サクセス!


 

仕様 評価
対応機種 WIN システム

4点

ブランド名 ScooP シナリオ

3点

ジャンル HADV 萌え萌え

8点

    せつなさ

7点

    素薔薇さ

3点

 


 このゲームは、「ScooP」さんが2000年に発売したゲームである。塗りとかに色々と古さを感じるが、まあこれも昔のゲームだと思えば許せる事である。(しかも、中古屋の購入価格が477円となれば、CGについて文句を言うのも悪いというものだ。)

 しかしながら、CGが古かったりするのは許せる点だが、ストーリーや設定がアレなのは古さで許せる問題ではない。その辺りが、このゲームでは凄いことになっているのだ。まあ色々言っていても分からないと思うので、具体的にストーリーを見ていくことにしよう。

 この作品の主人公で発明家の「時田隼人」が、自慢の発明品「バイオジェル」の売り込みに失敗した所からゲームは始まる。因みに、このバイオジェル、自由自在にコントロールできるスライムみたいな代物で、鍵開けに使ったり、触手を伸ばして人間を捕まえたり、女性を愛撫したり色々な使い方ができるのだ。まさに世紀の大発明と言える代物だと思うのだが、これが不思議な事に、どこのメーカーも興味を持ってくれなかったようだ。

 それで今日も今日とて売り込みに失敗した主人公がホテルの喫茶店で黄昏れていると、学生時代の先輩である「御神楽 麗奈」が親父と言い争っているのを目撃する。そして、麗奈を庇ったことから、成り行き上で彼女の会社の手伝いをすることになるのだ。

 それで問題の麗奈お嬢様の会社なのだが、これがランジェリーメーカーの「ベル・ローズ」。そして、主人公の手伝いとは、何と「デザイナー」。無論、単なる発明家の主人公に女性用下着のデザインなんてできる訳もなく、本当の仕事は、色々なゴタゴタから本当の会社のデザイナーを隔離する為に、偽のデザイナーを演じることなのである。まあ、不安な仕事ながらも、憧れの麗奈お嬢様の為と、彼女が発明品を売り込みに協力するということで手伝うことになるである。

 ただ、この麗奈お嬢様のランジェリーメーカー、組織が凄い事態になっている。まあ、具体的な組織を書き出してみると、

 社長
 専務
 人事部長代理
 人事部平社員
 社長秘書
 受付嬢
 チーフデザイナー
 嘱託医

 無論、これら各役職に就いている人間は1名だけ。つまり、このベル・ローズには従業員は全部で7名(+嘱託医)しかいないのである(因みに全員女性)。しかも、人事部はあるのに営業部がなかったり、チーフデザイナーって言っても他のデザイナーが居なかったり、信じられない程のアンバランスな組織になってしまっている。

 大体、下着の製造や試作にも労働者や職人が必要だと思われるのだが、これも1人も居ない。まあ、これには少し訳がある。何と、ここのパソコンに入っているCADでデザインをすると下着を全自動で製作してくれるのである。何て便利なことだろう、まるで一昔前の近未来SFみたいな設定だ。

 話が少し横道に逸れたから戻すとすると、この会社、組織も凄いが社屋も凄い。まあ、リッチな事に自社ビルを所有しているのだが、これが何と、都庁ばりの巨大社屋なのだ。しかも貸しビルにしていることもなく、地上40階から地下1階まで、この「ベル・ローズ」一社で占有しているのである。さらにその中にはリラクゼーションの為の部屋まであり、観賞用の水族館ばりの巨大水槽まで存在する。しかも、その水槽の中にはイルカさんまで泳いでいる始末・・・・・・。

 会社のあまりのワンダフルさに頭がクラクラしてくるのだが、問題はそれだけではない。さらに、この「ベル・ローズ」、社長派と専務派に別れて抗争中なのだ。しかも、この争い、単なる経営方針とかの問題で揉めている程度の話では済まずに、専務派の方は破壊工作から社長派の社員の誘拐まで仕掛けてきて、既に事態は会社の揉め事というレベルを超えて内乱って所まで達している。

 こんな状態で、主人公は会社内で起こる色々な問題を解決するために、この広い会社内を駆けずり回ることになる。(ぶっちゃけ、はっきり言うと、フラグを立てるために会社内の色々な所を巡回するというのが正しい)。それは、まるで時代劇の岡っ引が足で情報を稼ぐかの如くの苦労である。

 しかし、こうやって苦労している主人公なのだが、ほとんどの場合、一番美味しい所は女性陣(主に社長)に持っていかれてしまうのである。そして、その1つの問題が解決すると、まるで某番組で“小料理屋「たぬき」で集って「流石は大岡裁きって」感心する”かのように、主人公がデザイナールームで感嘆することしきりなのは、あまりにも三下らしく主役としては激しくやめて欲しかった。

 無論、エロゲーなので、Hシーンという報酬があるので、時代劇の岡っ引よりもずっとマシだとは思う。だが、そのHシーンもおおよそ以下のパターンに分類されてしまうのだ。

 1 落ち込んでいる/怒っている主人公が女性のHで励まされる/落ち着かされる。
 2 ウップンの貯まった女性にHを強制される。
 3 怪しい薬を飲まされて、女性を意志に反して襲ってしまう/静めてもらう。


 こんな感じで、ここでも女性上位で進行して行くのである。しかし、このメーカーは、何時もこの路線なのだろうか?

 ほんとに、これで何が「サクセス!」なのかと思うかもしれないが、最後の最後には、予定調和的に麗奈お嬢様と結ばれて逆玉に乗れるので安心して貰いたい。まあ、これも逆玉の婿養子って時点で、相手に大きく依存しているのだが・・・

 シナリオについてはここまでにして、今度はシステム面について見ることにしよう。これに関しては劣悪の一言が相応しい。まずスキップが無い、そして読み返し機能も無い、それにシーン回想はあるのに何故かCG回想も無い。加えて、Hシーン等では、簡単なアニメーションが一部あるのだが、ここでフラッシュが多用されているのは、見難いので避けて欲しかった。しかも、パソコンの処理速度なんて確認してないらしく、アニメーション処理があまりに早いのもダメだ。

 こんな感じで、古さを勘案しても、悪い所が多すぎるのだが、声優は非常に上手いし、原画も結構良いので、女性上位の世界が嫌でない、むしろ、それを積極的に望む人は、中古屋で探せば安いだろから、プレイしても良いと思う。

 おまけ:
 気に入った台詞
 怪しい薬を飲ませるマッド嘱託医
 「これはぁ、どんな疲れもぶっ飛ぶ神秘的な植物のエキスでしてぇ」
 (おいおい、まさか神秘的な植物って、もしかして「こか」? 確かにアレは疲れが吹っ飛ぶけどさ・・・・・)
(タコマロ)

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