3月になると、ソフト屋さんも特価品が棚を賑わし始める。その中で目に付いたのが、この作品『縛ってみたいの!』。値段は新品で1480円、実に微妙なラインである。しかも、パッケージの表の絵は兎も角、後ろの絵では女の子の面が歪んでいるし。しかし、「せっかくだから…縛ってみたいの!」という宣伝文句の一言で購入決定。
まあ、失敗しても、たった千五百円の損失だ、気にすることはない。
まずはゲームの内容を見てみよう。SMに興味のある主人公が、なんとか彼女とSMを楽しみたいと奮闘する話である。バイトをして金を貯めてSM関連の本やアイテムを購入し、彼女をデートに誘って好感度を稼いでいく、最後に彼女をSMに誘って承諾させることを目的にゲームは進行していく。
まあ、ここまでは普通に見える(この時点で筆者は正気ではない)。しかし、ゲームの画面はこれが本当に99年発売のソフトかと疑問に思う塗。はっきり言ってPC9801のゲームで十分に通用するレベルである。さらに、フルスクリーンオンリー、メッセージスキップなし、無論既読の文章の読み返し機能なんて絶対にない。まさに絵に描いた様なダメソフト。
こんな代物だから攻略も簡単かと思ったのだが、これが意外と難しかった。実は骨太なゲームかとも思ったのだが、キーとなる行動自体は少ない。単に行動の結果が、最後にあるSMの誘いの結果にしか反映されないから、妙に難易度が高くなっているだけである。
しかも、誰かの攻略を成功させれば、その方法が他の人にもほぼ同じに適用できるという底の浅さ。大体、主人公は基本的に家でゴロゴロしているのが一番良いというのは問題だろう。実際、電話をして本の入荷の確認とデートの約束さえしていれば、平日に必用な事は後は定期のバイト以外ほぼ無い。
それで選択肢を間違えなければ、彼女からオッケーを貰って、SMシーンに突入。しかし、ここで大きな問題発生。実はバグで一部キャラの調教シーンでゲームが停止するのだ。この修正ファイルが発売元のエスプレッソ(Espresso)のHPに存在していたらしいが、現在はダウンロード不可能……。どうやら親会社のヴィジョンソフトの店じまいに伴って、多くのコンテンツが削除されてしまい、同時に失われたらしい。非常に勘弁して欲しい。まあ話のよると、この修正ファイルを当てても、一部のCGが見てもCGモードに登録されない不完全な代物らしいけど。
それでも、こんな代物を作成した会社が現在はないだけでも喜ぶべきであろう。しかし、安心してはいけない、あの『エスプレッソ』が最後の『エスプレッソ』とは限らない。またこのゲーム業界が奴らに狙われるか分からないのだ(すでに論じるだけの内容がないので、お約束の教訓に逃げる筆者)。
(タコマロ)
|