確かに、このゲームのメインヒロイン「春日未結」は胸がない。スリーサイズの方もB:77 W:57 H:79。まあ日本人のデータ的にはこんなものかもしれないが、エロゲーとしては十分に「つるぺた」だろう。しかし、このゲームにおいて本当につるぺたなのはメインヒロインではない。絶対的に起伏がないのは、そのストーリーの方なのだ!
いや本来ならいくらでも起伏に富んだプロゴルファー猿に出てくるゴルフコース位の起伏は造れる素材は揃っている。なにせ、女子高で体育教師をしている主人公が一人暮らしの我が家に帰ってみると、そこには見知らぬ女の子が居るのだ。しかも、主人公を出迎えると平然と夕食を作り始める。それで相手の事を聞いてみれば、自己紹介の後に、「ふつつか者ですが、これからよろしくお願いします、あなた」と来たものだ。
しかも、彼女が主人公の父親から預かって来たのは婚姻届。だが、その婚姻届実は単なるコピーで現物の婚姻届は既に役所に提出済み。「成年している二人の署名捺印さえされていれば婚姻届は本人以外が提出しても受理されるそうです、私も初めて知りました」って平然と言っているけど、お前、そもそも成人してないだろう。いや、それ所か、それは私文書偽造・同行使、公正証書原本不実記載・同行使、立派な犯罪だ。
こんな展開に怒った主人公は、未結を家から追い出してしまう。エロゲにしては、この行動は常識的だ。それで、主人公が教鞭をとる学校に未結が転校してくる事があったり、彼女が再度主人公の家を訪れたりする出会いがあっりして、最終的に一緒に暮らす事になる。そして、その後には一線を超えてしまって、夫婦生活を始める事になるのだが、ここまでの主人公の考え方の変化がよく分からん。
まあ、さっさと夫婦生活を始めないと、そもそもゲームが始まらないのは分かるのだが、それにしても、もう少し描写して欲しかった。一応、子どもの頃に約束を交わした気がするという、あやふやな話でドンドン先に進まれても、こっちとしては置いてけぼりだ。これなら、押しかけられた最初の日から、追い出すのは可哀想だから、一応、家に居る事は良いということにして、話を進めた方が良かったと思う。
そして、ここまでがオープニング部分で、これから本編に入る。しかし、ここからが真の「つるぺた」状態でイベントが全然起きない。その割には、急に七夕になると、約束を思い出す事になって話が急展開するのだから勘弁して欲しい。もう少し、前振りとかを準備しておいてくれないと、あまりに急転直下な展開に、真珠湾襲撃を受けたアメリカ軍になってしまう。しかも、ここでエンディングを迎えれば盛り上がるのに、この先、ダラダラと話が続くのには、ライターは何を考えているのかと思ったぞ。
おまけに、このゲームの場合、どうしてこんなにストーリーがダメになるのかと疑問に思う程にキャラが立っている。姿を現さないが、主人公と未結の父親からして、世間の常識が通用しないマッドサイエンティストだ。
それに加えて、他のヒロインの方もアレな人材を取り揃えている。1人は、主人公が副顧問を勤める陸上部に所属する「百合原 奈月」。取説には、「性格はいたってマイペース」と書かれているが安心してはいけない。彼女の場合は、単に自己中心的に勝手気ままに行動し、加えて肉体能力は人並みを超越しているが、頭の方は学力も周りの空気を読む能力も欠如しているのだ。言ってみれば、ヒューマノイド・タイフーンって所だ。まあ、顔は可愛いし、ある意味、完璧な純真無垢な存在だが、できればお近づきになりたくないタイプだ。
そして、もう1人の脇役が「山本 沙紀」、主人公が勤める学校の先輩の娘だ。取説には「普段はおどおどした内気な性格だが、一度キレると人が変わったように性格が180度反転してしまう。」と書かれているけど、これもウソ。どう見ても、おどおどした性格は単なる偽装で、それもすぐに馬脚を現す、薄っぺらいモノでしかない。なにせ、未結を初めて見た時も、(匂う! こいつは匂うぜ!! 私と同じ○○さんを狙う匂いがプンプンと! どうする? 今のうちに手を打つべきか・・・・!?)とか凄いことを考えているし、普段から言動がヤクザ方面に傾いている裏番はっているようなキャラなのだ。はっきり言って、恩のある先輩には悪いが、親の教育が間違っているとしか思えない。こちらも、遠くで眺めるなら悪くないが、お近づきになりたくないタイプだ。
こんな凄い面子を取り揃えているので、普段の会話シーンはコミカル(正確には傍若無人な面白さ)と言えるのだが、如何せん、これがストーリーに全然繋がってこない。ギャグ漫画の日常シーンだけ選んで集めてきた感じだ。慣れてくると、以下同文的な変化のない毎日になってしまう。
この変化のなさは、Hシーンにまで現れてきている。Hに関しては、エロ育成SLGの形式を取っているのだが、こちらは描写の変化は普通のゲーム並にあるのだが、CGの枚数が少ない。やたらに差分ばかりあって、本質的な所では見た目が変わらないのは、少しやる気が削げる。しかも、エロ描写に関しては少し薄い感じもするが、最後までラブラブ路線でのエロ育成なので、この辺りは避けられないのかもしれない。しかし、それでもコスプレでチャイナ服等を着せても、胸を触ったり舐めたりする時の描写が普段の裸の時と変わらないのはマズイだろう。なんかやっつけ仕事みたいで、全体として面白くなかった。
それでも、さすがにWitchだけあってCGの塗りは良い。それに、毎日違う日常会話を用意してくれたのは良かった。それと、OP曲のUNDER17の「つるぺたさんいらっしゃーい!!」は、かなりバカな曲なので一見の価値はあるとは思う。よって、中古価格も非常にこなれているので、つるぺたが嫌いでなければ勝っても良いとは思う。
(タコマロ)
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