●魏呉蜀伝(PC98・ソフトプラン・SLG)
世の三国志のゲームは大概「演義」の影響下にある為か、蜀が兎角優遇されるのに比べ、呉は何かと割を食わされる事が多いかと思います。
そんな中で、「水軍」という概念をいち早く取り入れていた為、「三国鼎立時のシナリオである意味呉が最強」であった本作は、他にも数々の先駆的な要素があった事もあり、未だ印象に残っております。
陸では騎・弓・歩、水では数種の艦船と言った感じで部隊に数々の兵種があり、編成費用や機動力・攻撃力に差があった事、武将の能力値を訓練で鍛えられた事、そして戦略地図上では空白地扱いの無主の地にも、地元の在野武将らによる「郷土防衛隊」とでも言うべき存在があり、それを撃破しなければ領土化出来なかった、という辺りなどは、光栄作品等でお馴染みの「空白地」という概念に常々違和感を感じていた事もあり、特に気に入っておりました。
また、いち早く黄巾の乱のシナリオ(184年)を用意していたり、張繍を君主として選べるシナリオがあった事(光栄三国志シリーズでは確か共にXが初)も、個人的に好印象だったものです。
このメーカーは、それまでにやった他の作品がバランス等で今ひとつな印象が強かったので、本作でのこれまでとは別格な完成度に、大いに今後の期待を抱いたものでしたが…
この社の次作を結局見る事が出来無かったのは、今でも些か残念に思っております。
暫定評価 … B+(妙に私のツボを押さえてくれた良作)
●群雄三国志(PC98・ENIX・SLG)
昔より「三国志」を題材にしたSLGは数多出ておりますが、その多くはやはりと言うべきか、「戦闘」をメインに据えたものが多いかと思います。
そして本作はそれらの中でも特に、戦闘以外を極力削ぎ落としてシンプルにしていたという点で、印象に残っております。
武将の能力値は武力と知力のみ、国データは人口と統治度(民忠の様なもの)のみで金の概念すら無く、コマンドは軍事関連以外は外交・武将登用に反乱防止の為の統治度上げといった程度。
そんな具合に本作は、シンプル過ぎてか奥は深くないものの、戦闘戦闘また戦闘といった感じの独特のテンポの良さがあり、なかなか楽しめる作品でした。
一歩一歩守りも整えつつ近隣を攻め取っていく、というのが無論王道ですが、ただひたすら敵国を蹂躙しつつ、流浪の軍団と化して全土を駆け巡るプレイなども、なかなか愉快だったりしましたし。
小品といえば小品なのですが、難儀なSLGをやっていると時たま無性に遊びたくなる、そんな作品でした。
暫定評価 … B(シンプルさが光る、独特の小品)
→戻る