このゲーム、パッケージ裏のゲームの内容説明が上手い。一部を引用すると、『別れだけではなく出会いもある。この区切りの次期に様々な思いが交錯する。思い出とは誰かに与えられるものではなく、自分で綴るもの。主人公の先輩、先輩としての主人公、卒業までの1ヶ月、彼女達との最後の日々が綴られる』。これで大きく『ピュア度120%の純愛学園AVG』と書かれれば、相手の女性と何回か会って話をして友好度を上げて、デート、卒業式の前にHシーン、そしてエンディングという図式が頭に浮かんで来る。
しかも、主人公の徹が通う色葉学園は今年から共学になった元女子校。つまり先輩は全員女性。実に羨ましい環境だ。
ゲーム開始は2月14日、開始早々から女性陣の紹介がてらに複数のチョコをゲットする主人公。先行きの展望は明るそうだと思っていると、昼休みに幼馴染の先輩(美菜子)に手作り弁当を用意して貰ってる。しかも弁当にはデンブでピンクのハートマークまで書かれている始末。なんだ、彼女いるんだ。基本的にこの先輩とらぶらぶで過ごすのかと思っていると、食後に急展開。
食後の先輩の台詞が「寒いなら運動しましょう、食後の運動。」、それでいきなり学校でHシーン。開始5分足らずでいきなり濡れ場突入。
これで『ピュア度120%の純愛学園AVG』。
そして、放課後に校内を歩いて匂いに誘われて料理同好会に入ってみると、幼馴染の美菜子先輩の友達がチョコ入りクッキーの製作中。そこで、美菜子とのことは知っているけど、これを本命チョコと思って下さいと言われて受け取る主人公。そして即H。
これでも『ピュア度120%の純愛学園AVG』だ。
それから夜には、美菜子先輩の就職先のファミレスに、研修中の所を遊びに行き、そこでもH。
初日から3回だけど、『ピュア度120%の純愛学園AVG』だ。
その後、イベントが有り、デートがあり(もちH付き)、イベントが有り、卒業式でゲームは終わる。予想以上に速い展開。まあ、攻略対象が7人(Hだけなら9人)もあるので、下級生級の重厚な話やられても少し困るので許すけど、もう少しH以外の話も欲しいと思う。特にこの傾向はメインヒロインの美菜子先輩以外はもっと酷くなる。
さらに驚くべきは、三年生の三人の先輩を攻略していると先輩ハーレムエンディングが迎えられる! さらに、後輩、常識的に考えると中学三年生の二人を攻略していると後輩ハーレムエンディングも迎えられるのだ!
これでも『ピュア度120%の純愛学園AVG』、そんな訳ねーだろ、常識で考えろ。どう考えてもピュアなのは自分の性欲にだろうが。どこに純愛があるんだ、純愛が。それとも、100%で振り切れて、20%の純愛しかないか? 捨て値同然で新品が叩き売られていた理由が分かったぜ。
兎も角このゲーム、細かい所でも変な所が多い。例えば、二人三脚で相手の女の子を背負って走るというシーンがあるのだが、これが足を縛っている紐が全然見当たらない。そして、最下位だからこれ位のずるは許してくれるだろうと主人公は言っているけど、また後続の姿がCGに見える。原画の臼田美夫氏は結構有名な人なので、発注の時に詳しい話もせず、リテイクの余裕も無かったと思われる。
確かに、絵の方はかなり良いレベルだし、塗りもそう悪くない。ただし2点程悪い所がある。1つは立ちグラ。髪をいじってたり、変な格好に腕を伸ばしてたりする格好が通常表示なのはどうしたものか? 見ている私が不安になってくる。それに、主人公の髪型も実に不定形。何か別の生物でも共生させているのか気になる位の髪型である。
システムの方を見てみると、少し癖がある。フルスクリーン、ウィンドウの変更は可能だが、メッセージ表示速度は一定。これは速いから許すけど、問題はスキップ。これがスキップボタンを押すと、未読・既読の関係なく次の選択肢まで景気良く飛ばしてくれる。しかも、再度スキップボタンを押さないと解除されないのは、少々不便。できればマウスのクリックで制御したかった。
それに、CGモードがあるのだが、プレイ中でないと鑑賞できない不思議な仕様だ。さらに、AVGらしくREPEAT機能もあるのだが、これが直前の台詞だけを繰り返し、本文は表示されないという、何の実用性があるのか疑問な機能となっている。今時珍しいMacとのハイブリットゲームなので、向こうの影響なのであろうか?
まあ総合すると、パッケの説明を見なければ普通の二流エロゲーで通用するだろう。確かにストーリーなんか無いに等しいが、Hシーンはお手軽に大量に見ることができる。話を重視しない人なら悪く無いだろう。しかし、あのパッケに引きつけられた人には完全に食肉植物であったことは許されることではない。まさにJARO(日本広告審査機構)級のゲームであろう。
因みにこのメーカー、事務所を構える場所も凄い。ブロッケンビルという所にあるのだが、普通ビルの名前にブロッケンはないだろう。ブロッケンと言えば、北ドイツにあるハルツ山脈の最高峰。美しい山らしいが、毎年ワルプルギルの夜には魔女が集会を開いたり、ブロッケンの妖怪が現れたりする所だぞ。普通、そんな不吉な名前にはしない。だから、こんな会社が事務所設けるんだよ。
(タコマロ)
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