◆欣求 〜家康〜

胸にこみ上げてく 熱く激しいこの想い
我等は行く 白山林へ
先手を取り 忍び寄って

明日の夜明け時に あの敵へと攻め入るのさ
我等がここにいる事など 未だ 思いもせぬ阿呆に

いざ掛かれ 命を惜しむな
厭離穢土欣求浄土
猿を討ち払うんだ
「欣求浄土!」 

今こそ 立ち上がれ 譜代の将士よ
朴訥な忠義で 敵を蹴散らせ
安らぎを夢見る 鋼の勇者よ
守るべき御家と我を信じて
かかれ! かかれ!


長久手では大勝を収めたものの、結局の所それは局地的な勝利に過ぎず、大局を動かすまでには至らなかった。
 その後、秀吉の政戦両略の前に次第に追い詰められていった家康は、二年後の天正十四(1586)年、遂に上洛して秀吉の臣下となる

<…だが、「秀吉を破った」という実績と、諸侯に与えた「徳川殿はやるものかな」という印象は、無形ながら家康にとり、最大の財産となる> 

<…そして十四年後、家康はそれらの財産を元手に、再び大勝負に挑むべく、その旗を掲げる!



未だ 美濃に着かず 譜代の核が遅れども
戦機は二度と戻らない 今ぞ眼下の敵を討たん

懼れるな 布石は縦横
厭離穢土欣求浄土
さぁ 迷わず 行くんだ!
「お先御免!」

雄々しく舞い踊れ 東の将士よ
金色の扇は 天に掲げん
(三成への憎悪で)退く事を知らない 豊臣恩顧よ
燃え滾る闘志の命ずるままに
かかれ! かかれ!


<…ええい、小早川はまだ動かんのか!

<再度、合図をせい!
 もし、あの小僧がなおも動かぬと言うならば…

「狼煙! 狼煙! …喰らえ鉄砲!」


今こそ 攻めかかれ 譜代の将士よ
満持した剣で 敵を蹴散らせ
安らぎを夢見る 鋼の勇者よ
掴むべき未来と我を信じて
かかれ! かかれ! 

 

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