり、「今でも注射は今でも嫌いだけど」と駄文の見本じみたものを見せてくれたり、失笑の種は尽きない。

 これは同人ソフトレベルと思えば許せなくもないし、正しい日本語に脳内変換すれば補完可能だ。しかし、ストーリーの流れ自体をライター自身が理解してないことが丸分かりなのは何とかして欲しい。始終、主人公の視点で進むゲームで、携帯電話の向こうで話している人物が真っ青な顔になるのが見えちゃうのはマズイだろう。他にも、一度夜(しかも女性が出歩かないかなり遅い時刻)になったはずなのに、話が進むにつれて校門が開いていて学校に入れてしまったりするのだ(どうやら授業中らしい)。

 そんな所より、そもそもヒロインの名前からして変だ。「妃都絵(ひとえ)」は珍しい名前だけどゲームの登場人物なのだから十分OKだろう。しかし、いくら何でも「萌衣」で「モアイ」はないだろう。「萌衣」なら普通なら読みは「もえ」か「めい」だろうが! おかげで、主人公が感極まって彼女の名前を呼ぶ所なんて「うう・・・もあいぃ!」なんてギャグシーンになってしまっている。

 でも、このゲームにはこれを上回る凄い呼ばれ方をされている人間が居るから超空間の奥は深い。そして、その名前の主はよりにもよってゲームの主人公なのだ。なにせ、女の子に「プレイヤーがしたいことなら何でもオーケーだからね」と出鱈目な名前で呼ばれてしまう。しかも、このシーンだけでなく、色々な場面で彼は「プレイヤー」と呼ばれているのだ。多分、主人公の名前を未定のままでとりえず「プレイヤー」ということでシナリオを書いている内に、訂正するのを忘れてしまったのだろう・・・。もしかしたら、名前を考えるのが面倒になったから、もうプレイヤーのままでいいやと思ったのかもしれないけど。

 兎も角、文章がこんな状態なのでシナリオ所の話ではない。まあ、ゲームの展開も「Life or Death」の二択を永遠と選び続けることにより先に進む。当然、超空間なので選択ミスは即ゲームオーバーだ。しかし今回、以前のゲームに比べて楽だったことは、セーヴ・ロードがマウスで選択できたことだ(つまり、マウスオンリーでプレイ可能)。まあ、太古技術の継承者である超空間でも少しは進歩することもあるってことだろう。それでも、他のメーカーでは発売以前のレベルには違いないが。ただ、他の面は以前のままだ。だから、メッセージスキップはおろかメッセージスピードすら調節できないし、フルスクリーンオンリーしかない。

 こんな出来なので、失笑するのがするのが好きな人が、超空間ゲーのコレクターするような求道者以外の人にはお勧めできない作品だ。これで、せめて主人公が撮影する時にシャッターを切る効果音をつけて、ピンナップを表示してくれるくらいの工夫をしてくれればもう少し良くなるとは思うのだが・・・。
(タコマロ)

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