1.「卑しき愚民どもよ、死の褒美を望むなら来るがよい。貴様等の骸で宴を催そうぞ」
(エセルレッド王 / 「ロイヤルブラッド」コミック版)
「ロイヤルブラッドハンドブック」(光栄)所収のコミックにて、王が反乱を起こした貴族達に対し嘯く言葉より。
王冠戦争初期(シナリオ1辺り)の王は実に強大な暴君らしかったなあと、後年から振り返るとある意味感慨深い台詞です。
…さて、シナリオ3や4の頃の王ならば、どんな事を嘯いてくれるのでしょうか。
2.「趙にはその実質が無い。何故に王号を称せようか」 (趙 武霊王 / 「史記」)
戦国時代後期、周辺の諸侯が相次いで王を称しはじめた際、群臣に同じ事を勧められて。
実無き名など有害無益! そんな堂々たる宣言は、異民族にならった騎馬戦術導入(いわゆる「胡服騎射」)を断行し、趙を一躍大国の座に押し上げた彼の、まさに面目躍如たる台詞ではないかと思います。
晩年には確かに後継者問題などの不手際もありましたが、もし「戦国時代で最も優れた主は?」と問われれば、個人的には彼を推します。
なお、便宜上発言者は「武霊王」としてありますが、これは謚号であり、生前の本人は国主の時は「君」、退位後は「主父」とのみ称し、決して王とは呼ばせなかった事は、重ねて明記しておきます。
3.「私にこの地を去れと言うのですか!? 最後まで戦ってくれた臣民達を残して!」
(トリスティア主席 ティアラ=ブラウン / 「スーパーシュヴァルツシルト」)
主星陥落の際、盟友に脱出を勧められて。
その驚愕ぶりから、彼女の強固な意志や気性の激しさの一旦が感じられる台詞ですが、私にとってはそれ以上に、その「人物」と「地位」を考えさせられた契機として、印象深いものがあります。
…さて、国民を臣民と呼び、自国の主権を一存で他国に譲渡出来、家臣団を持ち、艦隊を見事に指揮してみせる国家主席と、その率いる政治体制とは、どういうものなのか、と。
4.「わしの立つのが当然である」 (宋 詞 / 「史記」)
叔父の煬公を弑殺し、自らが宋国の君位についた時の台詞より。
「理屈は不要、これが真理だ!」といわんばかりの直球の発言が、ある種清清しささえ感じ、妙に印象に残っております。
…まあ、世の簒奪者諸氏の心の叫びの様なものが史書に明記されているというのも、なかなか得難い事かと。
5.「私は、完全な人間になろうなどとおこがましいことは考えていない。ただ、完全な自分になりたいのだ」
(ノルガルド王 ヴェイナード / 「ブリガンダイン」)
戦場でカーレオンのカイ王と相対した時の台詞より。
大陸統一を狙う「白狼」の生真面目さ、常に自己を高めようとするストイックさが最も端的に顕れた台詞として、相手方のカイ王との対比の妙もあり、実に印象深いものがありました。
6.「講和に応ずる。よきにはからえ」 (聖銀河教皇国 マジコ法王 / 「シュヴァルツシルトT」)
講和を打診した際の返答より。
ジロ星団全域に多数の信者を抱える事実上の不可侵国家・聖銀河教皇国。 例え教皇が信者の力を利用して隣国を傀儡国家に仕立て上げたり、他国の自治領を煽って独立させ、あまつさえその領土拡大の片棒を担ぐような人物であろうと、戦端を開けばたちまち諸国との外交関係は破綻し孤立化、国内は信者の反乱で麻痺状態に陥る為、和平を請うことを余儀なくされてしまう… そのとどめが、この尊大で倣岸なありがたい法王猊下の御言葉でした。
語句自体は平凡ではあるのですが、未だに見る度にその時の屈辱と怒りを思い出してしまう、忘れえぬ台詞です。
7.「貴国は、我が国に滅ぼされるのが、お似合いだとは思いませんか?」
(オーブリク元首 シャトナー / 「シュヴァルツシルトW」)
講和を打診した際の、返信文の締めの言葉より。
「伝統だけを頼りにした過去の遺物」(シャトナー談)たるヤングリーフに対し、自陣営の優位を確信してか、慇懃無礼な言行に終始した彼ですが、これは其の中でも最も記憶に残った一言でした。
…ただ、所詮は他人の威を借る、大きな野心に力量が全く見合っていなかった若旦那の言葉に過ぎなかったと言うこともあり、怒りよりもある種の哀れさすら想起する台詞でもあったのですが。
8.「高邁な理想と下劣極まりない妄想を共に抱けてはじめて人は人たりうる」
(駒城家当主 駒城篤胤 / 「皇国の守護者」)
言論統制的な施策に対し、断固反対して。
余りに極論とも、一理あるとも言える言葉ではあるかと思いますが、何より、一筋縄ではいかない現実主義者・駒城篤胤らしい台詞として、印象深いものがありました。
9.「当家について良かれと思う者は、他国については言うまでも無く、領内にも一人もいない筈である」
(毛利元就 / 毛利隆元宛訓戒状)
後継者隆元に、兄弟仲良くすべき事をくどいまでに説いた訓戒状の一節より。
まあ、自分のこれまでの行為を正しく自覚している、と言えば言えるのかもしれませんが… 昔初めて見た時より、そのあまりのネガティブさが強く印象に残っている、私の元就感の根底となっている言葉です。
10.「伯爵家など、誰がつぎ、誰が絶やしても、大したことではないのだがな。大したことだと思いこんでいる輩の多いことよ」
(フリードリヒW世 / 「銀河英雄伝説」)
出征の挨拶に来たラインハルトに対し、笑いながら。
この時の彼のラインハルトに対する発言の数々は、まさに「虚無の帝王」の面目躍如というべき、「危険」なものが多かったですが、その中でも最も実感のこもったものとして、印象深い台詞です。
彼にとっては、間違いなく「皇帝」も同じでしょうから…
11.「体制というものは、国民に何を行わせるかではなく、何を行っていると信じさせるかという事で存続するのですから。所詮は共同幻想ですよ」
(首相 堀悌吉 / 「侵攻作戦パシフィック・ストーム」)
議会で敵国非難・戦意高揚の為の熱弁を振るった後、首相官邸でそれを評価した海相に対して。
あまりに身も蓋も無い台詞ではありますが、確かにこれも「政治」の一つの真実を表すものではないかと思います。
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